さてさて、いよいよ今年も残すところあと数日となってしまいましたね。11月末に帰国して、ここ1ヶ月ほどで、幸運にも色々な学校や色々な現場の方々とお話する機会を得る事が出来ました。本当に感謝しています。そして、そういった方々と特にお話をさせて頂いて感じたことを少しだけまとめたいと思います。
以前から薄々感じていたことですが、帰国して多くの方とお話をさせて頂いて確信に変わりました。
私自身、ブログやSNSを通じて、ワークフローやパイプライン、モデリングのHOW TOなどに関して、色々な情報を発信させて頂いていまが、私がブログで紹介していることが「解」だと思われている方が非常に多かったという事です。
これに関しては、私自身にも大きな責任があるのですが、私がここまでブログで述べてきたことの多くが「解」ではなく、多くが一つの例(ヒント)にしか過ぎません。「解」を導き出すための例(ヒント)として、私自身は情報を発信させて頂いていったのですが、私が紹介することを全て正しい「解」だというふうに認識されている事が非情に多く、正直、私自身も少し驚いています。これは私の伝え方にも問題があったと思います。
例えば、私が良く口をすっぱくするほど、紹介しているトポロジーやデータの正確性の話などは、モデリングの本質ではなく、あくまでも基本であり、モデラーであれば知っていて当たり前のことであり、しっかりと気を使う部分であるということです。それは決してアピールポイントではなく、モデラーであれば基本中の基本です。
モデラーの本質はアート的、デザイン的にかっこいい、見栄えのするモデルをモデリングする事が本質(真理)としてあるはずなんですが、そこを取り違えてしまい、デザインやシルエットの前に、トポロジー形成を優先させている。それをアピールポイントとして考えてしまっているモデラー(特に若い学生、経験が浅いモデラーに多い傾向)が非常に多いと感じました。また、色々な方とお話をさせて頂いて、モデリングアーティストではなく、モデリングオペレーターが増えつつあることに、私自身は非常に危機感を感じました。
本来、モデラーは与えられた情報(コンセプトアートやデザイン画、プロット)などから、情報を読み解き、ニーズにあったモデリングを行うというのが本来の形です。全ての情報がそろった状態(細かいデザイン画や詳細なリファレンス写真、三面図などなど)で、モデリングを開始できるプロジェクトなどほとんどありません。存在しない情報をどう読み解き保管するか?というのがモデラーの役割として非常に重要です。その上で、データの正確性、トポロジーの形成などテクノロジーとしての知識や技術も求められます。
映画の仕事に関しても、特に実写系VFXなどはフル3DCGアニメーションに比べて、与えられる情報も少なく、ショット毎のコンセプトアートがあれば良い方です。
そういった限られた情報を元にモデルを完成させるのが、モデラー本来の役割だと私は思っています。そして私の知る限り、そういったアート、デザイン能力に長けたモデラーというのは国内には多かったという印象ですし、かっこいい独創的なキャラクターや背景を作る能力はあったけど、テクノロジー、データの正確性に欠けるというのが、日本人モデラーの印象だと、私は個人的に感じていました。
だからこそ、国内で足りないテクノロジー(ワークフローやパイプライン、マネージメントの題材含む)の部分を伝えたい、学んでほしいという意図もあり、テクノロジー中心のエントリーが多いのですが。。。。そこは、上手く伝えられなかった私の責任でもあると深く反省する部分でもあります。。。。
私自身は「正しい解」を得るよりも「正しい解」にたどり着くためのプロセスが最も重要だと思っています。リアルなキャラクターを作るために、どうすればリアルになるのか?説得力ある背景を作るためには、どういう意図を持ったデザインにするのか?どういったトポロジー形成にするのがベストか?常に正しい解を導き出すために試行錯誤する事で多くの失敗や成功を体験できます。
はじめから正しい解だけを与えられると、何が駄目で何が良い事か?判断する能力が伸びません。結果的に視野も狭くなってしまいます。また「正しい解」というのは、個人やプロダクション、プロジェクトにより異なります。だからこそ、その正しい解にたどり着くためのプロセス(常に試行錯誤を繰り返す事)が重要なのだと私は過去の経験から学びました。
私自身、そういう意図を自分なりに皆さんに上手く伝える事ができていないという確信を、ここ1ヵ月程で得たので、今回はこういったエントリーを書くことを決めました。
今後も私のスタンスは変わりません。常に自分で良い思ったこと、正しいと思った事、間違っているっと思ったこと、悪いっと思った事も同様に情報として発信し続けるつもりです。ただ、私が紹介することの多くがヒントでありほんの一例にすぎません。必ずしも個人やスタジオ、プロダクションにとっての正しい「解」ではないという事はご理解下さい。
年の瀬に話題としてはあまり相応しい話題ではなかったかもしれませんが。。。私自身も新年を気持ちよく向かえ、新しい挑戦に専念するためにも、今年感じたことは今年のうちに!!!文章として残したかったので、ご容赦下さい。
それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。そして、新年からも「北田栄二の武者修行」をよろしくお願い致します。
北田 栄二
2014年12月28日日曜日
2014年2月11日火曜日
【CG】モデリング 穴あけの基本 その2
さて、前回に引き続き今回も局面の穴あけについて説明させて頂きます。
今回の記事は、局面に穴を開けるといよりは、曲面にあいた穴をカッコよく見せる小技みたいな感じで紹介していければと思います。
前回はこんな感じで球に穴を開けました。
いかにも穴あけました!という形状なので、少し大きな面を作ることで立体的な形状を作り、ハイライトが入る面と影ができる部分を作ります。俗に言うベベル、面取りですね。
こんな感じで広い面、狭い面、凹凸をつけて立体的な形状にすることで、一気に見た目の印象が良くなります。
てっぺんの部分も、前回の基本を応用して、こんな感じで穴あけて、ネジ止め。一気にメカの部品ぽくなってきましたね。
こちらのてっぺんのネジ穴も同様に、少し広めの面取りを行うことで、綺麗なハイライトが入って、立体的に見せることができます。
※ねじ山のモデリングに関してはこちらの過去記事を参照ください。
こんな感じ。
僕は8角形の穴あけを好んで使いますが、僕の経験上、8角形がポリゴンカウント的にも、形状のたわみを抑えるにも、最良のバランスなのかな?っということで、良く8角形を使います。
たわみが気になる人は、分割を増やして穴を開ければ、さらに精度はあがります。
ただ、ポリゴンカウントも増えてしまうので、バランスが大事です。
おまけ
立体的に見せるというキーワードが今回出てきたので、少しだけ立体的に見せる小技をご紹介します。
よくありがちな鉄板に溶接された、手すりのモデリングです。
鉄板と手すりは別オブジェクトです。これだとCGっぽいので、少しだけ工夫して、溶接してつなげられたような感じにします。
こんな感じ。
鉄板と手すりの接合部分を少し立体的な形状に変えるだけで、綺麗なハイライトが入って、レンダリングした時の見栄えが良くなり、説得力を持たせることができます。
って感じで、今回はここまで。
次回は、もう少し特殊な形状の穴あけについて、紹介予定は未定です(笑
今回の記事は、局面に穴を開けるといよりは、曲面にあいた穴をカッコよく見せる小技みたいな感じで紹介していければと思います。
前回はこんな感じで球に穴を開けました。
いかにも穴あけました!という形状なので、少し大きな面を作ることで立体的な形状を作り、ハイライトが入る面と影ができる部分を作ります。俗に言うベベル、面取りですね。
こんな感じで広い面、狭い面、凹凸をつけて立体的な形状にすることで、一気に見た目の印象が良くなります。
てっぺんの部分も、前回の基本を応用して、こんな感じで穴あけて、ネジ止め。一気にメカの部品ぽくなってきましたね。
こちらのてっぺんのネジ穴も同様に、少し広めの面取りを行うことで、綺麗なハイライトが入って、立体的に見せることができます。
※ねじ山のモデリングに関してはこちらの過去記事を参照ください。
こんな感じ。
僕は8角形の穴あけを好んで使いますが、僕の経験上、8角形がポリゴンカウント的にも、形状のたわみを抑えるにも、最良のバランスなのかな?っということで、良く8角形を使います。
たわみが気になる人は、分割を増やして穴を開ければ、さらに精度はあがります。
ただ、ポリゴンカウントも増えてしまうので、バランスが大事です。
おまけ
立体的に見せるというキーワードが今回出てきたので、少しだけ立体的に見せる小技をご紹介します。
よくありがちな鉄板に溶接された、手すりのモデリングです。
鉄板と手すりは別オブジェクトです。これだとCGっぽいので、少しだけ工夫して、溶接してつなげられたような感じにします。
こんな感じ。
鉄板と手すりの接合部分を少し立体的な形状に変えるだけで、綺麗なハイライトが入って、レンダリングした時の見栄えが良くなり、説得力を持たせることができます。
って感じで、今回はここまで。
次回は、もう少し特殊な形状の穴あけについて、紹介予定は未定です(笑
2014年2月4日火曜日
【CG】モデリング 穴あけの基本 その1
今回は以前、ツイッターで話題になった曲面への穴あけを行うための基本のおさらいをしたいと思います。
【目からウロコ】日本人トップクラスのCGモデラーによる、球体への穴あけモデリング方法について話題になっとるでぇー!
※ここでの解説はあくまでもサブディヴィジョンを前提としたモデリング方法です。
まずは局面に穴を開ける前に平面での穴あけについて、少し説明させて頂きます。
ブーリアン演算を用いて、綺麗に穴を開ける場合、下記の画像のように、穴を開けられる側と穴を開ける側の頂点数を揃えることで、ブーリアン後のトポロジーをきれいに保つことができます。
図1
左から6、8、10、12、16の頂点を持つ穴あけと四角の穴あけの基本的なワイヤーフレームになります。
図1では、平面ですが、局面でもこのワイヤーフレームの基本的な流れは変わりません。上図のワイヤーフレーム、ポリゴン分割がすべての基本になります。
曲面に穴を開ける前に、上記のワイヤーフレームの流れをキッチリと覚えておきましょう!
それでは、実際に球に円柱状の穴を開けてみましょう。
赤ラインと青ラインの頂点数が同じになるように、穴を開けるのがポイントです。(左が頂点数8、右が頂点数12です。)
また、凹形状だけでなく、凸形状でも同じことが言えます。
四角だとこういう感じになります。
円柱の凹凸も四角での凹凸でも基本的には同じです。ただ、下記の画像を見てもらえればわかると思いますが、1つの頂点に対して5本以上のエッジがつながっている頂点(赤色の頂点)は、基本的にシワやタワミの原因になります。したがって、下図で示した黄色いラインの長さが極端に長くなりすぎないように、配慮する必要があります。
本日、紹介したことは本当に基本中の基本で、何を今更!?という内容の物ですが、特殊な形状や応用を効かせるためにも、ぜひ押さえておいてください!
次回は”穴あけの基本 その2” を予定しています。
特殊な形状の穴あけや、穴あけをリアルに見せるための、ちょっとした小技を紹介できればと思います。
【目からウロコ】日本人トップクラスのCGモデラーによる、球体への穴あけモデリング方法について話題になっとるでぇー!
※ここでの解説はあくまでもサブディヴィジョンを前提としたモデリング方法です。
まずは局面に穴を開ける前に平面での穴あけについて、少し説明させて頂きます。
ブーリアン演算を用いて、綺麗に穴を開ける場合、下記の画像のように、穴を開けられる側と穴を開ける側の頂点数を揃えることで、ブーリアン後のトポロジーをきれいに保つことができます。
図1
左から6、8、10、12、16の頂点を持つ穴あけと四角の穴あけの基本的なワイヤーフレームになります。
図1では、平面ですが、局面でもこのワイヤーフレームの基本的な流れは変わりません。上図のワイヤーフレーム、ポリゴン分割がすべての基本になります。
曲面に穴を開ける前に、上記のワイヤーフレームの流れをキッチリと覚えておきましょう!
それでは、実際に球に円柱状の穴を開けてみましょう。
赤ラインと青ラインの頂点数が同じになるように、穴を開けるのがポイントです。(左が頂点数8、右が頂点数12です。)
また、凹形状だけでなく、凸形状でも同じことが言えます。
四角だとこういう感じになります。
円柱の凹凸も四角での凹凸でも基本的には同じです。ただ、下記の画像を見てもらえればわかると思いますが、1つの頂点に対して5本以上のエッジがつながっている頂点(赤色の頂点)は、基本的にシワやタワミの原因になります。したがって、下図で示した黄色いラインの長さが極端に長くなりすぎないように、配慮する必要があります。
本日、紹介したことは本当に基本中の基本で、何を今更!?という内容の物ですが、特殊な形状や応用を効かせるためにも、ぜひ押さえておいてください!
次回は”穴あけの基本 その2” を予定しています。
特殊な形状の穴あけや、穴あけをリアルに見せるための、ちょっとした小技を紹介できればと思います。
2012年10月21日日曜日
【CG】 モデリング基礎編 その5 回答後編
モデリングチャレンジと題して、皆様に課題を出していたモデリング講座ですが、今回は回答後編ということで、ホイールとサスペンションのモデルデータを配布したいと思います。
前回と同様に今回も公開させていただくデータはあくまでもトレーニングの一環として作成したデータですので、ポリカウントなどは配慮していません。実際のプロジェクトでは更なるディテールを求められることもありますし、もっと軽いラフな形状を求められる場合もあります。
今回もモデルデータでは三角ポリゴンを使用せず、すべて四角ポリゴンで作成しています。
これもトレーニングの一環です。
実際のプロダクションでは求められる要素によって、クオリティ、アプリーチの方法は様々です。
今回、配布したモデルデータがすべての正しい解という訳ではありません。参考程度に考えていただければっと思います。
ただ、すべてを四角形ポリゴンで作成し、実際に一体成形された物は、一体成形で作成する。
これはモデリングに必要な観察力、表現力(PhotoshopWorldTips参照)を身につけるには非常に良いトレーニングです。
また、以下のことをご了承頂いた上でダウンロードください。
- データの流用などはご自由にお使いください。ただし商用での利用は禁止とさせていただきます。あくまでも個人利用に限らせていただきます。
- データをダウンロードしたことでの、不具合に関しては一切の責任を負いません。
- データ公開は本日より7日間限定で行います。
- 質問などあれば、メールフォームにて受け付けますが、多少、お返事にはお時間がかかります。
■モデルサンプル2(ホイール、サスペンション)
(配布期間終了いたしました)
今回の課題では前回のサイコロ、ボルトやネジなどに比べて、曲線も多いので、前回までの課題よりは何度は上がっていると思います。特に難しいのはホイールの一体成形でしょうね。このあたりは経験ですので、数こなして作り方を覚えるしかないのかな?っと(^^;
