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2016年4月29日金曜日

【書評】 MAYA キャラクタークリエ-ション プロが教えるフォトリアル人体制作術 読破

さて、本日は前回の続きではなくて、Born Digitalから4月28日に発売される「MAYA キャラクタークリエーション プロが教えるフォトリアル人体制作術」というキャラクターアセット制作に特化した書籍をご紹介したいと思います。



本書は『Beginner’s Guide to Character Creation in Maya』の日本語翻訳版です。キャラクターモデリングに関するフォトリアル向けの書籍としては、僕の知る限り久しぶりの良書だと思っています。

特に僕がこの書籍を読んでいて特徴的だなっと感じたのは、僕の書籍「Maya実践ハードサーフェスモデリング」でも紹介していますが、アセットをパイプラインやワークフロー、実際のスタジオで作業されるであろう流れで紹介されている点です。キャラクターモデリングにフォーカスした本は多くあると思いますが、パイプラインを意識したキャラクターアセットの作成という流れで、各工程を紹介している非常に、日本語書籍としては珍しい本だと思います。

「すべてに適応する万能なパイプラインはありません」

などとパイプラインの概要からメリット、デメリット、仕事を効率化させるためにはどうすか?令名規則の重要性などにも触れられています。もちろん、これらのすべてが日本のワークスタイルにすべてが、はまるとは思いませんが、学ぶべきことは多々あるかと思います。





そして、単純なツールに依存したキャラクターモデリングの方法に留まらず、しっかりとアナトミーの重要性、創造された物でも、現実に基づいて、創造されていると言うことを解説しています。





そして、モデリングだけにとどまらず、UVの重要性や具体的なUV展開の実例など




また、リグ、アニメーション、ライティング、レンダリングっと多肢にわたり解説されています。ただ、リグにしても、アニメーションにしても、リグの組み方、アニメーションの方法と言うよりは「考え方」を解説した書籍となっています。具体的なリグの組み方やアニメーションの具体的な方法を知りたい方は、少しターゲットが異なるかもしれません。



ライティングやレンダリングの項目では、現実世界の色や光について。ガンマやリニアワークフローについても、触れられていてキャラクターのモデリング本と言うよりは「実際の作業フローに乗せたキャラクターアセットの制作方法とそれに必要な予備知識」を集約した書籍という印象を持ちました。

そして、この書籍で説明に使用されたデータや動画がダウンロードできます。学ぶ側からすれば、これ以上のサンプルはないと思います。キャラクターの書籍としては、本当に良書だと思いますし、キャラクターモデラーだけではなく、リグに関わる人やパイプラインに関わる人などにもぜひぜひ読んで頂きたい1冊です!!!本当に良書だと思います。

詳しくは3Dtotal.jpでも紹介されていますので、購入前に検討してみてはいかがでしょうか?

2015年4月18日土曜日

【書評】 アート本 4冊をご紹介!

前回のエントリーからはやくも1ヶ月が過ぎてしまいました。。。(^^;
3月末から4月初旬にかけては福岡オフィスの開業準備なかなか時間が取れず、更新できませんでしたが、久しぶりの更新です。

さて、今回は4冊のアート本を紹介したいと思います。今まではけっこうガッツリ読む本を紹介してきましたが、今回は眺めてるだけでテンションがあがってしまうアート設定画集を紹介させていただきます。

「ホビット 決戦のゆくえ 設定画集」
「The Art of Destiny 設定画集」
「アサシン クリードIII原画集」
「The art of legend of the guardians」

の4冊です。お買い求めはリンク先をクリックしてくださいね!どれも見てるだけでテンションがあがってくるすばらしいアート本です。設定、デザイン、モデリングや質感、ライティング、見ているだけで創作意欲が掻き立てられること間違いなしです!!(大げさ?

これらの本はずっと以前から気になっていたんですが、仕事が忙しくなかなかじっくり見る事が出来ませんでした。今回は少しだけ時間が出来たので、少しづつですが読み進めました。
アート本や設定画集というのは、いざ仕事が始まって、慌てて購入しても、それでは少し手遅れです。

どんなことでも前準備が非常に大事です。普段からこういった資料になりえる本は手元においておき、気が向いた時に読み眺めて、自分の中の引き出しに少しずつ、アイデアやデザインを貯めていくようにすることで、いざ、似た世界観の仕事はじめる時にも、どこかしらに本の内容が頭に残っているはずです。アート本は参考書の用に常日頃から常用する物ではありませんが、読みたい、見たいっと思ったときに手元にある事が大事です!

