2016年4月29日金曜日

【書評】 MAYA キャラクタークリエ-ション プロが教えるフォトリアル人体制作術 読破

さて、本日は前回の続きではなくて、Born Digitalから4月28日に発売される「MAYA キャラクタークリエーション プロが教えるフォトリアル人体制作術」というキャラクターアセット制作に特化した書籍をご紹介したいと思います。



本書は『Beginner’s Guide to Character Creation in Maya』の日本語翻訳版です。キャラクターモデリングに関するフォトリアル向けの書籍としては、僕の知る限り久しぶりの良書だと思っています。

特に僕がこの書籍を読んでいて特徴的だなっと感じたのは、僕の書籍「Maya実践ハードサーフェスモデリング」でも紹介していますが、アセットをパイプラインやワークフロー、実際のスタジオで作業されるであろう流れで紹介されている点です。キャラクターモデリングにフォーカスした本は多くあると思いますが、パイプラインを意識したキャラクターアセットの作成という流れで、各工程を紹介している非常に、日本語書籍としては珍しい本だと思います。

「すべてに適応する万能なパイプラインはありません」

などとパイプラインの概要からメリット、デメリット、仕事を効率化させるためにはどうすか?令名規則の重要性などにも触れられています。もちろん、これらのすべてが日本のワークスタイルにすべてが、はまるとは思いませんが、学ぶべきことは多々あるかと思います。





そして、単純なツールに依存したキャラクターモデリングの方法に留まらず、しっかりとアナトミーの重要性、創造された物でも、現実に基づいて、創造されていると言うことを解説しています。





そして、モデリングだけにとどまらず、UVの重要性や具体的なUV展開の実例など




また、リグ、アニメーション、ライティング、レンダリングっと多肢にわたり解説されています。ただ、リグにしても、アニメーションにしても、リグの組み方、アニメーションの方法と言うよりは「考え方」を解説した書籍となっています。具体的なリグの組み方やアニメーションの具体的な方法を知りたい方は、少しターゲットが異なるかもしれません。



ライティングやレンダリングの項目では、現実世界の色や光について。ガンマやリニアワークフローについても、触れられていてキャラクターのモデリング本と言うよりは「実際の作業フローに乗せたキャラクターアセットの制作方法とそれに必要な予備知識」を集約した書籍という印象を持ちました。

そして、この書籍で説明に使用されたデータや動画がダウンロードできます。学ぶ側からすれば、これ以上のサンプルはないと思います。キャラクターの書籍としては、本当に良書だと思いますし、キャラクターモデラーだけではなく、リグに関わる人やパイプラインに関わる人などにもぜひぜひ読んで頂きたい1冊です!!!本当に良書だと思います。

詳しくは3Dtotal.jpでも紹介されていますので、購入前に検討してみてはいかがでしょうか?

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