2012年10月5日金曜日
【CG】 モデリング基礎編 その5 回答前編
またしばらく更新が滞ってしまいました。この所はフリーランスの仕事が忙しくブログに時間を割くことが出来ませんでした。
モデリングチャレンジと題して、皆様に課題を出していたモデリング講座ですが、回答を示さないまま中途半端な状態が続いていましたので、今回は回答前編ということで、僕が作成したサイコロ、ネジ、ナット、ボルトのモデルデータ(objファイル)を公開したいと思います。
本来であれば、ブログで丁寧に解説しながら、回答できればと思っていましたが、時間が避けないまま中途半端になるよりは。。。っと思いデータの公開、配布を決意いたしました。
今回、公開させていただくデータはあくまでもトレーニングの一環として作成したデータですので、ポリカウントなどは配慮していません。実際のプロジェクトでは更なるディテールを求められることもありますし、もっと軽いラフな形状を求められる場合もあります。
また、今回のモデルデータでは三角ポリゴンを使用せず、すべて四角ポリゴンで作成しています。
これもトレーニングの一環ですので、実際のプロダクションでは三角ポリゴンを使用する時もありますし、一体成形で作らず、パーツを分けたぶっさしモデリングで作成する場合もありまし、エッジループを使用しないでモデリングする場合もあります。
実際のプロダクションでは求められる要素によって、クオリティ、アプリーチの方法は様々です。
今回、配布したモデルデータがすべての正しい解という訳ではありません。参考程度に考えていただければっと思います。
ただ、すべてを四角形ポリゴンで作成し、実際に一体成形された物は、一体成形で作成する。
これはモデリングに必要な観察力、表現力(PhotoshopWorldTips参照)を身につけるには非常に良いトレーニングです。
また、以下のことをご了承頂いた上でダウンロードください。
■モデルサンプル1(サイコロ、ネジ、ナット、ボルト)
(配布期間終了いたしました)
次回は回答後編ということで、ホイール、サスペンションのモデルデータの配布を予定しております。
モデリングチャレンジと題して、皆様に課題を出していたモデリング講座ですが、回答を示さないまま中途半端な状態が続いていましたので、今回は回答前編ということで、僕が作成したサイコロ、ネジ、ナット、ボルトのモデルデータ(objファイル)を公開したいと思います。
本来であれば、ブログで丁寧に解説しながら、回答できればと思っていましたが、時間が避けないまま中途半端になるよりは。。。っと思いデータの公開、配布を決意いたしました。
今回、公開させていただくデータはあくまでもトレーニングの一環として作成したデータですので、ポリカウントなどは配慮していません。実際のプロジェクトでは更なるディテールを求められることもありますし、もっと軽いラフな形状を求められる場合もあります。
また、今回のモデルデータでは三角ポリゴンを使用せず、すべて四角ポリゴンで作成しています。
これもトレーニングの一環ですので、実際のプロダクションでは三角ポリゴンを使用する時もありますし、一体成形で作らず、パーツを分けたぶっさしモデリングで作成する場合もありまし、エッジループを使用しないでモデリングする場合もあります。
実際のプロダクションでは求められる要素によって、クオリティ、アプリーチの方法は様々です。
今回、配布したモデルデータがすべての正しい解という訳ではありません。参考程度に考えていただければっと思います。
ただ、すべてを四角形ポリゴンで作成し、実際に一体成形された物は、一体成形で作成する。
これはモデリングに必要な観察力、表現力(PhotoshopWorldTips参照)を身につけるには非常に良いトレーニングです。
また、以下のことをご了承頂いた上でダウンロードください。
- データの流用などはご自由にお使いください。ただし商用での利用は禁止とさせていただきます。あくまでも個人利用に限らせていただきます。
- データをダウンロードしたことでの、不具合に関しては一切の責任を負いません。
- データ公開は本日より7日間限定で行います。
- 質問などあれば、メールフォームにて受け付けますが、多少、お返事にはお時間がかかります。
■モデルサンプル1(サイコロ、ネジ、ナット、ボルト)
(配布期間終了いたしました)
次回は回答後編ということで、ホイール、サスペンションのモデルデータの配布を予定しております。
2012年5月25日金曜日
【CG】 モデリング基礎編 その4 エッジループの作り方
さて今回も引き続き、モデリング基礎編です。今回はエッジループを具体的にどうやって作るか?三角形はどうやって無くす?と言うことに注目して紹介して行きたいと思います。
まずは前回のエントリーでも紹介したとおり、エッジループで面をとる場合は、基本的には面を取りたいエッジの左右に1本ずつエッジを足した、最終的にはサブディヴィジョンを適用して、面を取る方法です。
【四角形】
一番基本的な面取りは下記のような四角形の面取りですね。
四角のそれぞれの角に中心に、左右上下にエッジを1本ずつ足すことで面取りすることが可能になります。
【円柱】
続いては円柱を作る場合ですね。円柱を作る上で最も重要なのが、円を形成するための頂点数です。ただ、形状が円柱に見えれば、それでOK!という訳ではありません。円柱を作成する場合に、僕が最も多く使う頂点数は8,16,32,64の8の倍数です。続いて状況に応じて6、12、24、48、などの6の倍数を使用します。デフォルトの10の倍数も不可ではありませんが、リダクションする際に、2で割った場合、最小頂点数が5と言うことで、上面、底面の三角形を処理できなくなりるので、特定の理由が無い限り、僕の場合は10の倍数はほとんど使用しません。
こんな感じで、円周の周りに1本ずつエッジを足して、上面、底面の三角形を図の様に処理してあげれば、すべてを四角形に保つことが出来ます。
【球】
球に関しては、基本的に面取りを行う必要はありませんので、頂点超過(1つのバーテックスに対して、何本ものエッジが集まっている状態)と三角形の処理方法だけを紹介させて頂きます。
こんな感じに頂点を処理すれば、頂点超過や三角形はなくなります。
続いては円柱の応用編として、背景には欠かせないパイプの作り方ですね。パイプを作成する場合、下図左のように、円柱同士をぶっさす感じでモデリングしてもかまわないのですが、この場合、突き刺した部分の接合部に溶接跡などのテクスチャーを描くの非常に困難になってしまいます。
(遠景でそういった汚しや溶接部分を描く必要が無い場合は問題なし)そこで、下図右のように繋げて(一体形成でモデリング)、エッジを足すことで、溶接して出来たかのような、繋ぎ目を再現することが出来ます。
他にも3本のエッジを1本に減らす方法や柔らかい曲面とシャープな曲面をエッジの感覚を調整することで、車のボディの形状のような複合的な形状を作成する方法などもありますが、それらはまた次回に紹介したいと思います。
上記で紹介した様な方法はエッジループを使った面取りを行うための基本事項ですが、本日紹介した方法だけでも、色々な形状をを作るための応用がききます。ぜひ、覚えていただき、実践されてみてはいかがでしょうか???
そして、以前ツイッター限定で出題した、北田栄二のモデリングチャレンジ!!!の回答と言うわけではありませんが、課題1から4までのワイヤーフレームを公開させて頂こうと思います。
課題1 サイコロ
課題2 ナットとネジ(ネジ穴は螺旋状に形成すること。)
課題3 ホイール
課題4 サスペンション
っという感じで、応用させれば色々な形状をエッジループを使って(サブディヴィジョンを適用させるため)作ることが出来ます。今回はほんの一例に過ぎませんが、ぜひ一度、皆さんもエッジループを使った面取り、サブディヴィジョンを適応させる前提のモデリングにチャレンジしてみて下さい!!!
<三角ポリゴン補足>
業務上、プロダクションによっては三角ポリゴンは使用不可というプロダクションも存在しますが、僕個人の考えでは、状況やレンダラーに応じて、三角ポリゴンの使用は可能だと言うのが、僕の考えですが、海外プロダクションの多くはRenderManをベースにしたレンダラーを使用しているので、三角形を使用したモデルや頂点超過があるモデルの場合、時折、レンダリング時にエラーが出たり、三角ポリゴンや頂点超過部分だけレンダリング出来きない!と言うようなこともありますので、常日頃から三角形や頂点超過を極力使用しないモデリングを心がければ!っと思います。また、正しいトポロジーはリグやアニメーション、レンダリングにも優しいく、エラーもすくなくなりますからね!
【多角形ポリゴン補足】
僕のモデリング知識において、基本的に多角形ポリゴンは使用禁止です。理由は色々とありますが、先ほども述べましたが、海外プロダクションの多くはRenderManをベースとしたレンダラーを多く使用しています。そのため多角形ポリゴンはサブディヴィジョンを適用した際に、トラブルになることが非常に多いです。そのため海外プロダクションの多くは多角形ポリゴンの使用を禁止しています。
次回も引き続き、モデリング基礎編 その5を予定しています。皆さんの参考になれば幸いです。
まずは前回のエントリーでも紹介したとおり、エッジループで面をとる場合は、基本的には面を取りたいエッジの左右に1本ずつエッジを足した、最終的にはサブディヴィジョンを適用して、面を取る方法です。
【四角形】
一番基本的な面取りは下記のような四角形の面取りですね。
【円柱】
続いては円柱を作る場合ですね。円柱を作る上で最も重要なのが、円を形成するための頂点数です。ただ、形状が円柱に見えれば、それでOK!という訳ではありません。円柱を作成する場合に、僕が最も多く使う頂点数は8,16,32,64の8の倍数です。続いて状況に応じて6、12、24、48、などの6の倍数を使用します。デフォルトの10の倍数も不可ではありませんが、リダクションする際に、2で割った場合、最小頂点数が5と言うことで、上面、底面の三角形を処理できなくなりるので、特定の理由が無い限り、僕の場合は10の倍数はほとんど使用しません。
こんな感じで、円周の周りに1本ずつエッジを足して、上面、底面の三角形を図の様に処理してあげれば、すべてを四角形に保つことが出来ます。
【球】
球に関しては、基本的に面取りを行う必要はありませんので、頂点超過(1つのバーテックスに対して、何本ものエッジが集まっている状態)と三角形の処理方法だけを紹介させて頂きます。
こんな感じに頂点を処理すれば、頂点超過や三角形はなくなります。
続いては円柱の応用編として、背景には欠かせないパイプの作り方ですね。パイプを作成する場合、下図左のように、円柱同士をぶっさす感じでモデリングしてもかまわないのですが、この場合、突き刺した部分の接合部に溶接跡などのテクスチャーを描くの非常に困難になってしまいます。
(遠景でそういった汚しや溶接部分を描く必要が無い場合は問題なし)そこで、下図右のように繋げて(一体形成でモデリング)、エッジを足すことで、溶接して出来たかのような、繋ぎ目を再現することが出来ます。
他にも3本のエッジを1本に減らす方法や柔らかい曲面とシャープな曲面をエッジの感覚を調整することで、車のボディの形状のような複合的な形状を作成する方法などもありますが、それらはまた次回に紹介したいと思います。
上記で紹介した様な方法はエッジループを使った面取りを行うための基本事項ですが、本日紹介した方法だけでも、色々な形状をを作るための応用がききます。ぜひ、覚えていただき、実践されてみてはいかがでしょうか???
そして、以前ツイッター限定で出題した、北田栄二のモデリングチャレンジ!!!の回答と言うわけではありませんが、課題1から4までのワイヤーフレームを公開させて頂こうと思います。
※北田栄二のモデリングチャレンジ
ルールは至って、シンプル。サブディヴィジョンを適用する前提で、課題の形状をエッジループを使い面取りを行う。ただし、多角形、三角形の使用は禁止!一体形成された形状は、同様にポリゴンでも一体形成で作ること!ぶっさしモデリングは禁止!
課題1 サイコロ
課題2 ナットとネジ(ネジ穴は螺旋状に形成すること。)
課題3 ホイール
課題4 サスペンション
っという感じで、応用させれば色々な形状をエッジループを使って(サブディヴィジョンを適用させるため)作ることが出来ます。今回はほんの一例に過ぎませんが、ぜひ一度、皆さんもエッジループを使った面取り、サブディヴィジョンを適応させる前提のモデリングにチャレンジしてみて下さい!!!
<三角ポリゴン補足>
業務上、プロダクションによっては三角ポリゴンは使用不可というプロダクションも存在しますが、僕個人の考えでは、状況やレンダラーに応じて、三角ポリゴンの使用は可能だと言うのが、僕の考えですが、海外プロダクションの多くはRenderManをベースにしたレンダラーを使用しているので、三角形を使用したモデルや頂点超過があるモデルの場合、時折、レンダリング時にエラーが出たり、三角ポリゴンや頂点超過部分だけレンダリング出来きない!と言うようなこともありますので、常日頃から三角形や頂点超過を極力使用しないモデリングを心がければ!っと思います。また、正しいトポロジーはリグやアニメーション、レンダリングにも優しいく、エラーもすくなくなりますからね!
【多角形ポリゴン補足】
僕のモデリング知識において、基本的に多角形ポリゴンは使用禁止です。理由は色々とありますが、先ほども述べましたが、海外プロダクションの多くはRenderManをベースとしたレンダラーを多く使用しています。そのため多角形ポリゴンはサブディヴィジョンを適用した際に、トラブルになることが非常に多いです。そのため海外プロダクションの多くは多角形ポリゴンの使用を禁止しています。
次回も引き続き、モデリング基礎編 その5を予定しています。皆さんの参考になれば幸いです。
2012年5月20日日曜日
【CG】 モデリング基礎編 その3 ベベルとエッジループ
さて、今回も引き続きモデリングの基礎編。今回はベベルとエッジループを使った面取りの違いがわからない!という質問を頂いたので、前回のエントリーを少し補足する感じで、ベベル機能を使った面取りとエッジルールを使った面取りの違いについて紹介できればと思います。
まずは簡単な四角形を使ってベベル機能を使った面取りとエッジループを使った面取りを比較してみようと思う。
<ベベルを使った面取りの場合>
見ていただければ解ると思いますが、赤く表示された部分に三角形のポリゴンが発生したのを確認することが出来ると思います。これはMAYAベベル特有の機能かもしれませんが、複数のエッジが集まる頂点の処理に問題を持っています。またUVを展開した後にUVのボーダーエッジになっているエッジにベベルを使うとUVが破綻して壊れてしまう!というバグにも近い仕様がMAYAベベルにはあります。前回のエントリーでも述べた通り上記理由から、僕はベベル機能をほとんど使用することがありません。これはもちろん好みの問題もあるので、一概に正解というのはありません。
<エッジループを使った面取りの場合>