さて、それでは内容を少しだけですが、紹介させていただきますね。

「ホビット 決戦のゆくえ 設定画集」
これは言わずと知れたホビットの設定画集です。キャラクターや背景設定など、細かく描かれています。僕が設定画集を読んでいて非常にためになる部分は、絵の美しさや設定画の細かさよりも、どのような世界観で、どういった物か?映画では語られない「設定」を読み解く事が出来るからです。
これらの設定はモデリングやテクスチャーを描く上で非常に重要な情報です。これらの情報はクライアントやディレクターから与えられることもありますが、逆に自分で設定を考えないといけない場合もあります。普段からこういった設定、自分が作る物にストーリーを持たせられるようにするためには、こういったアート本や設定画集は非常に参考になります!!この一冊はなんど見てもあきません(笑


「The Art of Destiny 設定画集」
こちらの設定画集はホビットとはうって変わってSIFI系の設定画集です。設定画集やアート本に共通することですが、こういった本を眺め読むことで、写真ではない、絵からイメージを具現化して、実際にモデリングやテクスチャーを描く際に役立てるのが目的です。絵では描ききれないディティールや設定を自分なりに読み解き、実際にモデリングしたり、テクスチャーを描いたりするのは、モデラー、テクスチャーアーティストにとっての醍醐味の一つです。こちらの本も眺めているだけで、SIFI系の背景やロボット、戦闘機や戦艦などが作りたくなってきます(笑



「アサシン クリードIII原画集」 
こちらの本も上記2冊と同じ設定画集です。僕自身あまり本タイトルのゲームをした事がないのですが、世界観が非常に好きで、いつも本タイトルのシネマティクスには驚かされていたので、ずっと設定画集が気になっていたので、これを機会に読んでみました。シネマティクスほどのインパクトはありませんが、背景やとしては中世のお城や宮殿など、創作意欲が掻き立てられる1冊でした。最近はめっきり作らなくなってしまった武器や小物類のモデリングがしたくなる1冊でした(笑




「The art of legend of the guardians」
これは僕が初めて海外に出て、初めて携わったハリウッド映画のアートブックなので、眺めていると当時の思い出が蘇ってきました(笑
当時はここに描かれているコンセプトアートを基に必死に試行錯誤をして制作していたのを覚えています。いわば、海外就労の原点とも言える作品のアート本です。この本を購入されてご覧になった方はわかると思いますが、細かいディティールやデザインと言うのはほとんど描かれていません。どちらかと言えば、大きなシルエットが主です。これらの絵を基に細かいディティールを実世界のディティール起こしていく作業は本当に勉強になりました。皆さんもこの本を見ながら、一度、絵から3Dに起こす練習をしてみてはいかがでしょうか?


さて、次回は少しだけ僕が住んでいる福岡について紹介したいと思っています。お楽しみに♪

2015年3月19日木曜日

【その他】「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」ご購入のお礼

ご無沙汰しています。執筆終了後も仕事やセミナーなどでなかなか時間がとれず、更新できませんでした。

早いもの本が販売されて、既に1ヶ月が経過しました。自分のタスクをこなしつつ、セミナーの準備や新規案件の打合せ、東京出張に福岡オフィスの開設準備などなど。。。本当に怒涛のような1ヶ月でした。そして、これからも怒涛のような生活が1年ほど続く予定です(^^;
 
本日のエントリーは、私の本「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」を購入頂いた皆様へのお礼です。

執筆のお話を頂いた昨年4月から執筆期間は6ヶ月半。執筆用の作品から原稿に至るまで、すべてゼロから作りました。プロップと背景の制作に3ヶ月。原稿を仕上げるのに3ヶ月。修正や校正、配布用のデータの準備に半月程を要しました。仕事をしながらの執筆だったため、限られた時間での制作でしたが、出版関係の皆様のご協力もあり、なんとか無事に製本されて発売までこぎつける事ができました。出版関係者の皆様、本当にありがとうございました。

実際に発売されて、皆さんの手元に届き、ご購入頂いた方々から、好評頂き、今更ですが「あ~、自分の本が発売されたんだ~」っと緩やかに実感がわいてきてます。え?遅すぎでしょ!?という意見もありますが。。。。自分でも思いのほか実感がわくまでに時間がかかってしまいました(笑

私の本は決して安い本ではないですが、販売冊数も好調だとボーンデジタルより伺っていますし、ご購入頂いた方からの感想も徐々に徐々に寄せられて来ています。購入頂いた方からの直接の声は今後の僕自身の励みにもなりますし、何かしら国内の業界関係者の皆さんや学生さんに何かを感じ取って頂ければ!っと言う思いで執筆したので、本当に執筆して良かったな!良い経験ができたなっと!!!本当に心から思いました。

最後になりましたが、ご購入頂いた皆様、本当にありがとうございました!!!私自身、今後も皆さんのお役に立てる情報、知識、技術などをできる限りは発信していきたいと思っています。特にこのブログを立ち上げた時と同様に、できる限り私の経験、生の声、生の情報を今後も伝えていければと思います。

また、ご購入頂いた皆様、よろしければ感想やレビューなどをお聞かせ頂けると嬉しいです。FBでもTwitterでも、本ブログのメールフォームからでもかまいません。良かった点、悪かった点など、僕自身の今後の指針、励みにしたいと思っています。可能な限り、ご感想頂けると嬉しいです。

