さて、前回のエントリに引き続き、コメント頂いた方々へのお礼とお返事をさせて頂きたいと思います。
>外国人ですが、日本は厳しいですね。
色々な面(Visaや福利厚生)で日本は外国人に対して少し厳しいのは事実だと思います。
ただ、個人的にはもっと改善してほしいとは思っています。
>日本人の10年戦士でも、同じく敬意など払われない。
僕個人の考えとしては、日本のすべての会社がそういう状態だとは思いたくないですね。
ただ今回のようなケースも存在するので、判断が難しい部分だとは思います。
>実際海外アーティストは面倒ですよ、専門性高すぎるし、日本人に比べりゃ我が強いし。
確かに専門性が高すぎて、日本の職場にフィットしないというのは解ります。
そして、日本人は事なかれ主義というか、当たり触りがないことを好む傾向にあると思うので
我の強い外国人が国内の会社にフィットしないのも解る気がしますね。
>それでも雇うメリットはクオリティの向上ですが、日本はまだそのクオリティを求めてないと思う。
>あと2-5割のクオリティの向上に10倍のバジェットを払わないと思う。
この部分に関しては、正確にはバジェットを支払えないというのが正しい表現のような気がします。
どこのプロダクションもクオリティアップはしたいと考えていると思いますが、実際問題として、そこまでのバジェットが得られないのが日本の現状だと思いますが、日本の市場を考えると、ベースのバジェットには限界があると思うので、何かしら外から資金を引き込むか、限られた予算の中で試行錯誤していくしかないのでしょうね。。。
>そして経営者は、デザイン、映像など、わかる人が必要です。
>ピクサーのような企業は、残念ながらあと、20年かかかるかもです。
僕個人としては、確かにそういう要素を持った経営者も必要ではないかと思います。
ビジネスとしての両立は本当に難しいと思います。日本にもピクサーのような会社ができれば良いと思います。
僕もそういった会社が日本にも出来るように、微力ながら尽力できればと思います。
>「経歴」を武器にしたければ、まず、「一流の中の一流」になる努力をすべきではないでしょうか。
これに関しては、僕の表現に誤りがありましたね。正確には経歴ではなく実績と表現した方が正しいかと思います。
僕たちの業界では、どこの会社、プロジェクトで、自分がどういう役割を果たして、どういった部分に貢献できたか?
どういった技術を持っているのか?というのが採用する上で重要視されると、僕自身の体験から感じます。
なので、いくら立派な経歴(レジュメ、履歴)があっても、技術、実力が伴わなければ
おっしゃられた用にくだらないオファーに繋がるのかもしれませんね。
僕らの業界では実力を見極めるためにデモリールを作成し、それに伴ったショットブレイクダウンという詳細解説書(?)のような物を
提出し、何度かの面接を経て、その人の実力を見極めます。
ただ、今回のケースはそういった手順がきちんと踏まれていなかったのが、個人的に非常に残念に感じます。
>国が変われば、自国で絶賛されてようがされていなかろうが、そこでどれだけ頑張れるか?どれだけ力が出せるかです。
確かに一理あると思いますが、僕個人の意見としては、僕が身をおく業界は他国であろうと、自国であろうと
それ相応の実績、実力があれば、評価される業界だと思っています。今回はその部分が尊重されなかったケースだと個人的には思っています。
>日本のCG業界の社長さんで、そんなに景気のいい人をみたことがないですけどね。
>結局、権利を持ってる仕事でないかぎり、
>労働時間でしかお金をとるすべがないですからね。
僕も日本の業界に長く身を置いていましたが、そこまで景気の良い話は聞いたことが無いです。
ただ、労働時間でしかフォローしきれない現状を何とか変えたいとは思っています。
<以下引用>
「日本のプロダクションで特に人材採用をする立場にある人にはLinkedInのアカウントを持つべき」
「日本のプロダクションも応募者に対して、その理由や会社規定にのっ取ったオファーであると説明する必要がある」
この2つの問題は「日本のプロダクションが外国人とどうコミュニケーションを取るか」という問題であって
外国人に他国と同じ水準のオファーをするかどうかとはまた別に考えるべきではないでしょうか。
日本の現場の状況を知らずに応募して、なぜこんな低いオファーしかもらえないのか、と不満を言っている方達の気持ちはよく分かります。
でも怒る前にバケーションでも何でもいいから日本に行ってみて、そこで暮らせるか、そして働けるか自分で考えてみる、という方向に現状持ってくしかないんじゃないでしょうか。
それが日本で何ができるかを考えるために最も有効な手段ではないでしょうか。
その手間を惜しむくらいなら、果たして日本で働く価値があると言えるでしょうか。
日本を出て海外で暮らしている人たちも、いきなりヘッドハンティングされたというような人以外は
それぞれ準備なり覚悟なりを持って渡航されたのではないでしょうか。
外国人が日本に来る場合にも同じことが当てはまると思うのですが。
>「日本のプロダクションで特に人材採用をする立場にある人にはLinkedInのアカウントを持つべき」
>「日本のプロダクションも応募者に対して、その理由や会社規定にのっ取ったオファーであると説明する必要がある」
>この2つの問題は「日本のプロダクションが外国人とどうコミュニケーションを取るか」という問題
確かに日本人は外国人慣れしていない人が大多数だと僕も感じています。しかし、この問題を解決しない限りは
グローバルな作品作り、会社作りは難しいと僕は思っています。外国人とのコミュニケーションは今後の課題だと思います。
>外国人に他国と同じ水準のオファーをするかどうかとはまた別に考えるべきではないでしょうか。
これは別に考えるべきだと僕も思います。しかし、仕事を行う上で、コミュニケーション能力は非常に重要な要素だと思うので
日本語が出来ない外国人=低評価という部分も理解できなくは無いです。ただ、その部分だけをフォーカスしたのでは、優秀な外国人を
日本に引き込む機会を失うので、非常に難しい問題だと感じています。
>でも怒る前にバケーションでも何でもいいから日本に行ってみて、そこで暮らせるか、
>そして働けるか自分で考えてみる、という方向に現状持ってくしかないんじゃないでしょうか。
僕が紹介する多くの友人は、一度ないし何度か日本へ行った経験のある人たちばかりです。日本の文化、環境の違いなどについて
理解してもらった上でないと、正直、怖くて紹介できません(^^;
>まぁ夢のない業界だよ。
それを言われると非常に悲しいですね。。。。
>確かに各国のVFX業界ではLinked-inを始めとした人員採用の流れができていて、新たな知識やスキルを持った人たちが
>そのストリームを流れている感じですね。日本でも人を採用するときにすでに出来上がっているそのスキームを利用しないのはもったいないですね。
僕も既に出来上がっているスキームを利用しないのは非常に勿体無いと思います。
非常に多くのご意見、ご感想を頂いたので、今後も出来る限り丁寧にお返事させて頂きたいと思っています。まだ、お返事を返せていない匿名の皆様、今しばらくお時間を頂ければと思います。
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