エッジループを使った面取りと言うのは前回のエントリーでも説明しましたが、面を取りたいエッジを中心に、左右に1本ずつエッジを足して、中心のエッジから左右のエッジの距離を調整して、面取りを行う方法です。
この方法の利点は、ブロックモデル(プロキシーモデル)などに、そのままエッジを足す(多少、手を加える必要はあり)ことで、ハイモデル、ヒーローモデルへの流用が可能という点が大きな利点です。
また、ブロックモデル(プロキシーモデル)の段階でUV展開しておいても、UVのほとんどを変えることなく流用できることも利点の一つです。 ただ、この方法でモデリングした場合は、サブディヴィジョンを使用することが前提となりますので、MentalRayなどのレイトレーサーで扱う場合は、多少レンダリングに負荷がかかるモデリング方法だと言えると思います。
続いてはベベル機能を使って出来てしまった多角形や三角形がレンダリングに与える影響をご紹介したいと思います。
下記の図はベベル機能を使って作ったジオメトリです。上面に多角形と三角形があるのが確認できると思います。
こちらの下図は実際にレンダリング時に処理させる(レンダラーにより分割方法は異なる)多角形のワイヤーフレームになります。RenderManを代表とするReyes系のレンダラーはレンダリング時に、すべてのジオメトリをマイクロポリゴンと言う四角ポリゴンに変換しますが、MentalRayを代表とするRaytrace系のレンダラーは、レンダリング時にすべてのジオメトリを三角ポリゴンに変換することが多いです。なので、レンダラーがRaytrace系であれば大きな問題になりませんが、レンダラーがReyes系の場合は、多角形がある場合は、レンダリングにエラーが出てしまい、レンダリング出来ないケースも少なくありません。
※マイクロポリゴンをビューポート上で可視化させることは出来ませんので、今回は割愛させていただきます。
下図は同様にエッジループを使って面取りを行ったケースです。どのポリゴンもほぼ正四角形に近い状態で保たれています。
(サブディヴィジョン適用前なので、形状はブロックモデルの時と変化ありませんが、サブディヴィジョンを適用することで角が丸く面を取ることが出来ます。)
下図では同様にRaytracer(レンダラーにより分割方法は異なる)でレンダリングするときの分割線になります。見ていただければ解ると思いますが、すべてのポリゴンを正四角系に近い状態で保っていたため、分割された三角形も、ほぼ左右対称で同じ形状に分割されているのがわかると思います。これはリグ、アニメーション、シュミレーション、レンダリングを行う上で非常に重要なことです。モデラーはただシルエットをモデリングするだけではなく、正しいトポロジーをキープすることも非常に重要な役割の一つです。正しいモデリングを行うことで、リグ、アニメーション、シュミレーション、レンダリングでのトラブルの多くを防ぐことが出来ます。
続いてエッジループを使った面取りを具体的に図をまじえながら紹介したいと思います。図の左側はサブディヴィジョン適用前、右がサブディヴィジョン適用後になります。見ていただければ解ると思いますが、サブディヴィジョン適用前は、ブロックモデルの時と何も変わりません。ただ、エッジが足されているだけです。もちろんUVも同じです。
こちらは上記モデルよりもエッジループの幅を広くした物です。ブロックモデルのときの形状は、UV共に変わりませんが、サブディヴィジョン適用後の面取り具合に違いがあるのが確認できると思います。これがエッジループを使った面取りという訳です。左右のエッジの幅を広くしたり、狭くしたりすることで、面取りの角度を調整する面取りの方法です。
続いてはおまけで、なぜ多角形がいけないのか!?と言うことご紹介したいと思います。まず下図のような多角形平面を作成してみました。見た目は非常に綺麗な平面ですが、レンダリング時の分割線を見てみると。。。。。。
こちらがレンダリング時の分割線です。見ていただければ解ると思いますが、どの三角形も形状が異なり、細く長く伸びた三角形になっていることが確認できると思います。
Raytracerの場合は、レンダリング時に三角ポリゴンに変換するので、多角形でも完全平面であれば、問題なくレンダリングすることは可能ですが、湾 曲した曲面や完全平面でない場所に、細く長く伸びた三角形があると、Raytracerでもレンダリングのエラーになる場合があります。最近はレンダラー も発達して、多少の不正なポリゴンなどでも、内部的に自動処理して、レンダリングすることも可能ですが、必ずしもレンダラー側で処理できるとは限りませ ん。特にReyes系のレンダラーの多くは多角形ポリゴンをサポートしていません。(特にサブディヴィジョンを扱う場合は特に問題になることが多いで す。)
なので、モデラーは格好いいシルエット、モデルを作ることも重要ですが、内部的に正しいトポロジーも同時に作成する必要があります。背景やハードサーフェースに比べて、特にキャラモデラーを目指す方は、特に正しいトポロジーと言うのを意識された方が良いでしょう。キャラの場合は、リグ、アニメーション、シュミレーション、レンダリングと多肢のセクションと関わることになります。
正しいトポロジーでなかったために、不要な問題、トライアンドエラーを抱えてしまい、他セクションに多大な迷惑をかけることにもなりかねません。
と言うことで、今回はベベルとエッジループを使った面取りの比較を行ってみました。今後、モデラーを志す学生さんや、モデリングについての知識を深めたい方の参考になれば幸いです。
あと補足ですが、ベベル機能、三角形ポリゴンが悪い、使用しちゃいけない!という訳ではありません。要は長所と短所を理解して、使い分ければどちらも非常に便利な 機能です。
すべてを四角で、極力正四角形に近い状態にトポロジーを保つと言うのは、非常に長い時間を要し、困難な作業です。ある程度の経験も必要になってきます。なので、要はレンダラーなどの長所、短所を理解した上で、迅速かつ適切な方法を選択すると言うことに限ると思います。
ちなみに僕はレンダラーがMentalRayやRaytrace系だった場合、けっこう三角形は使ったりします。ベベルは個人的にあまり好きじゃないので、レンダラーに関わり無くほとんど使用しませんがwこの辺は、何度も言いますが、好みの問題ですね(^^;
あと多角形は絶対に使いませんね。レンダリングだけでなく、アニメーションやリグ、シュミレーションにも悪影響がでますので。
次回は更に掘り下げて、トポロジーについてご紹介できればと思います。
まずは簡単な四角形を使ってベベル機能を使った面取りとエッジループを使った面取りを比較してみようと思う。
<ベベルを使った面取りの場合>
見ていただければ解ると思いますが、赤く表示された部分に三角形のポリゴンが発生したのを確認することが出来ると思います。これはMAYAベベル特有の機能かもしれませんが、複数のエッジが集まる頂点の処理に問題を持っています。またUVを展開した後にUVのボーダーエッジになっているエッジにベベルを使うとUVが破綻して壊れてしまう!というバグにも近い仕様がMAYAベベルにはあります。前回のエントリーでも述べた通り上記理由から、僕はベベル機能をほとんど使用することがありません。これはもちろん好みの問題もあるので、一概に正解というのはありません。
<エッジループを使った面取りの場合>
エッジループを使った面取りと言うのは前回のエントリーでも説明しましたが、面を取りたいエッジを中心に、左右に1本ずつエッジを足して、中心のエッジから左右のエッジの距離を調整して、面取りを行う方法です。
この方法の利点は、ブロックモデル(プロキシーモデル)などに、そのままエッジを足す(多少、手を加える必要はあり)ことで、ハイモデル、ヒーローモデルへの流用が可能という点が大きな利点です。
また、ブロックモデル(プロキシーモデル)の段階でUV展開しておいても、UVのほとんどを変えることなく流用できることも利点の一つです。 ただ、この方法でモデリングした場合は、サブディヴィジョンを使用することが前提となりますので、MentalRayなどのレイトレーサーで扱う場合は、多少レンダリングに負荷がかかるモデリング方法だと言えると思います。
続いてはベベル機能を使って出来てしまった多角形や三角形がレンダリングに与える影響をご紹介したいと思います。
下記の図はベベル機能を使って作ったジオメトリです。上面に多角形と三角形があるのが確認できると思います。
こちらの下図は実際にレンダリング時に処理させる(レンダラーにより分割方法は異なる)多角形のワイヤーフレームになります。RenderManを代表とするReyes系のレンダラーはレンダリング時に、すべてのジオメトリをマイクロポリゴンと言う四角ポリゴンに変換しますが、MentalRayを代表とするRaytrace系のレンダラーは、レンダリング時にすべてのジオメトリを三角ポリゴンに変換することが多いです。なので、レンダラーがRaytrace系であれば大きな問題になりませんが、レンダラーがReyes系の場合は、多角形がある場合は、レンダリングにエラーが出てしまい、レンダリング出来ないケースも少なくありません。
※マイクロポリゴンをビューポート上で可視化させることは出来ませんので、今回は割愛させていただきます。
下図は同様にエッジループを使って面取りを行ったケースです。どのポリゴンもほぼ正四角形に近い状態で保たれています。
(サブディヴィジョン適用前なので、形状はブロックモデルの時と変化ありませんが、サブディヴィジョンを適用することで角が丸く面を取ることが出来ます。)
下図では同様にRaytracer(レンダラーにより分割方法は異なる)でレンダリングするときの分割線になります。見ていただければ解ると思いますが、すべてのポリゴンを正四角系に近い状態で保っていたため、分割された三角形も、ほぼ左右対称で同じ形状に分割されているのがわかると思います。これはリグ、アニメーション、シュミレーション、レンダリングを行う上で非常に重要なことです。モデラーはただシルエットをモデリングするだけではなく、正しいトポロジーをキープすることも非常に重要な役割の一つです。正しいモデリングを行うことで、リグ、アニメーション、シュミレーション、レンダリングでのトラブルの多くを防ぐことが出来ます。
続いてエッジループを使った面取りを具体的に図をまじえながら紹介したいと思います。図の左側はサブディヴィジョン適用前、右がサブディヴィジョン適用後になります。見ていただければ解ると思いますが、サブディヴィジョン適用前は、ブロックモデルの時と何も変わりません。ただ、エッジが足されているだけです。もちろんUVも同じです。
こちらは上記モデルよりもエッジループの幅を広くした物です。ブロックモデルのときの形状は、UV共に変わりませんが、サブディヴィジョン適用後の面取り具合に違いがあるのが確認できると思います。これがエッジループを使った面取りという訳です。左右のエッジの幅を広くしたり、狭くしたりすることで、面取りの角度を調整する面取りの方法です。
※この方法を用いる場合、すでにUV展開の作業を終えた場合は、エッジを動かすのではなく、エッジを加えた後に、古いエッジを削除するようにしてください。バーッテックスやエッジを動かすことで、UVが歪んだり、破綻してしまいます。
続いてはおまけで、なぜ多角形がいけないのか!?と言うことご紹介したいと思います。まず下図のような多角形平面を作成してみました。見た目は非常に綺麗な平面ですが、レンダリング時の分割線を見てみると。。。。。。
こちらがレンダリング時の分割線です。見ていただければ解ると思いますが、どの三角形も形状が異なり、細く長く伸びた三角形になっていることが確認できると思います。
Raytracerの場合は、レンダリング時に三角ポリゴンに変換するので、多角形でも完全平面であれば、問題なくレンダリングすることは可能ですが、湾 曲した曲面や完全平面でない場所に、細く長く伸びた三角形があると、Raytracerでもレンダリングのエラーになる場合があります。最近はレンダラー も発達して、多少の不正なポリゴンなどでも、内部的に自動処理して、レンダリングすることも可能ですが、必ずしもレンダラー側で処理できるとは限りませ ん。特にReyes系のレンダラーの多くは多角形ポリゴンをサポートしていません。(特にサブディヴィジョンを扱う場合は特に問題になることが多いで す。)
なので、モデラーは格好いいシルエット、モデルを作ることも重要ですが、内部的に正しいトポロジーも同時に作成する必要があります。背景やハードサーフェースに比べて、特にキャラモデラーを目指す方は、特に正しいトポロジーと言うのを意識された方が良いでしょう。キャラの場合は、リグ、アニメーション、シュミレーション、レンダリングと多肢のセクションと関わることになります。
正しいトポロジーでなかったために、不要な問題、トライアンドエラーを抱えてしまい、他セクションに多大な迷惑をかけることにもなりかねません。
と言うことで、今回はベベルとエッジループを使った面取りの比較を行ってみました。今後、モデラーを志す学生さんや、モデリングについての知識を深めたい方の参考になれば幸いです。
あと補足ですが、ベベル機能、三角形ポリゴンが悪い、使用しちゃいけない!という訳ではありません。要は長所と短所を理解して、使い分ければどちらも非常に便利な 機能です。
すべてを四角で、極力正四角形に近い状態にトポロジーを保つと言うのは、非常に長い時間を要し、困難な作業です。ある程度の経験も必要になってきます。なので、要はレンダラーなどの長所、短所を理解した上で、迅速かつ適切な方法を選択すると言うことに限ると思います。
ちなみに僕はレンダラーがMentalRayやRaytrace系だった場合、けっこう三角形は使ったりします。ベベルは個人的にあまり好きじゃないので、レンダラーに関わり無くほとんど使用しませんがwこの辺は、何度も言いますが、好みの問題ですね(^^;
あと多角形は絶対に使いませんね。レンダリングだけでなく、アニメーションやリグ、シュミレーションにも悪影響がでますので。
次回は更に掘り下げて、トポロジーについてご紹介できればと思います。
2012年5月13日日曜日
【CG】 モデリング基礎編 その2 ベベルとスケール
さて、少し前回のモデリング基礎編から期間があいてしましましたが、今回はモデリングの中でも、僕が特に気を使っているベベル(面取り)について紹介したいと思います。
ベベル(面取り)はオーガニックモデルやキャラクターモデルを作る際には、あまり頻繁に行う作業ではありませんが、ハードサーフェースを作る際には非常に重要な要素になってきます。
そして、僕がモデリングの際に綺麗なトポロジー(不正が無い)を作ることと同じぐらい、最も気をつけている作業の一つです。
ベベル(面取り)はスケール感を作る上で、非常に重要な要素です。また、面を取ることでオブジェクトに綺麗なハイライト(スペキュラー、リフレクション)を与えることが出来ます。
それでは、一言でベベル(面取り)と言っても、実はいくつかの方法と用途があります。
今回はそれらの方法と用途について紹介できればっと思います。
<面取りを行わない場合(サブディヴィジョン不適用)>