どういった形になるか分かりませんが、今後も私自身、業界の盛り上げ、レベルアップに少しでも尽力できればと思っています。今後とも本ブログ、北田栄二をよろしくお願い致します。

2015年2月17日火曜日

【その他】 出版記念セミナーと自分書評 その2

さて、本日はが僕が執筆した書籍「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」についての自己書評です。

実際に製本され、手元に来て、一読者として読み返してみました。何度も何度も読み直した原稿ですが、改めて自分なりに読んでほしいポイントや本の特徴なども紹介できればと思っています。


まず本書最大の特徴は購入者特典のデータがダウンロードできると言う点です。これは私が実際にこの本のために作った生データです。

プロップ編で使用した最終モデル(リグ無し)と全テクスチャー、全マテリアル、一部PSD!
背景編で使用した最終データの一部モデル、テクスチャー、マテリアル、PSDです。
それにおまけ要素として、プリマテリアル作成に私が使用している、レンダリングオブジェクトをダウンロードして頂けます。

下記のような生データが購入者特典としてダウンロード頂けます。
本日より購入者特典ダウンロードも開始されました。(解凍にはパスワードが必要です。)



<プロップサンプルモデルとテクスチャー、マテリアル、一部PSDが付属>
<背景サンプルモデルとテクスチャー、マテリアル、一部PSDが付属>
<背景サンプルテクスチャー10001~1004 フルチャンネルで付属>
<背景サンプルモデル2とテクスチャー、マテリアル、一部PSD>


商用での利用は不可、著作権なども含めて著作はすべて制作の私に帰属しています。書面による同意なく、有償無償問わず二次配布を含めた商用利用は出来ません。あくまでも学習用にのみお使い頂けます。

ではでは、続いて本の中身です。まずは表紙です!!!INEIの富安さんのコンセプトアートを基にモデリング、テクスチャー、ルックデブを行いました。最終的な仕上げ、レタッチはFudeの原島さんが担当しました。
<表紙>

そして、なんとカバーを外し裏返してみると。。。。。カバーはパノラマポスター、裏表紙は田島君コンセプトのロボが登場します!
<表紙パノラマポスターと裏表紙>

序文では僕に強く影響を与えてくれた方々に本書を紹介して頂いています。

<序文>

本書ではツールの使い方やHOW TOなどはあまり解説せず、必要最低限に留めて言います。ツールを扱う以前の前準備や、僕自身がモデリングを行う際にどういったことに注意をしているか?などなども紹介しています。
<モデラーの考え方>

もちろん、各パーツのモデリング方法やどういったツールを使用したか?どういった考え方をして作業しているか?なども丁寧に紹介させて頂いています。
<ディティールモデルの作り方など>
<モデルのシルエットを形成する上での注意点や考え方>


日本ではあまり馴染みの薄いUDIMについても一通り紹介させて頂いています。

<UDIMについて>


UVの開き方やUVをどう組織することで、効率的にハイクオリティなテクスチャーが描けるか?なども紹介させて頂いてます。
<UVの組織化>

<UV展開例>


そしてリニアフローの基本概念やリニアフローにおけるテクスチャーの扱い方なども、基本編として紹介させて頂いています。
<リニアフローによるレンダリング結果>

膨大な情報量を含む背景アセットのアセットマネージメント事例、正しい工数を算出するための手段は?
<背景制作時のアセットマネージメント事例、工数算出例>

背景モデリング制作事例やテクスチャー制作事例、レンダリング事例など。
<モデリング制作事例>

<テクスチャー制作事例>

<レンダリング事例>

背景を効率的にクオリティアップされるためのドレスアップ方法の紹介。

<汎用パーツを利用したドレスアップ方法事例>
などなど!!!全404ページで紹介しています。ここで紹介させていた例は本の一部ですが、本編では出来るだけ丁寧に解説させて頂いています。基本的には現場目線でのシニアを対象とした書籍ですが、学生やビギナー、これから業界を目指したい方々を対象にした教科書的な書籍を目指しました。

とにかく盛り沢山の内容で各項目を紹介しています。とてもブログだけではお伝えできませんが、ぜひぜひ興味がある方は本書を手にとって読んで頂きたいです。決して安い本ではないですが、読んで頂いた方が満足して頂ける内容に仕上がっていると思います。

一部都内書店やネットショップなどでは販売、配送も始まっているようです。全国書店に並ぶのは20日以降との事です。 予約された方々にも20日過ぎにはお手元に届くのではないでしょうか?
そして、本日より購入者特典ダウンロードも開始されました。(解凍にはパスワードが必要です。)

皆様のレビューをドキドキしながら楽しみにしております。

2015年2月14日土曜日

【その他】 出版記念セミナーと自分書評 その1

さて、本日は出版記念セミナーと「Maya実践ハードサーフェスモデリング」の発売に先駆け、2回ほどに分けて、自分で書いた本を自分で書評してみたいと思います。

まずはセミナーのご紹介からです。

【大阪/福岡/東京開催】Maya実践ハードサーフェスモデリング出版記念セミナー
「プロとして活動するために必要なこととは?」

こちらのセミナーはBornDigital協力で福岡、大阪、東京で開催されます。内容に関しては書籍の内容を紹介しつつ、私自身がなぜ第一線でプロとして活動できたのか?と言う事を自分に問いかけるように皆様に紹介できればっと思っています。

