2015年12月31日木曜日

【その他】 年の瀬のご挨拶 よいお年を!

早いもので帰国して1年が過ぎました。昨年の12月に帰国して、九州移住、住居探し、引越しに奔走してたのがわずか1年前。。。本当に時間の経過は早いですね。

今年、最も印象に残ってると言うか、大きな出来事としては「ModelingCafe福岡オフィスの開設」「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」の発売でしょうか?


帰国後、オフィスの開設までは本当に時間がなくて、物件探しに悪戦苦闘し、やっとオフィスが決まったものの、開業までにインターネットの接続工事が間に合わず、開業1ヶ月はインターネットが使えず、スタッフのWIFIで作業したり、色々なトラブルに見まわれながら、何とか仕事が開始できたのも良い思い出ですね(笑

開設後、業界経験のない新卒3名と本社からの転勤希望者(業界2年目)と現地で採用のフリーランスと僕の計6名でスタートしました。6月には更に新卒の本社からの転勤希望者を迎え入れ、今年は合計7名で仕事を終えましたが、今考えると、良くこれだけの面子で、これだけの仕事がこなせているなっと改めて思います。本当にスタッフの成長、ハードワークには感謝です。

執筆に関しても、予想以上に反響を頂き、本当にうれしい限りでした。この本をきっかけに、色々な方にCGに興味を持ってもらえればうれしく思います。

今年を総括すると本当に良い案件、良いスタッフに恵まれた一年だったなっと思います。
本当にこれに尽きると思います。嬉しい事に、すでに年明けから春先までは仕事が埋まってしまっている状態で、年が明けても忙しい日々は続きそうです。本当にありがたいことです。

それも常日頃、お世話になっている皆様のお力添えがあればこそです。
来年も感謝の気持ちを忘れることなく、地に足をつけ、しっかりと基盤を築き、今年以上のお仕事が出来るように、来年以降も日々精進の気持ちを忘れずにスタッフ一同頑張っていければと思っています。

本年は本当にお世話になりました。来年も引き続きよろしくお願い致します。
それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。

北田 栄二

2015年11月18日水曜日

【CG】 LAST KNIGHTS 見て来ました!

さてさて、久しぶりのエントリーです。今回はどうしても個人的に劇場で見たかった紀里谷監督の「LAST KNIGHTS」を仕事終わりのレイトショーで見てきました。



僕がどうしても見たかった理由は、いくつもあるのですが一番の理由は日本人監督がメガホンを取った世界配給の作品であること。
そして、紀里谷監督のバックボーン(日本での経験から海外へ)が非常に興味があり、そんな監督がどういった映画を作るのか?非常に興味があったからです。

失礼な言い方かもしれませんが、日本で干され、色々な経緯を経てハリウッド映画を撮り、そして凱旋帰国。私も監督ほどスケールは大きくありませんが、どうしてもハリウッド映画に携わりたくて、会社を辞め、1歳の長男と妊婦の妻を連れて、オーストラリアへ家族で移住した時のこと、その時の決意や気持ち、そういう自分と照らし合わせながら、「LAST KNIGHTS」を鑑賞させていただきました。

<以下ネタバレ注意です>

内容は、物語は非常にシンプルです。忠臣蔵を中世の騎士に置き換え、クライブ・オーウェンとモーガン・フリーマンをメインキャストに、悪を打倒するお話です。ただ、僕自身がこういった中世を舞台にした騎士の話が大好きと言うこともあり、冒頭から映画にのめりこみ、モーガン・フリーマンが裁かれる際のクライブ・オーウェンとのやり取りに涙し、映画のラストでもほろりと涙を流しました。。。


演出や音楽も素晴らしく、特に日本の殺陣を意識したかのようなアクションシーンは本当に素晴らしかったです。
普段は仕事の延長で映画を見る事が多く、なかなか話しにのめり込めない事が多いですが、「LAST KNIGHTS」は最後の最後まで話の展開に夢中になりました。

「1つの信念をもって、物事をやり遂げる!」そんな強いメッセージが込められた作品だと、私は感じたし、凄く 勇気をもらう事が出来ました。本当に素晴らしい映画をありがとうございました。


そして、ここからが僕の本音。映画を見終わった後に悔しくて悔しくて仕方がありませんでした。。。
なぜなら日本人監督ハリウッドデビュー作にも関わらず、VFXなどに日本のスタジオが関わっておらず、メインスタジオはカナダのRefuge VFX and Animationと韓国のMofac Studioでした。

ここ近年、VFXでは完全に韓国に遅れを取っている日本ですが、監督が日本人であるにもかかわらず、日本のスタジオが関わっていなかったのが、本当に悔しくて悔しくて仕方がありませんでした。。。

この悔しさを糧に、また明日から自分を高めて行きたいなっと思います。
日々精進ですね!!!