上記図の様に遠景に私用するモデルの場合やマットペイント用のベースモデルなどの場合は、あえてベベルを行わない場合がほとんどです。
面を取ることでスケール感が損なわれ、ミニチュアのように見えてしまいます。
また面取りを行うことで、遠景のモデルにも関わらず、ポリゴン数の増加にも繋がります。
上記のような理由から、遠景モデルではベベル(面取り)を行わないことが多いですが、プロダクションによっては、遠景近景関係なく
きっちりとリアルスケールの面取りを行うプロダクションも存在します。
<ベベル機能を用いたい面取りの場合(サブディヴィジョン適用可)>

これはMAYAやMAXのモデリングツールを使用して面取りを行うケースです。基本的には近中景用のモデルを作成す時に、よく用いられる方法です。またセグメント(分割)次第では、面取り後にサブディヴィジョンを適用することも可能です。
ベベル機能は便利で非常に扱いやすいので、使用されている方も非常に多いと思いますが、僕は大きな面を作るとき以外は、ほとんど使用する事がありません。
僕がベベル機能を使用しない理由はいくつかありますが、最も大きな理由はベベルの幅が選択されたエッジですべてが均等になり、スケール感、リアリティが損なわれる。
また、面取り後の角に三角ポリゴンや多角形ポリゴンが出来たり、モデリング終了後の修正で面取りの幅、間隔の修正を修正したい時に、修正が非常に困難であるという点で、僕はよほど大きな面を作る時以外はベベル機能を使用しません。
この辺は、個人の好みもあると思いますが(^^;
<エッジループとサブディヴィジョンを用いた面取りの場合>