発売前の事前情報として、私自身の口からこの書籍に込めた意図、何を伝え、何を学んでほしいか?そういった部分をご紹介させて頂ければと思っています。
また、少しだけですが国内と海外(アジア、オセアニア)の制作現場の違いやテクノロジーの差などを私が経験した範囲でご紹介できればと思います。

基本的に福岡、大阪、東京での講演となり、内容はどの会場でも同じです。ただ東京会場に関しては、スペシャルゲスト登壇を予定しており、最後の40分ほどを質疑応答を交えたフリートークセッションになる予定です。なかなか表立ってお話してくれる方ではないので、非常に貴重な講演となると思います。平日で参加が難しい方も多々おられると思いますが、お時間が許す限り参加して頂ければと思っています。

【以下講演内容】

・本書執筆の経緯

・本書の内容説明

・本書を通じて学べること

・私が考えるプロフェッショナルとは?

・ツールに固執しない柔軟な考え方を学ぶ

・国内と海外(アジア、オセアニア)の制作現場の違いとテクノロジーの差

・質疑応答


会場限定での先行販売会も開催されるようですので、参加される方でご購入がまだの方は、セミナー後にご購入されるのも良いかもしれません。内容を気に入って頂ければですが(笑


次回は自分で執筆した本を自分なりに書評してみたいと思います。

2014年12月23日火曜日

【書評】 ALIEN THE ARCHIVE

さてさて、本日は1冊の本をご紹介させて頂きます。正直、普段のCGのテクニカルな本とは異なるエイリアンアーカイブ!!!!


こちらの本は、僕も普段からお世話になっているBorn Digitalから出版されている本です。


この本はその名の通り「エイリアンの史料館」とも言える一冊で、ファンならば必読書といっても良いくらいすばらしいです。というか懐かしいです。僕もこの本を読んでいて、エイリアンを見かえしたくなりました。

VFXなどないSFXの時代。エイリアンは全てアニマトロニクス!全てがアナログな時代です。今とは映画の作り方も全然違います。そんなエイリアンの魅力が詰まった1冊でした!

俳優の経歴からエイリアン制作までの流れ、実際に撮影で使用されたセットの写真や設定資料なども含めて、凄い数の写真やイラストが掲載されています!!!エイリアンを知らない世代の人は、この本を読んで(見て!写真やイラストを眺めてるだけでもテンションあがる)、ぜひぜひエイリアンを見てください!!!そんな気持ちにさせられる1冊でした!!!!!!!

百聞は一見にしかずです!!!!どうこう言う前にまずは読んでみて下さい。見てください!
特にファンの方は!!!!参考までにすばらしい本の中身を!!!












【ご購入はこちらから】
Alien: the Archive エイリアン|アーカイブ H.R.ギーガートリビュートハードカバー版

2014年9月26日金曜日

【書評】 ゲーム・映像制作 パイプライン構築マニュアル

本日は仕事の合間に少しずつ読み進めてたボーンデジタル出版の” ゲーム・映像制作 パイプライン構築マニュアル"を読了したので、発売前ですが書評を兼ねた感想を紹介させて頂きます。

お求めはこちら
ゲーム・映像制作 パイプライン構築マニュアル

これは私が知る限り、世界で初めて(?)パイプライン構築について書かれた書籍だと思います。目次を見てみましょう。

1章 はじめに
2章 制作のステージ
3章 映画のアセット作成
4章 ゲームのアセット作成
5章 パイプラインの基本機能
6章 システム インフラストラクチャー
7章 スタジオ環境のためのソフトウェア
8章 データ管理の詳細
9章 アセット管理
10章 制作管理
10a章 色と音
11章 すべてをまとめる
12章 今後の傾向と技術
用語集

目次を見て頂いても分かると思いますが、パイプラインとはどういう物か?どういうメリットがあるのか?構築、運営していく上での注意点などが、丁寧に説明、解説されています。

構成に関しては、映画、VFXとゲーム(実機)のパイプラインの違いを比較しながら、話を進めているので、映像系、VFXスタジオのエンジニア、アーティストでも読むことができますし、ゲーム系開発者、エンジニア、アーティストでも読めるような構成になっています。

私自身は実機(リアルタイム)をメインとしたスタジオでゲーム開発をしたことがないので、映像系のパイプラインとゲーム系にパイプラインを比較された時に、いまいちピンッとこない部分が多かったのですが、これは逆の立場でも同じかもしれません。