2015年10月7日水曜日

【CG】 3D.SKのご紹介と日本語サイトオープンのお知らせ

こんにちは。相変わらず前回の更新から、ずいぶんと時間が経過してしまいましたが、今日は「3D.SK」という3DG向けの画像集の販売を行っているスロバキアの会社のサイトをご紹介したいと思います。

テクスチャー素材の販売サイトと言うのは、色々とあると思いますが、今回3D.SKでは日本語のサイトを先日オープンしました。

実はこのサイトは私が執筆した「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」でも紹介しているサイトで、私が勤めているModelingCafeでも、こちらのテクスチャーを使用しています。

人物用テクスチャー素材から、多種多様な写真素材を提供しています。日本では馴染みがあまりないかもしれませんが、私が海外就労している時から、お世話になっているサイトなので、本日はブログのエントリーとして紹介させていただきました。

特に僕がお世話になっているのは、英語のサイトではあるのですが「Environment Texture」はその名の通り、背景用の素材専門のサイトです。しかも素材の数は約150000枚!

自分たちで現物を見て、撮影するのも大切ですが、実際に撮影にいけないものも多く存在します。ぜひ、個人、企業でもこういったサイトをご利用してみてはいかがでしょうか?作業の効率化につなげれればと思います。

2015年8月31日月曜日

【CG】 9月のセミナーのご連絡

気がつけば、、、ほぼ3ヶ月ほどブログ更新してませんでした。。。><;

動機の変動の途中ですが、今回は僕が9月に行うセミナーについてのご紹介をさせて頂きたいと思います。

1つは9月4日(金)に開催される福岡クリエイティブキャンプの一環として
制作環境をテーマにしたお話がメインの「業界歴5年目からのプロダクションワークフロー講座」です。

このセミナーでは軽く海外プロダクションの動向を解説しつつ、メリット、デメリットについて解説します。
それらを知って頂いた上で、ModelingCafeが現在取り組んでいるプロダクションワークフローの現在と未来(将来)について解説します。こちらは現在の取り組み、将来的なパイプラインの完成形などについてもお話させて頂きますので、どういった取り組みを行っているのか?パイプラインの構築やワークフロー、プロダクションマネージメントなどに興味がある方は、ぜひぜひご参加ください。また、現実問題として、なぜ直ぐにパイプラインが構築できないのか!?などなども自分なりの解釈で解説させて頂きます。

参加できない方はニコ生でも中継を予定しております。こちらをご覧下さい。
イベント配信】業界歴5年目からのプロダクションワークフロー講座/ModelingCafe 北田 栄二氏


業界歴5年目からのプロダクションワークフロー講座

内容
第一部:プロダクションワークフロー講座
-海外に学ぶプロダクションワークフロー
 ・最先端のワークフローを知ろう!
 ・海外と国内の違い、それぞれのメリットとデメリットを知ろう!
-ModelingCafeの考えるプロダクションワークフロー
 ・ModelingCafeのプロダクションワークフローの現在と未来

第二部:ModelingCafe × 福岡市
福岡という環境がもたらすメリット

開催概要
開催日:2015年9月4日(金)
時間:18:00〜20:00
会場:デジタルハリウッド東京本校
参加費:無料 ※事前登録制
主催:福岡クリエイティブキャンプ事務局
協力:デジタルハリウッド東京本校

ゲスト
山下 龍二郎 氏
福岡市役所 経済観光文化局 創業・立地推進部 企業誘致課

参加申し込みはこちら


もう1つのセミナーは9月13日(福岡)、10月18日(広島)、来年2月20日に開催される
ヒューマンアカデミー主催「北田流CGモデリングテクニック講座!」です。
こちらのセミナーでは地方の学生を対象とした構成となっており、モデリングにおける
国内と海外の技術的な違いや、モデリング以前の準備についての解説させて頂きます。
こちらのセミナーは前者のセミナーに比べて、エントリーレベルを対象としたセミナーですので
CGに興味がある!これからCGをはじめたい方でもお気軽にご参加して頂けるような内容で構成を考えています。なかなか地方ではCGセミナーが開催されませんが、これを機会に、ぜひご参加頂ければと思います。