この方法は近景モデルやヒーローモデルを作成する際に作成する方法で、面を取りたいエッジを中心に左右に1本ずつエッジを足す方法です。この方法は最も海外プロダクションで多く用いられている方法です。そして、僕が最も好んで行う面取りの方法でもあります。面や角が常に平面に保たれて居いることが多いので、サブディヴィジョンを適用することが前提のモデリング方法になります。
また、この方法で面取りを行った場合、角の不正な多角形や三角形の発生を防ぐことも出来、モデリングが終了した後でも、エッジループの間隔を調整することで
UVの破綻を来たすことなく、簡単に面取りの幅を調整することが可能です。またサブディヴィジョンを適用することで、非常に現実世界に近い形の面取りを行うことが可能です。
ベベル(面取り)の方法や用途、サブディヴィジョンの適用、不適用はプロダクションのルールやワークフローなどにより異なります。一概にこれがベストな面取りの方法です!というのはありませんが、海外で作成されるモデルの多くは、エッジループとサブディヴィジョンを用いたモデリングが非常に多いです。海外就職を意識される方は、この方法を意識してモデリングに取り組まれたはいかがでしょうか???
質問や不明な点などあれば、お気軽にメールフォームかツイッターなどでご質問頂ければと思います。
次回は更に具体的なエッジループを用いたモデリング方法、テクニックをいくつか紹介したいと思います。
ベベル(面取り)はオーガニックモデルやキャラクターモデルを作る際には、あまり頻繁に行う作業ではありませんが、ハードサーフェースを作る際には非常に重要な要素になってきます。
そして、僕がモデリングの際に綺麗なトポロジー(不正が無い)を作ることと同じぐらい、最も気をつけている作業の一つです。
ベベル(面取り)はスケール感を作る上で、非常に重要な要素です。また、面を取ることでオブジェクトに綺麗なハイライト(スペキュラー、リフレクション)を与えることが出来ます。
それでは、一言でベベル(面取り)と言っても、実はいくつかの方法と用途があります。
今回はそれらの方法と用途について紹介できればっと思います。
<面取りを行わない場合(サブディヴィジョン不適用)>