私自身は映像系、VFX系のパイプラインにフォーカスして話をさせて頂きますが、少々内容はシニア向けと言いますか、実際にそれなりの規模のパイプラインを構築しているスタジオでの勤務経験がないと、内容を100%理解するのは難しいかもしれません。私自身、職種で言えばアーティストですので、エンジニアリングなどの部分では専門ではありませんので、理解しきれていない部分もありました。

それでも本書はパイプライン構築の目的、構築時の注意点、構築の必要性、メリット、問題が起こる原因などを細かく丁寧に解説されています。パイプラインがどいうものか?というのを知らない人、これからパイプラインを構築、整備しようと考えているスタジオ、既に自社パイプラインを持っているスタジオなどでも読んで損はしない内容だと思います。

ただ、何度も言うようですが内容が難しい(細かく書かれている)ので、パイプラインなどに興味がないアーティストには不向きな書籍だと言えるかもしれません。本当はアーティスト自身がパイプラインの構築、運用について知っておくべき内容が随所に書かれているので、対象を限定するのは非常に難しいですが。。。。

私自身はパイプリアン、アセット運用、カラーマネージメントなども含めて、非常に興味がある分野でしたので、本当に読み応えのある一冊でした。
(図解がそれほど多くなく、文章での解説がほとんどです。ページ数、本編だけだと280ページほどですが、読み応えとしては倍のページ数の本を読んでる印象すらしました。それほど文字が多い書籍です。)

ただ、本書の最後に用語解説も付属していますので、わからない言葉や名前が出てきても、用語解説を利用すれば、簡易的にではありますが説明されています。その辺は非常におかったと思います。

あえて本書の欠点というか内容に対して問題を提示するとすれば、本書で紹介された内容はあくまでもマニュアルであり、具体的にどうすればパイプラインを作れるか?という部分に触れられていません。またパイプライン構築にあたり、R&D部門なども含めて、エンジニア、TA、TDなどの開発力がある前提で話が進められていますし、紹介事例でも大手スタジオであったり、基本的にはそれなりの規模を有するワールドスタンダード的なパイプライン紹介なので、これらの内容がどこまで国内のスタジオにフィットするのか?という疑問はのこりますが、実際に海外のスタジオがどういうスタンスでパイプラインを構築し、運用し、どういった問題を抱えているのか?部分的にではありますが理解するこはできると思います。

解が示されていないのもスタジオにより求めるパイプラインの規模、スケールが異なるため、単純にパイプラインはこうやって作るんですよ!という説明ができません。むしろパイプラインはその会社、スタジオの文化として、それぞれにあった物を作るように書かれています。この辺は、実際に経験してみないとわからない部分なので、理解は難しいかもしれませんが、そういう部分も踏まえて、あくまでもマニュアルであり、この本書を購入すれば、パイプラインが作れるという類の書籍ではないことはご理解いただく必要があるかと思います。

また12章では、今後使用されるであろう新しい技術やソフトウェア、映像、ゲームにおけるクラウドサービスの運用などについても予想されていて、非常に興味深く本書を読む事ができました。


それでは私自身が本書を読んで、押さえておきたいポイントを何点か本書内容を引用して紹介したいと思います。

<以下引用>

1章 はじめに
1.3 パイプリアンとは?より
パイプラインは制作に携わる各アーティストの仕事を結びつける接着剤である。

1.4 映画とゲームのパイプラインの違いと類似より
映画のパイプラインは膨大な量のデータに対処できるだけでなく、それを柔軟に行えることが不可欠である。

2章 制作のステージ
2.6 プリプロダクション:概要より
プリプロダクションはぷろjけうとのプラインニングフェーズで、その後すべての基礎となる。

2.10 映画のパイプラインの制作より
パイプライン開発者の最も一般的な3つの作業は、バグ修正、新しいワークフロー機能の追加、既存ワークフロー機能の最適化である。
~中略~
最適かも重要で、特にツールが予想よりも遅かったり、予期したよりも多くのショットで使う必要がある場合は重要である。
~中略~
最適化と自動化はパイプライン構造を変えないので、アセットを出来る限り効率よく押し出すのにも役立つ。

3章 映画のアセット作成
3.4 モデリングより
モデラーはオブジュエクトの形を正確に再現するだけでなく、そのトポロジーが正しいことも保障しなければならない。これはメッシュを構築するポリゴンがジオメトリの”流れ”に従い、それらが適切なサイズと形状であることが含まれる。
~中略~
一般にはモデラーはポリゴンの「密度」がメッシュのサーフェースでほぼ均一になり、モデルが大部分あるいは完全に四角辺のポリゴン(「クアッド」)で構成されるようにする。不均等なサイズのポリゴンや、5つ以上の辺を持つポリオゴンを含むメッシュは、サーフェーステクスチャーの歪みの原因となったり、アニメーションで奇妙に変形することがある。

5章 パイプラインの基本機能
5.3 なぜパイプラインは変化するかより
パイプラインが変化するのは、一つには技術が変化するからである。新しい技術は新種のデータを意味し、その作成手法を制作の途中で、既存のパイプラインにに押し込まなければならない。