「北田流CGモデリングテクニック講座!」

開催スケジュール
日程:9月13日(日)
時間:13:00~
場所:福岡校0120-49-1055
費用:無料

日程:10月18日(日)
時間:13:00~
場所:広島校0120-2640-78
費用:無料

日程:2月20日(土)
時間:13:00~
場所:仙台校0120-050-459
費用:無料

今後も引き続きセミナーや講義での学生や現役アーティストとの交流、親交を深めていくことが出来ればと思っています。また講義やセミナーは学校、スタジオ、学生、現役アーティストを問わず、引き続き継続させていきたいと思っています。 もちろんSNSやWEBなどを通じてのTIPSや情報発信も時間の許す限り継続させていきたいと思っています。ぜひぜひ、皆様もお気軽に語参加して頂ければと思います!!!


次回は動機の変動を少し中断しまして、私自身がなぜ学生に対して、学校に対して講義やセミナーなどを行い続けるのか?SNSやWEBを通じて技術発信、情報発信をつづけるか!?僕なりの考え、意図を説明させて頂ければと思います。それでは次回の更新もお楽しみください(いつ更新できるのか。。。。)

2015年6月16日火曜日

【CG】 動機の変遷 中編

さて、前回に引き続き、働く動機の変遷についてご紹介したいと思います。
前回までは学生時代から就職、転職を経て国内での動機の変遷について紹介させて頂きました。

【CG】 動機の変遷 前編

今回は国内を飛び出して、海外就労時の動機の変遷を紹介したいと思います。

ヴィジュアルワークス在籍時の退職直前時期は、とにかく家族と仕事の両立を実現でき、なおかつよりレベルの高い環境、アーティストと働きたい!!!そういう思いが本当に強かったです。 そして、そんな思いが実現できるのは海外しかない!!そう思い込んでいました。また、日本で働くよりも家族で海外に住む方が、家族、僕自身にも良いことだと当時は思っていました。

しかし、実際に海外に出てみると、問題は山積みです。1歳2ヶ月の長男に妊婦だった妻を連れての海外移住。
文化の違いや英語の壁。働く以前に安定して生活をするということが、そもそも大変でした。しかし、そんな大変な生活も徐々に環境になれ、馴染むことができれば、海外に出てきて本当に良かった!シドニーの素晴らしい住環境、労働環境、技術力の高いアーティストに新しい出会い。何もかもが日本では絶対に経験できない素晴らしい経験でした。

僕は今後もずっとシドニーで働ければ、、、そんな淡い期待を抱いていました。しかし、現実はそんなに甘くありませんでした。プロジェクト終了と同時にスーパーバイザーも含めたチームの解散。就労先を探すための就職活動。VISA依存による契約のため、契約の終了は強制帰国を意味します。

しかし、僕はそれでも海外で働きたい!!そう思っていました。理由は単純です。とにかく一緒に働く同僚のレベル、スキル、知識が高い。
(誤解してほしくないのですが、皆がすべてレベルが高い訳ではなく、ごく一部の人がとてつもなく優秀なのです。)
日本ではありえない経験の連続。 労働環境。価値観の違いなどから、僕はどうしても海外就労を続けたいと思うようになっていました。
しかし、妻は第二子を出産直後でしたし、たとえ海外就労が決まっても、次は単身での海外移住と言うことはわかっていました。そして、そんな中、シドニーのDr.D Studiosからオファーが届きました。

僕は海外就労と家族との時間を天秤にかけ、海外就労を選びました。この時点で、私が目指したワークライフとファミリーライフのバランスは完全にワークライフ一色となり、本来の海外就労の目的であったファミリーライフとワークライフの両立という目標からは大きくかけ離れる結果になりました。

もちろん、短期契約だったということもあり、単身での移住を決断したのですが。。。このころから僕は漠然と海外で働きたいという目標から、WETAやILMなど世界で最高のアーティスト、技術者が集まる環境で働きたいと思うようになります。