上記図の様に遠景に私用するモデルの場合やマットペイント用のベースモデルなどの場合は、あえてベベルを行わない場合がほとんどです。
面を取ることでスケール感が損なわれ、ミニチュアのように見えてしまいます。
また面取りを行うことで、遠景のモデルにも関わらず、ポリゴン数の増加にも繋がります。
上記のような理由から、遠景モデルではベベル(面取り)を行わないことが多いですが、プロダクションによっては、遠景近景関係なく
きっちりとリアルスケールの面取りを行うプロダクションも存在します。
<ベベル機能を用いたい面取りの場合(サブディヴィジョン適用可)>

これはMAYAやMAXのモデリングツールを使用して面取りを行うケースです。基本的には近中景用のモデルを作成す時に、よく用いられる方法です。またセグメント(分割)次第では、面取り後にサブディヴィジョンを適用することも可能です。
ベベル機能は便利で非常に扱いやすいので、使用されている方も非常に多いと思いますが、僕は大きな面を作るとき以外は、ほとんど使用する事がありません。
僕がベベル機能を使用しない理由はいくつかありますが、最も大きな理由はベベルの幅が選択されたエッジですべてが均等になり、スケール感、リアリティが損なわれる。
また、面取り後の角に三角ポリゴンや多角形ポリゴンが出来たり、モデリング終了後の修正で面取りの幅、間隔の修正を修正したい時に、修正が非常に困難であるという点で、僕はよほど大きな面を作る時以外はベベル機能を使用しません。
この辺は、個人の好みもあると思いますが(^^;
<エッジループとサブディヴィジョンを用いた面取りの場合>

この方法は近景モデルやヒーローモデルを作成する際に作成する方法で、面を取りたいエッジを中心に左右に1本ずつエッジを足す方法です。この方法は最も海外プロダクションで多く用いられている方法です。そして、僕が最も好んで行う面取りの方法でもあります。面や角が常に平面に保たれて居いることが多いので、サブディヴィジョンを適用することが前提のモデリング方法になります。
また、この方法で面取りを行った場合、角の不正な多角形や三角形の発生を防ぐことも出来、モデリングが終了した後でも、エッジループの間隔を調整することで
UVの破綻を来たすことなく、簡単に面取りの幅を調整することが可能です。またサブディヴィジョンを適用することで、非常に現実世界に近い形の面取りを行うことが可能です。
ベベル(面取り)の方法や用途、サブディヴィジョンの適用、不適用はプロダクションのルールやワークフローなどにより異なります。一概にこれがベストな面取りの方法です!というのはありませんが、海外で作成されるモデルの多くは、エッジループとサブディヴィジョンを用いたモデリングが非常に多いです。海外就職を意識される方は、この方法を意識してモデリングに取り組まれたはいかがでしょうか???
質問や不明な点などあれば、お気軽にメールフォームかツイッターなどでご質問頂ければと思います。
次回は更に具体的なエッジループを用いたモデリング方法、テクニックをいくつか紹介したいと思います。
2012年3月19日月曜日
【CG】 モデリング基礎編 その1 モデリングの種類 後編
さて今日は具体的な面の取り方や穴の空け方をやろうと思っていたんですが。。。。
普通のサブディヴィジョンモデリングとサブディヴィジョンを前提としたモデリングの違いは何ですか?
違いについて教えてください。というメッセージ、メールが何通か頂きました。
基本的にサブディヴィジョンモデリングもサブディヴィジョンを前提としたモデリングも、モデリングの作業的にも、アプローチの方法も同じです。
ただ、サブディヴィジョンモデリングとレンダリング時に適応されるサブディヴィジョンでは得られる結果が異なります。
今回はモデリングと少し離れた話題になりますが、前回のモデリングの種類を補足する感じで、もう少し詳しく説明、紹介したいと思います。
まずサブディヴィジョン(再分割曲面)については、前回も紹介した通りです。
ここで勘違いされやすいのはサブディヴィジョンモデリングとレンダリング時に適応されるサブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)の違いです。
サブディヴィジョンモデリングはあくまでもモデリングデータとしてサブディヴィジョンを使用します(解り易いのがMAYAの3番表示や単純に面を分割するスムース的表現)
サブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンの場合はレンダーマンサブディヴィジョン?)は、レンダリング時にサブディビジョンを適用します。
サブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)はポリゴンに対して面分割を調整するのではなく、レンダリング時に映っているポリゴンに対して、どれだけ分割するか?という調整を行います。
長々と文章説明しても難しいので、画像で比較してみましょう!
まず下記のような単純なCubeを用意します。

左がMayaの3番表示(Subd level2)でレンダリングした状態です。右がMentalRayApproximation(ビューポートベースでサブディヴィジョン)を適用したレンダリング画像になります。
遠めにはほぼ同じ形状に見えますが、ズームしてみると大きな違いが確認できると思います。

※もちろんサブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)もMayaサブディヴィジョン(スムース)の様に、単純に面を分割するだけの設定も可能ですが、あえて違いを解って頂く為に、今回はビューポートベースでポリゴンを分割しています。
これがサブディヴィジョンモデリングとサブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)の大きな違いです。
海外の大手プロダクションの多くは後者の様なレンダリング時にサブディヴィジョンを適用する方法を用いています。
そして、サブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)を適用する前提で、モデリングも行う必要があります。
モデリングの作業的には、サブディヴィジョンモデリングもサブディヴィジョンアプロキシーメーションを適用してレンダリングする場合でも、同じようなアプローチを行いますが、そもそも日本の多くのプロダクションはレンダリング時間の負荷を考慮して、サブディヴィジョン自体を使用していいないプロダクションがほとんどだと思います。
これはRaytracer系とRays系というレンダラーの違いも大きいと思いますが、日本のプロダクションではCM、映画、アニメ、フル3Dアニメなど多様な対応を一つのプロダクションで行わなければいけないという背景もあると思います。
と言うことで、今回は前回の補足ということで、サブディヴィジョンモデリングとサブディヴィジョンアプロキシメーションの違いを紹介させて頂きました。
次回はサブディヴィジョンを用いない(日本式モデリング)とサブディヴィジョンを前提としたモデリング方法の違い、面の取り方、穴の空け方を紹介したいと思います。
※あくまでも日本と海外大手プロダクションのモデリングの仕様の違いについて紹介する物であり、これはサブディヴィジョンの使用を強要する物ではありません。
普通のサブディヴィジョンモデリングとサブディヴィジョンを前提としたモデリングの違いは何ですか?
違いについて教えてください。というメッセージ、メールが何通か頂きました。
基本的にサブディヴィジョンモデリングもサブディヴィジョンを前提としたモデリングも、モデリングの作業的にも、アプローチの方法も同じです。
ただ、サブディヴィジョンモデリングとレンダリング時に適応されるサブディヴィジョンでは得られる結果が異なります。
今回はモデリングと少し離れた話題になりますが、前回のモデリングの種類を補足する感じで、もう少し詳しく説明、紹介したいと思います。
まずサブディヴィジョン(再分割曲面)については、前回も紹介した通りです。
ここで勘違いされやすいのはサブディヴィジョンモデリングとレンダリング時に適応されるサブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)の違いです。
サブディヴィジョンモデリングはあくまでもモデリングデータとしてサブディヴィジョンを使用します(解り易いのがMAYAの3番表示や単純に面を分割するスムース的表現)
サブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンの場合はレンダーマンサブディヴィジョン?)は、レンダリング時にサブディビジョンを適用します。
サブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)はポリゴンに対して面分割を調整するのではなく、レンダリング時に映っているポリゴンに対して、どれだけ分割するか?という調整を行います。
長々と文章説明しても難しいので、画像で比較してみましょう!
まず下記のような単純なCubeを用意します。

左がMayaの3番表示(Subd level2)でレンダリングした状態です。右がMentalRayApproximation(ビューポートベースでサブディヴィジョン)を適用したレンダリング画像になります。
遠めにはほぼ同じ形状に見えますが、ズームしてみると大きな違いが確認できると思います。

※もちろんサブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)もMayaサブディヴィジョン(スムース)の様に、単純に面を分割するだけの設定も可能ですが、あえて違いを解って頂く為に、今回はビューポートベースでポリゴンを分割しています。
これがサブディヴィジョンモデリングとサブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)の大きな違いです。
海外の大手プロダクションの多くは後者の様なレンダリング時にサブディヴィジョンを適用する方法を用いています。
そして、サブディヴィジョンアプロキシメーション(レンダーマンサブディヴィジョン)を適用する前提で、モデリングも行う必要があります。
モデリングの作業的には、サブディヴィジョンモデリングもサブディヴィジョンアプロキシーメーションを適用してレンダリングする場合でも、同じようなアプローチを行いますが、そもそも日本の多くのプロダクションはレンダリング時間の負荷を考慮して、サブディヴィジョン自体を使用していいないプロダクションがほとんどだと思います。
これはRaytracer系とRays系というレンダラーの違いも大きいと思いますが、日本のプロダクションではCM、映画、アニメ、フル3Dアニメなど多様な対応を一つのプロダクションで行わなければいけないという背景もあると思います。
と言うことで、今回は前回の補足ということで、サブディヴィジョンモデリングとサブディヴィジョンアプロキシメーションの違いを紹介させて頂きました。
次回はサブディヴィジョンを用いない(日本式モデリング)とサブディヴィジョンを前提としたモデリング方法の違い、面の取り方、穴の空け方を紹介したいと思います。
※あくまでも日本と海外大手プロダクションのモデリングの仕様の違いについて紹介する物であり、これはサブディヴィジョンの使用を強要する物ではありません。
2012年3月17日土曜日
【CG】 モデリング基礎編 その1 モデリングの種類 前編
今回は”モデリング基礎編”と題しまして、何回かに分けてモデリングの基礎知識、基礎技術を紹介していければっと思っています。
まず今回はモデリングの種類について。
モデリングには大きく分けて3種類(MAYA限定)の方法があります。
左からNURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)モデリング、POLYGONモデリング、SUBDIVISIONモデリングの3種類です。

■NURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)モデリング
NURBS((Non-Uniform Rational B-Splinesの略)曲線と言われる曲線を元に面(サーフェース)を作成していくモデリング方法です。
このモデリング方法は綺麗な曲面を持つ車や工業製品を製作する時に向いているモデリング方法です。
■POLYGONモデリング
これは現状、最もスタンダードなモデリング方法の一つです。ポリゴンモデルはポリゴンと呼ばれる面を面単位、または頂点単で編集して、形状を作っていくモデリング方法です。
もちろん向き不向きはありますが、ほとんどの形状をこの方法で作成することが出来ます。
またナーブスモデリングと違い、他のソフトへの形状移行が正確に行えるのもポリゴンモデルの特徴の一つです。
■SUBDIVISIONモデリング
ポリゴンモデルにベクトル情報を加えて、少ない頂点で綺麗な曲面を作るモデリング方法です。
基本的には頂点、面を編集するポリゴンモデルと考え方は同じですが、得られる結果が異なります。
分割方法は各ソフトウェアで微妙に異なります。
上記の3種類が主なモデリング方法ですが、実際に制作現場で使われているのは8割がポリゴンモデルで、残りの2割程度がナーブスモデリングです。
ただ、最終的にはナーブスで作成された形状もポリゴン化してしまうことが、ほとんどなので
制作現場で使われるモデリング方法は、ほぼポリゴンモデルだと思って頂いてかまわないと思います。
一部の会社などではナーブスモデリングを主にしている会社もあると聞きますが、僕の経験上では、ほぼすべてのモデルがポリゴンで作られていました。
そして、僕自身もうねったチューブやパイプ、スプリングなどの特殊な形状以外は、ほぼ100%ポリゴンモデルで作成します。
海外プロダクションの多くは基本的にはポリゴンモデリングでモデルデータを作成しますが
レンダリング時にサブディヴィジョン※1(再分割曲面)を使用するプロダクションがほとんどなので、実際のポリゴンモデルよりも滑らかな曲面でレンダリングされます。
※1再分割曲面
簡単に言うとレンダリング時にポリゴンを再分割(スムース)する様なニュアンスです。
厳密に言うと、MentalRaySubdiveやRendermanSubdiveなどレンダリングで使用するソフトウェアによって、ポリゴンの分割方法は微妙に異なります。
日本のプロダクションでは多くの会社がMentalRayやVrayなどのレイトレーサーをレンダリングに使用していますが
海外プロダクション(特に大手の映画系プロダクション)は、RenderManなどのRays系を使用している会社がほとんどです。
レンダラーの違いから、日本ではあまり馴染みがないサブディビジョンですが、海外プロダクションの場合は、多くのプロダクションが
レンダリング時にサブディヴィジョンをかける事を前提にモデリングデータを作成します。
そのため、僕の知る限りでは、日本のプロダクションと海外プロダクションでは、モデリングの方法が大きく異なります。
※
Raytracer系とReyes系ではレンダリング時にSubdivesionを使用した際のレンダリング負荷は圧倒的にRaytracerの方がレンダリングに負荷が掛かるため、日本ではサブディヴィジョンは、あまり使われていないのだと思います。
特にサブディヴィジョン+ディスプレイスメントを使用した時の負荷はRaytoracerの方が負荷は圧倒的に大きいです。これはレンダリングのアルゴリズムに根本的な違いがあるのが原因なのですが、この当たりはモデリングの基礎の話とは少し外れるので割愛。
もしかすると、キャラなどは日本でも、すでにサブディヴィジョンありきのモデリングになっているかも知れませんが。。。
この辺は僕の専門外な部分なので、日本でキャラモデリングを専門にされている方のフォローアップに期待したいところですね。(^^;
今回は少し小難しい基礎理論的な話になってしまいましたが。。。次回からはもう少し具体例、図解をまじえながらモデリングの基本的な面取りの方法や
穴のあけ方、曲面の作り方、日本のモデリングと海外のモデリングの違いについて紹介していければと思います。
次回はモデリング基礎編 その2 正しいトポロジー!です。
まず今回はモデリングの種類について。
モデリングには大きく分けて3種類(MAYA限定)の方法があります。
左からNURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)モデリング、POLYGONモデリング、SUBDIVISIONモデリングの3種類です。

■NURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)モデリング
NURBS((Non-Uniform Rational B-Splinesの略)曲線と言われる曲線を元に面(サーフェース)を作成していくモデリング方法です。
このモデリング方法は綺麗な曲面を持つ車や工業製品を製作する時に向いているモデリング方法です。
■POLYGONモデリング
これは現状、最もスタンダードなモデリング方法の一つです。ポリゴンモデルはポリゴンと呼ばれる面を面単位、または頂点単で編集して、形状を作っていくモデリング方法です。
もちろん向き不向きはありますが、ほとんどの形状をこの方法で作成することが出来ます。
またナーブスモデリングと違い、他のソフトへの形状移行が正確に行えるのもポリゴンモデルの特徴の一つです。
■SUBDIVISIONモデリング
ポリゴンモデルにベクトル情報を加えて、少ない頂点で綺麗な曲面を作るモデリング方法です。
基本的には頂点、面を編集するポリゴンモデルと考え方は同じですが、得られる結果が異なります。
分割方法は各ソフトウェアで微妙に異なります。
上記の3種類が主なモデリング方法ですが、実際に制作現場で使われているのは8割がポリゴンモデルで、残りの2割程度がナーブスモデリングです。
ただ、最終的にはナーブスで作成された形状もポリゴン化してしまうことが、ほとんどなので
制作現場で使われるモデリング方法は、ほぼポリゴンモデルだと思って頂いてかまわないと思います。
一部の会社などではナーブスモデリングを主にしている会社もあると聞きますが、僕の経験上では、ほぼすべてのモデルがポリゴンで作られていました。
そして、僕自身もうねったチューブやパイプ、スプリングなどの特殊な形状以外は、ほぼ100%ポリゴンモデルで作成します。
海外プロダクションの多くは基本的にはポリゴンモデリングでモデルデータを作成しますが
レンダリング時にサブディヴィジョン※1(再分割曲面)を使用するプロダクションがほとんどなので、実際のポリゴンモデルよりも滑らかな曲面でレンダリングされます。
※1再分割曲面
簡単に言うとレンダリング時にポリゴンを再分割(スムース)する様なニュアンスです。
厳密に言うと、MentalRaySubdiveやRendermanSubdiveなどレンダリングで使用するソフトウェアによって、ポリゴンの分割方法は微妙に異なります。
日本のプロダクションでは多くの会社がMentalRayやVrayなどのレイトレーサーをレンダリングに使用していますが
海外プロダクション(特に大手の映画系プロダクション)は、RenderManなどのRays系を使用している会社がほとんどです。
レンダラーの違いから、日本ではあまり馴染みがないサブディビジョンですが、海外プロダクションの場合は、多くのプロダクションが
レンダリング時にサブディヴィジョンをかける事を前提にモデリングデータを作成します。
そのため、僕の知る限りでは、日本のプロダクションと海外プロダクションでは、モデリングの方法が大きく異なります。
※
Raytracer系とReyes系ではレンダリング時にSubdivesionを使用した際のレンダリング負荷は圧倒的にRaytracerの方がレンダリングに負荷が掛かるため、日本ではサブディヴィジョンは、あまり使われていないのだと思います。
特にサブディヴィジョン+ディスプレイスメントを使用した時の負荷はRaytoracerの方が負荷は圧倒的に大きいです。これはレンダリングのアルゴリズムに根本的な違いがあるのが原因なのですが、この当たりはモデリングの基礎の話とは少し外れるので割愛。
もしかすると、キャラなどは日本でも、すでにサブディヴィジョンありきのモデリングになっているかも知れませんが。。。
この辺は僕の専門外な部分なので、日本でキャラモデリングを専門にされている方のフォローアップに期待したいところですね。(^^;
今回は少し小難しい基礎理論的な話になってしまいましたが。。。次回からはもう少し具体例、図解をまじえながらモデリングの基本的な面取りの方法や
穴のあけ方、曲面の作り方、日本のモデリングと海外のモデリングの違いについて紹介していければと思います。
次回はモデリング基礎編 その2 正しいトポロジー!です。
2012年3月11日日曜日
【CG】サイコロの作り方
ツイッターの方では、文章だけでサイコロ(課題)の作り方、答えを呟きましたが、ここでは図解もまじえてご紹介できればと思います。
挑戦してくれた今泉さん、田島くんありがとう!
1、
まず最初にリファレンスとなるサイコロによってベースの四角の形が違うので、まずはサイコロの目は考えずに、四角の形状だけを作ります!!(ベベル具合や角の丸みなど)
ちなみに僕がリファレンスにしたサイコロは、他の2人に比べて、かなり角が丸いですね(^^
今泉さん作のサイコロ
田島くん作のサイコロ