5.4目標を定義するより
プロジェクトの大きさは?
プロジェクトのサイズと複雑さには大きな違いがあり、それに必要なパイプラインもそれに応じて変わる。長いスケジュールの大きなプロジェクトの方がカスタム技術に投資することに意味がある。

5.9 ディレクトリ構造
5.10 ファイル0名規約

ディレクトリー構造の決定だけでなく、ファイルとフォルダの命名規約を定めることに重要である。記述的なファイルシステムが極めて重要である。
~中略~
しかし、自動化された命名システムは人的エラーに弱い。
~中略~
命名規約に置かれる重要性は、その規約を強制するツールを提供する意欲と相関したものでなければならない。

7章 スタジオ環境のためのソフトウェア
7.3 作るか、買うか、改造するか
7.4 ソフトウェアの購入:考慮すべき点


8章 ディレクトリ構造:
フラットな構造 VS ディープ構造

新しいプロジェクトを始める時には、最初からディレクトリ構造を計画することが重要である。
~中略~
むしろ、効率的なディレクトリーシステムの設定はアートに属する。

8.4 映画のディレクー構造

ディレクトリーの命名規約はスタジオにより異なる。

10章
制作管理
10.11 色と音
ワークフローにおける色管理
色管理システム
ACESシステム
色の将来


などなど、ここで紹介した物は私が付箋、アンダーラインとつけた極一部でしかない。

今回のエントリーが本書、購入の際の参考になれば幸いです。

2014年7月6日日曜日

【書評】 デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則

さてさて、本日は仕事の合間に少しずつ読み進めてたボーンデジタル出版の”デジタルア-ティストが知っておくべきアートの原則"を読み終えましたので、少しばかり書評というか感想を。

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デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則
-色、光、構図、解剖学、遠近法、奥行き-

まず、デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則と銘打たれた通り、アートに関する基本的な事が丁寧にわかりやすく解説されています。僕のように芸大、美術系の学校でアートを学んでいない人に向けた親切な入門書という印象を受けました。色、光、構図、アナトミーなどなどキャラクターモデリング、背景の演出、絵作りに必要なアートの基礎部分をこの本で学ぶ事が出来ます。

ただ、芸大や美術系の学校を卒業された人には、かなり物足りない内容になってしまうかもしれません。僕の解釈では、この本はあくまでもコンピュータの専門学校などを卒業した、アートに関する知識がない、もしくはこれから学びたい人へ向けた書籍だと思います。

逆に僕はこの本を入り口に、より光や色、構図について学びたいと思いましたし、キャラクターモデリングを今後、視野に入れたときに、もっとアナトミーについて詳しく知りたいっと思いました。
そう言う意味での入門書だと言うふうに理解していただけると良いと思います。

内容も各章、丁寧に基本的な部分を解説しています。逆にいうと良い意味でも悪い意味でも基本的な部分、描くためのガイドラインにフォーカスした書籍です。この書籍のはじめにも書かれていましたが、これらの基本、ガイドラインが試行錯誤の元になり、独自のアイデア、独自の描画方法の助けになればっと書かれている通り、これから学ぶ人は原点を学び、基本を学び終えた人は原点回帰という意味合いが非常に強いと読んでいて感じました。

それでは簡単にですが、各章を順に少し紹介しようかと思います。

まずは第1章では光や色について触れられています。キーライトやリムライト、影や色についての基本事項とガイドライン的なものが紹介されています。デジタルアーティスト目線で言うとCG制作というよりは最終的な絵作りに参考になるような物が多く感じられました。本書ではペイントすることを前提に解説されていますが、それらの基礎はそのままCGでの絵作りにも十分役に立つと思います。

2章では構図や黄金比などについて触れられています。こちらもペイントされたサンプルを元にどういった意図でこういう構図になるのか?黄金比は?などなど構図に関する基本が紹介されています。僕自身は背景モデラーですので、直接自分で構図やレイアウトを行うことはありませんが、こういった基礎を知ることで、構図栄えする背景モデリングができるのではないかな?っと感じました。僕自身、まだまだこういったアートに関する部分は素人も同然なので、非常に勉強になりました。

3章では構図とは別に更に奥行き、パース、遠近法などについて紹介されています。ここでも基本的にはペイントを前提としていますが、CGでの絵作りに役立つ情報は多いかと思います。特に遠近法、パースはレイアウトアーティストが直接関わる部分でもありますし、カメラのレンズ=パース、遠近法での表現につながると思います。

4章では解剖学、アナトミーについて紹介されています。この辺りはキャラクターモデラーやリギングアーティストであれば、必ず抑えておくべき基本的な筋肉、人体の構造、描き方などについて解説されています。1章から3章の中で一番ページ数が多い章ですが、 解説に関しては基本的には人体のみで、やはりキャラクターモデラー、経験豊富なクリーチャーモデラーには、すこし物足りない内容になってしまっているかもしれませんが、僕の用にこれから本格的にオーガニックなモデリングを始める人には、調度良い内容だと思います。これを入門書として、さらに深い知識を得たい人は別書の専門書の購入をお勧めします。