無事にDr.Dとの契約を終え、数ヶ月家族と日本で過ごすこととなりました。この期間、フリーで少し仕事をしていましたが、実質的には無職です。この時期はいままで過ごせなかった家族との時間を過ごす、そして応募した海外スタジオからのオファーを待つ状況でした。そして、自分の中で期間を設け、年内に海外スタジオからオファーが得られなかった時は、国内で家族と一緒に過ごそう。その代わり、海外スタジオからオファーが来れば、どんな国であれ、家族で一緒に再度、海外移住をするという決断を妻に認めてもらい、ひたすら海外スタジオからのオファーを待つ日々でした。。。。

応募したいくつかのスタジオから連絡があり、インタビューすることになったのは無職を続けて2ヶ月目ぐらいでしたね。念願のWETAからのインタビューです。後を追うようにDNEGからもインタビューの連絡が来ました。この当たりは、こちらのエントリーを読んでいただき、ここでは割愛させて頂きます。

【仕事】 SingaporeとDouble Negative  

そして、結果的に家族でのシンガポール移住を決意し、結婚後、もっとも長い3年間という期間をシンガポールで過ごすことになります。

<前編の動機の変遷まとめ>
単純に興味がある→ 3DCGが好きになる→自分で作ってみたいと思う→仕事にしたいと思う→安くて辛くても好きなこと出来れば満足→現状に満足できなくなる→エンターテイメントの仕事がしたい→日本で最高峰とい言われる職場で働けて満足→徐々に満足できなくなり、より自分が納得できる環境を捜し始める→中編に続く

<中編での動機の変遷まとめ>
自分が捜し求めていた環境にめぐり合う→新しい出会い、理想の環境、海外就労の継続を望む→ VISAの問題による海外就労の中断→家族との時間を犠牲にした海外就労継続の決意→WETAを筆頭にした海外大手プロダクションへの憧れ、就労を目指す→家族での国内残留か家族での海外移住かの決断を迫られる→海外就労の継続、家族でのシンガポールへの移住を決意→理想に近いワークライフとファミリーライフのバランスを実現させる→後編へ続く

っト言うことで中編の終了です。後編は理想に近いワークライフとファミリーライフのバランスを実現させ、目標でもあった実写映画、大手海外スタジオでの就労などを経て、海外就労の大きな目的を達成した私自身が、どういった気持ちの変化で帰国を決断し、福岡でオフィスを開くことになったのか?後編ではその当たりの変遷について、ご紹介出来ればと思っています。


2015年6月2日火曜日

【CG】 動機の変遷 前編

さてさて、毎度の事ながら前回のエントリーから、ずいぶんと時間が経過してしまいましたが、久しぶりのエントリーです。
今回のネタはすごく前から、書きたかったネタなんですが、本当に4月以降は時間が作れず、なかなか書く機会がなかったのですが、今回は少し時間を割いて、書いてみたいと思います。

お題は「動機の変遷」です。何をするにも「動機」と言うものがあると思います。例えば、この業界に入って大作に関わりたいとか、クレジットに名前を載せたいとか、海外で働きたいとか、本当に千差万別、色々な動機が、それぞれにあると思います。

そして、それらの動機は人それぞれだと思いますが、どんどん変っていきます。今日は1つの例として、僕のCGに対する動機がどのように移り変わっていったのかを紹介したいと思います。

まず、CGをはじめる最初のきっかけは単純に、これからはパソコン触れないと食べていけないだろう!!!っていう単純な動機からコンピューター総合学園HAL大阪校に通うことを決意しました。

その後、ファイナルファンタジー7(PS)をプレイし、そのムービーに衝撃を受け、3DCGをはじめて自分で作ってみたいと思う。(この時点では趣味の領域を出ることなく、仕事にしたいという思いはない。)

その後もどんどんクオリティが上がるCGムービーを目にすることで、3DCGでご飯が食べたい!これを仕事にしたいっと決意することになった。

働き始めた当初は、好きな仕事でお金がもらえる(当時は大阪の小さな映像プロダクションで賃金も決して高いといえなかったし、エンターテイメントCGとは程遠い建築パースの仕事をしていた。)それだけで、満足できていいました。

しかし、勤続して2年が経過し、徹夜もしばしばある、賃金もそれほど高くない環境に満足できなくなってきている自分が居ました。そんな時、同級生の同僚が会社を辞めて、別のエンターテイメント系の会社に転職したのをきっかけに、当時勤めていた会社から、よりエンターテイメント性の強いゲーム会社や映像会社で働きたいと思うようになりました。