2、
次にサイコロの目を考慮して、1で作成した四角にエッジルールツールなどを使って均等なエッジ(分割線)を加えます。この時のエッジの加え方は図を参照にしてみてください。


3、
いよいよ問題のサイコロの目ですが、この時、どの目から作るか???で、後後の作業効率が変わってきます。
おそらく一番効率的に他の面を作れるのは"5"なので、5の目から作ります。5の目を作る時も4分の1だけを作ってしまえば、あとはミラーしてしまえばOKですね。


4、
"5"の目が出来てしまえば、サイコロの目の半分以上が出来たことになります。次はこの出来た"5"の目だけEXTRACT、DUPLICATEして再利用します。そして、2、3、4、6を作ります。
ワイヤーフレームを見ていただけると解ると思いますが”5の目”と”他の目”には多くの共通点(共通のトポロジー)が確認できると思います。

5、
あとは残った1の目を作ります。(これも5と同様に1/4だけ作ります。)


6、
それから、一番初めに作った四角(目の無い形状だけのモデル)に各サイコロの目を配置して、最初に作った四角の面を削除。目のある面と入れ替えてコンバイン、マージバーテックス。

7、これでサイコロの完成です。すべて四角ポリで不正のない綺麗なトポロジーの完成です。
(ただすべてが均等で正確だとCGぽっくなってしまうので、最後にわざと不均等な箇所、ゆがみなどを作ってやると、非常にリアリティが増します。Photoshop World TIPS参照)


もちろん、モデリングは千差万別、色々な作り方、アプローチの方法があるので、僕の作り方が正解という訳ではありません。
ただ僕がこの課題で確認したいのは
1、綺麗なトポロジーであるか?(トポロジーについて理解しているか?)
2、サイコロの目を作る時のアプローチの方法。
アプローチの方法は人それぞれですが、どうすれば早く、綺麗に作れるのか?それを常に考えることが重要です。
多角形や不正なポリゴンが、なぜ問題なのか?おそらく、それすら知らない人も日本には多いと思います。
というか、海外でも認識薄いモデラーは非常に多いですが。。。(^^;
これはデザイナーの問題では無く、教育の問題(教育機関、会社での教育も含む)だと思います。
モデリングやトポロジーについて正しい知識、技術を教えることが出来る講師、先生、上司が少ないことと
不正なトポロジーがなぜ問題なのか?ということへの意識が低いことが原因だと思われます。
それでは不正なポリゴンがなぜいけないのか???
一番クリティカルな問題はやはりレンダリングトラブルの原因になると言うことですね。
僕の中では、どんなにかっこいいモデルでも、レンダリングが出来ないモデル=ゴミと一緒です。
もちろん正しいトポロジーだけど、データが重いという場合は、全くの別問題です。こういう場合は、解決策はいくらでもありますが、不正なデータというのは、トラブルの原因になっている不正、エラーを探すだけでも、相当な時間を浪費しますからね。
次に問題になってくるのが、アニメーションやリグなどに悪影響を与えます。特にデフォームするような場合に、不正なポリゴンや多角形があると、正しい結果を得ることが非常に難しいです。
綺麗なトポロジーというのは、UVを展開する上でも、非常に効率的に楽に展開できます。ところが!!いたるところに三角形や多角形、不正ポリが存在すると。。。。エッジを選択するだけでも一苦労します。。。
綺麗で不正のないトポロジーと一言で言ってしまえば、簡単ですが、非常に実践するためには多くの時間と経験が必要になってきます。
綺麗なトポロジーを作るためには、普通にモデリングするより遥かに時間が必要になります。
しかし、綺麗なトポロジーでモデリングすることで、リグのセットアップ、シュミレーション、アニメーション、レンダリングなどへ与える好影響は非常に大きいです。
とにかく、何をするにしてもクリーンで綺麗なトポロジーを作るということは、モデリングと言う分野においても非常に重要なことです。
次回は、何回かに分けて、正しいモデリングのトポロジー、正しいモデリングの基礎知識を図解をまじえながら紹介できればと思います。
挑戦してくれた今泉さん、田島くんありがとう!
1、
まず最初にリファレンスとなるサイコロによってベースの四角の形が違うので、まずはサイコロの目は考えずに、四角の形状だけを作ります!!(ベベル具合や角の丸みなど)
ちなみに僕がリファレンスにしたサイコロは、他の2人に比べて、かなり角が丸いですね(^^
今泉さん作のサイコロ
田島くん作のサイコロ


2、
次にサイコロの目を考慮して、1で作成した四角にエッジルールツールなどを使って均等なエッジ(分割線)を加えます。この時のエッジの加え方は図を参照にしてみてください。


3、
いよいよ問題のサイコロの目ですが、この時、どの目から作るか???で、後後の作業効率が変わってきます。
おそらく一番効率的に他の面を作れるのは"5"なので、5の目から作ります。5の目を作る時も4分の1だけを作ってしまえば、あとはミラーしてしまえばOKですね。


4、
"5"の目が出来てしまえば、サイコロの目の半分以上が出来たことになります。次はこの出来た"5"の目だけEXTRACT、DUPLICATEして再利用します。そして、2、3、4、6を作ります。
ワイヤーフレームを見ていただけると解ると思いますが”5の目”と”他の目”には多くの共通点(共通のトポロジー)が確認できると思います。

5、
あとは残った1の目を作ります。(これも5と同様に1/4だけ作ります。)


6、
それから、一番初めに作った四角(目の無い形状だけのモデル)に各サイコロの目を配置して、最初に作った四角の面を削除。目のある面と入れ替えてコンバイン、マージバーテックス。

7、これでサイコロの完成です。すべて四角ポリで不正のない綺麗なトポロジーの完成です。
(ただすべてが均等で正確だとCGぽっくなってしまうので、最後にわざと不均等な箇所、ゆがみなどを作ってやると、非常にリアリティが増します。Photoshop World TIPS参照)


もちろん、モデリングは千差万別、色々な作り方、アプローチの方法があるので、僕の作り方が正解という訳ではありません。
ただ僕がこの課題で確認したいのは
1、綺麗なトポロジーであるか?(トポロジーについて理解しているか?)
2、サイコロの目を作る時のアプローチの方法。
アプローチの方法は人それぞれですが、どうすれば早く、綺麗に作れるのか?それを常に考えることが重要です。
多角形や不正なポリゴンが、なぜ問題なのか?おそらく、それすら知らない人も日本には多いと思います。
というか、海外でも認識薄いモデラーは非常に多いですが。。。(^^;
これはデザイナーの問題では無く、教育の問題(教育機関、会社での教育も含む)だと思います。
モデリングやトポロジーについて正しい知識、技術を教えることが出来る講師、先生、上司が少ないことと
不正なトポロジーがなぜ問題なのか?ということへの意識が低いことが原因だと思われます。
それでは不正なポリゴンがなぜいけないのか???
一番クリティカルな問題はやはりレンダリングトラブルの原因になると言うことですね。
僕の中では、どんなにかっこいいモデルでも、レンダリングが出来ないモデル=ゴミと一緒です。
もちろん正しいトポロジーだけど、データが重いという場合は、全くの別問題です。こういう場合は、解決策はいくらでもありますが、不正なデータというのは、トラブルの原因になっている不正、エラーを探すだけでも、相当な時間を浪費しますからね。
次に問題になってくるのが、アニメーションやリグなどに悪影響を与えます。特にデフォームするような場合に、不正なポリゴンや多角形があると、正しい結果を得ることが非常に難しいです。
綺麗なトポロジーというのは、UVを展開する上でも、非常に効率的に楽に展開できます。ところが!!いたるところに三角形や多角形、不正ポリが存在すると。。。。エッジを選択するだけでも一苦労します。。。
綺麗で不正のないトポロジーと一言で言ってしまえば、簡単ですが、非常に実践するためには多くの時間と経験が必要になってきます。
綺麗なトポロジーを作るためには、普通にモデリングするより遥かに時間が必要になります。
しかし、綺麗なトポロジーでモデリングすることで、リグのセットアップ、シュミレーション、アニメーション、レンダリングなどへ与える好影響は非常に大きいです。
とにかく、何をするにしてもクリーンで綺麗なトポロジーを作るということは、モデリングと言う分野においても非常に重要なことです。
次回は、何回かに分けて、正しいモデリングのトポロジー、正しいモデリングの基礎知識を図解をまじえながら紹介できればと思います。
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