5章では約本書の半分のページをリファレンスギャラリーとして、多くの作品を掲載しています。またその作品で用いられた基本、ガイドラインが逆引きできるように、扱われた基本、ガイドラインについて参照ページが記載されています。またアーティストがどういった意図、何を表現したかったか?どう表現したか?などの詳細が解説されており、2Dコンセプトアートを描く人には非常に参考になる部分が多くあるのではないかと感じました。


自分が思っていたより、かなり長文になってしまいましたね(^^;
最後になってしまいましたが、本書の中身を写真でまとめてみました。ご購入の参考になれば幸いです。















2014年6月8日日曜日

【書評】 フェイスリファレンス

さて、本日はまたまたひとつの書籍を紹介したいと思います。

ボーンデジタルから先日発売されました「フェイスリファレンス」です。73種の多民族の顔のリファレンスを骨格や各民族の特徴などを顔写真のリファレンスを交えて紹介しています。

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ボーンデジタル フェイスリファレンス

この書籍に関してはキャラモデラーやキャラクターリギングなど、キャラクターに関わる人限定の書籍です。
僕自身も、先日のエントリーでも述べましたが、少しモデリングと言う分野はそのままに、オーガニック系のモデリングにも手を伸ばそうかなと思っています。

そういったキャラクターやアナトミーなどの知識がない人には非常に有益な書籍だと感じました。
ただ、逆に今までキャラクターについて、人体解剖学などについて勉強した人などからすると、少々物足りない内容になってしまうかもしれません。


個人的にすごく良かったところは、やはりリファレンスや骨格を元にその民族の特徴などが解説されている点です。
ただ、残念な点としては、リファレンスと銘打たれた書籍ではありますが、1民族に対して、一人の骨格、一人のリファレンスと言うのは、少し物足りなさを感じました。1民族、男性、女性含めて3種類ぐらいはリファレンスがあれば、さらに良かったかな?っと感じました。


こういった知識はデフォルメキャラやアニメテイストのキャラクター造詣に不必要な知識と思われるかもしれませんが、けっしてそう言うわけではありません。

当然、フォトリアルにつくためには絶対に必要な知識ですが、アニメテイストなキャラを作る場合は、逆にどの情報を間引くことで、説得力を失うことなく、デフォルメされたキャラクターをつくれるか?逆に情報を間引く時に、こういったアナトミーの知識は必要になります。

こういった基礎知識は背景を作る際も同様です。何気なくデフォルメされた顔としっかりとした知識を元に情報を間引いたデフォルメとは必ず違いが出ます。

これは人によって様々な意見があると思いますが、僕個人の意見としては、やはり実写に基づく、現実に基づくことで、説得力が出せると考えていますので、僕もこの本を参考に、人物の顔のスカルプトモデルのトレーニングを開始しようかと思っています。

ご興味がある方は、こちらのサイトより、詳細、書籍内解説動画見れますので、参考にされてみてはいかがでしょうか???


フェイスリファレンス詳細動画


本来なら書籍内写真などを、本部ログでも紹介したいところですが、こちらの動画を見ていただいた方が情報量が豊富ですので、今回は写真の転載はいたしません。

2014年4月21日月曜日

【書評】[digital] ライティング& レンダリング 第3版

 さて、モデリングの話やジェネラリストの話など、滞ってしまっていますが、今回は1冊の良書を紹介したいと思います。

ボーンデジタルより発売された「[digital] ライティング& レンダリング 第3版」です。

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[digital] ライティング& レンダリング 第3版

この本は駆け出しの頃に、一度、初版を読んだ事がるのですが、当時はCGの知識や、基本的なことを知らずに読んだために、あまり理解することが出来ませんでした。
今回の第3版の発売を気に、再び読んでみようと思い、読んでみました。
特に僕が気になったのは「リニアワークロー」「物理ベースのライティング」「4K」「Ptex」「トーンマッピング」などの加筆された項目です。

まず、この本がどういった本かというと、題名の通り、ライティング、レンダリングをフォーカスした書籍なのですが、ライティング、レンダリングに関することだけではなく、テクスチャ制作の基本的なカラーマネージメント、フィジカルベースシェーディングやリニアフロー、大規模プロダクションのワークフローやパイプラインについても触れられています。

ただ、個人的に感じたことは、非常に本書は上級者向けな書籍だと感じました。出てくる専門用語も多く、それらの専門用語に対して、細かく解説がなされている訳ではありませんので、新人アーティストや学生には少々敷居が高い書籍だと思います。
その反面、ある程度CGに精通しているシニア、現場の第一線で活躍されているフリーランス、教壇に立ち教員や講師として働いておられる、いわゆるプロの方には、非常に有益な情報が多く”プロのためのCGの教科書”という印象を持ちました。