当時は必死で仕事の合間に個人作品をつくりためていましたね。ただただエンターテイメント系の会社で働きたい一心でしたね。エンターテイメント系の会社であれば、賃金は関係ない。とにかくエンターテイメントの仕事がしたい!!ただ、それだけでした。そして上京を決意しました。よりエンターテイメント性の強い会社は東京に集中していたからです。

いくつかの会社に応募して、いくつかの内定を得ることが出来ました。働き始めて初めて自分が選択できる立場になったのです。そして、当時、ファイナルファンタジームービーやファイナルファンタジー10などで、プリレンだリングを主体とした映像専門の部署があるスクウェアエニックスに転職することを決意しました。

当時は何もかもが新鮮で、周りにはレベルの高い人たち。新しいソフト。新しい土地、新しい環境、初めての1人暮らし。ほんとうに右も左もわからない状態で必死でした。特に仕事は他らしいソフトを覚えたり、周りとのレベルの差に危機感を覚えつつ、本当に大変でしたが、すごく辛くも楽しい日々でした。僕がもっともデジタルアーティストとして成長できたのはこの時期だったっと思います。
収入も年々上がっていきましたしね(^_^;)

しかし、そういった状況にすら満足することは出来ませんでした。。。徐々に仕事に慣れ、結婚や出産と言う転機を得て、一度きりの人生、とにかく自分のやりたいことがやりたい。やっておきたい!っていう気持ちが強くなりました。
(正直、職場を変えたいという気持ちも当時はありましたが。。。。このころは本当にいま思うと色々なことで葛藤していました。)

そんな中、色々な人から海外の話を聞き、世界最高峰(技術的に)とされる、ハリウッド映画に関わってみたいという気持ちが強くなる一方で、家族のために生活を安定させ、収入を安定させないといけないという葛藤が生まれまじめたのもこの時期からでした。。。。 (後編へ続く

っという感じで、長くなりましたが動機の移り変わりについて、前半をまとめてみました。

単純に興味がある→ 3DCGが好きになる→自分で作ってみたいと思う→仕事にしたいと思う→安くて辛くても好きなこと出来れば満足→現状に満足できなくなる→エンターテイメントの仕事がしたい→日本で最高峰とい言われる職場で働けて満足→徐々に満足できなくなり、より自分が納得できる環境を捜し始める→後編へ続く


ここまででも動機がどんどん変っていっていることが解ると思います。後編は海外に出て、帰国して、自分がオフィスを運営する立場に至るまでの変化を紹介できればっと思っています。

2015年4月18日土曜日

【書評】 アート本 4冊をご紹介!

前回のエントリーからはやくも1ヶ月が過ぎてしまいました。。。(^^;
3月末から4月初旬にかけては福岡オフィスの開業準備なかなか時間が取れず、更新できませんでしたが、久しぶりの更新です。

さて、今回は4冊のアート本を紹介したいと思います。今まではけっこうガッツリ読む本を紹介してきましたが、今回は眺めてるだけでテンションがあがってしまうアート設定画集を紹介させていただきます。

「ホビット 決戦のゆくえ 設定画集」
「The Art of Destiny 設定画集」
「アサシン クリードIII原画集」
「The art of legend of the guardians」

の4冊です。お買い求めはリンク先をクリックしてくださいね!どれも見てるだけでテンションがあがってくるすばらしいアート本です。設定、デザイン、モデリングや質感、ライティング、見ているだけで創作意欲が掻き立てられること間違いなしです!!(大げさ?

これらの本はずっと以前から気になっていたんですが、仕事が忙しくなかなかじっくり見る事が出来ませんでした。今回は少しだけ時間が出来たので、少しづつですが読み進めました。
アート本や設定画集というのは、いざ仕事が始まって、慌てて購入しても、それでは少し手遅れです。

どんなことでも前準備が非常に大事です。普段からこういった資料になりえる本は手元においておき、気が向いた時に読み眺めて、自分の中の引き出しに少しずつ、アイデアやデザインを貯めていくようにすることで、いざ、似た世界観の仕事はじめる時にも、どこかしらに本の内容が頭に残っているはずです。アート本は参考書の用に常日頃から常用する物ではありませんが、読みたい、見たいっと思ったときに手元にある事が大事です!