本書の初めにも述べられていますが「本書は、ソフトウェアのマニュアル、ヘルプファイルの代わりになるものではなく、それらを補足することを目的としています。」という文面からも、上級者向けの本であるということが伺えます。

僕自身、実際に多くのことを復習できましたし、新しいことも学び得ることができました。特にリニアフローの認知度が広がりつつあるにも関わらず、リニアフローを用いずに絵作りをするアーティストが多い原因は何か?など僕自身が興味を引かれる内容が所々にあり、非常に参考になりました。

本書を読んでいて、気になったページや文章に付箋を貼りながら読んでいたら、こんな感じで、大学受験生の参考書みたいになってしまいました(^^;





それでは、ここからは僕が重要だと感じた文章を、本書の文章を引用しつつご紹介したいと思います。
※ボーンデジタル承認の上での、本ブログ内での文章引用となります。


第一章:ライティング設計の基礎 より引用

作業がうまくいかないことをツールのせいにするのは、優秀なアーティストのすることではありません。中略、、、レンダリングソフトの不具合、欠点、制限などを補う必要があります。


これはライティングだけに言えることではありません。モデリングやテクスチャなどでも同様です。上手くできないのは、自分自身の知識、技術不足に起因することが大です。僕の経験では、優秀なアーティストはツールに関わらず、同じようなことを表現する術を心得ている人が多いです。


第2章:ライティングの基礎とさまざまな手法

必ず全てのライトに明確な名前を付けるようにしましょう。中略、、、ほとんどのスタジオがプロジェクトごとに厳格な命名規則を定めています。どの規則に従うかということよりも、必ず全員が同じ規則に従い、一貫して各ライトに認識しやすい名前を作成することが重要です。


案外軽視されがちな命名規則ですが、これらの命名規則はディレクトリ構造、モデリング、テクスチャー、リギング、レンダリングのパス出力、コンポに至るまで存在します。
インハウスツールやワークフロー、パイプライン(パブリッシュシステム)などは、これらの命名規則を元に作られることが多く、命名規則を無視したプロダクションワークは、ワークフローに混乱を招くだけでなく、作業遅れの原因になることもあります。


第8章:色の基本

リニアフローとは、テクスチャの準備、サーフェースカラーの選択、ライティング、レンダリング、合成といったプロセス全体に対するカラーマネージメントの方法を指します。中略、、、リニアフローを理解すれば、ライティングや合成における時代遅れな次善策に頼る必要はなくなります。

ガンマを理解する
近年、リニアフローの認知度は広まりつつありますが、いまだに多くの人がリニアフローを用いずに、グラフィックを作成しています。では、その原因を作っているのは何でしょう?その一つは「目」です。


グローバルイルミネーションは物理的に正確な逆2乗の光の分布を使用するため中略、、、リニアフローを用いないと正確に機能しません。

HDRI(リニア)を用いたIBLとGIを組み合わせてリニアな環境に設定したにもかかわらず、リニアな状態でないテクスチャーやシェーダーを用いて、誤った扱いをしている人も大勢いると思います。そして最終的にはレンダリングイメージを”見た目”で修正するということは大いにある話です。GIを正確に用いるためには、リニアフローへの知識は必要不可欠だと、本書を読んでいて感じました。


第10章:テクスチャのデザインと割り当て

リアルなレンダリングオブジェクトではオブジェクトのカラーに純粋な白や黒、あるいは彩度が100%の赤、緑、青を使用するのは避けたほうが良いです。中略、、、これららは現実世界では存在しません。

中略、、、ほとんどの場合、テクスチャマップの赤、緑、青のカラー値は15%から85%にしておくのが良いです。

これは僕がリニアフロー、フィジカルベースで物を考えている時に、常に心がけていることで、本書を読むことで、ぼくの方法論、理論が間違っていなかった裏付けが取れました。


ここで紹介した物は、本書のほんのごく一部です。私自身、他にも重要だと思った文面は幾つもありました。もちろん、何が重要で重要でないかを判断するには、個人差があるともいますが、少なくても僕が読んだ限りでは、本書はプロのための良書であり、プロのための教科書になると感じました。

単価が7000円と高く、個人で買うのは難しいかもしれません。また前回紹介した「大聖堂を建てよう」と同様に、常に必要という訳ではなく、必要なときに読み返し、必要な情報のみを復習、実践し、基礎を実践で覚えていく類の参考書、教科書に近いです。
しかしながら、本書から得られる情報は非常に重要なものが多く、読みたい時にすぐ読む必要がある場合を考えると、手元に置いておきたい1冊であるとことは間違いありません。

またスタジオや教育機関でも非常に重宝される一冊だと思いますので、興味を持たれた方は、スタジオや教育機関を通して、購入を検討されては如何でしょうか?もちろん、個人で購入、所持できるのが一番だと思いますが。





また、手前味噌ではありますが、来月発売のCG WORLD6月号にてSubstance Painterのレビューを4ページほど書かせて頂きましたので、そちらも合わせてご覧ください。

今回はかなりの長文となってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。