さて、それでは内容を少しだけですが、紹介させていただきますね。

「ホビット 決戦のゆくえ 設定画集」
これは言わずと知れたホビットの設定画集です。キャラクターや背景設定など、細かく描かれています。僕が設定画集を読んでいて非常にためになる部分は、絵の美しさや設定画の細かさよりも、どのような世界観で、どういった物か?映画では語られない「設定」を読み解く事が出来るからです。
これらの設定はモデリングやテクスチャーを描く上で非常に重要な情報です。これらの情報はクライアントやディレクターから与えられることもありますが、逆に自分で設定を考えないといけない場合もあります。普段からこういった設定、自分が作る物にストーリーを持たせられるようにするためには、こういったアート本や設定画集は非常に参考になります!!この一冊はなんど見てもあきません(笑


「The Art of Destiny 設定画集」
こちらの設定画集はホビットとはうって変わってSIFI系の設定画集です。設定画集やアート本に共通することですが、こういった本を眺め読むことで、写真ではない、絵からイメージを具現化して、実際にモデリングやテクスチャーを描く際に役立てるのが目的です。絵では描ききれないディティールや設定を自分なりに読み解き、実際にモデリングしたり、テクスチャーを描いたりするのは、モデラー、テクスチャーアーティストにとっての醍醐味の一つです。こちらの本も眺めているだけで、SIFI系の背景やロボット、戦闘機や戦艦などが作りたくなってきます(笑



「アサシン クリードIII原画集」 
こちらの本も上記2冊と同じ設定画集です。僕自身あまり本タイトルのゲームをした事がないのですが、世界観が非常に好きで、いつも本タイトルのシネマティクスには驚かされていたので、ずっと設定画集が気になっていたので、これを機会に読んでみました。シネマティクスほどのインパクトはありませんが、背景やとしては中世のお城や宮殿など、創作意欲が掻き立てられる1冊でした。最近はめっきり作らなくなってしまった武器や小物類のモデリングがしたくなる1冊でした(笑




「The art of legend of the guardians」
これは僕が初めて海外に出て、初めて携わったハリウッド映画のアートブックなので、眺めていると当時の思い出が蘇ってきました(笑
当時はここに描かれているコンセプトアートを基に必死に試行錯誤をして制作していたのを覚えています。いわば、海外就労の原点とも言える作品のアート本です。この本を購入されてご覧になった方はわかると思いますが、細かいディティールやデザインと言うのはほとんど描かれていません。どちらかと言えば、大きなシルエットが主です。これらの絵を基に細かいディティールを実世界のディティール起こしていく作業は本当に勉強になりました。皆さんもこの本を見ながら、一度、絵から3Dに起こす練習をしてみてはいかがでしょうか?


さて、次回は少しだけ僕が住んでいる福岡について紹介したいと思っています。お楽しみに♪

2015年3月19日木曜日

【その他】「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」ご購入のお礼

ご無沙汰しています。執筆終了後も仕事やセミナーなどでなかなか時間がとれず、更新できませんでした。

早いもの本が販売されて、既に1ヶ月が経過しました。自分のタスクをこなしつつ、セミナーの準備や新規案件の打合せ、東京出張に福岡オフィスの開設準備などなど。。。本当に怒涛のような1ヶ月でした。そして、これからも怒涛のような生活が1年ほど続く予定です(^^;
 
本日のエントリーは、私の本「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」を購入頂いた皆様へのお礼です。

執筆のお話を頂いた昨年4月から執筆期間は6ヶ月半。執筆用の作品から原稿に至るまで、すべてゼロから作りました。プロップと背景の制作に3ヶ月。原稿を仕上げるのに3ヶ月。修正や校正、配布用のデータの準備に半月程を要しました。仕事をしながらの執筆だったため、限られた時間での制作でしたが、出版関係の皆様のご協力もあり、なんとか無事に製本されて発売までこぎつける事ができました。出版関係者の皆様、本当にありがとうございました。

実際に発売されて、皆さんの手元に届き、ご購入頂いた方々から、好評頂き、今更ですが「あ~、自分の本が発売されたんだ~」っと緩やかに実感がわいてきてます。え?遅すぎでしょ!?という意見もありますが。。。。自分でも思いのほか実感がわくまでに時間がかかってしまいました(笑

私の本は決して安い本ではないですが、販売冊数も好調だとボーンデジタルより伺っていますし、ご購入頂いた方からの感想も徐々に徐々に寄せられて来ています。購入頂いた方からの直接の声は今後の僕自身の励みにもなりますし、何かしら国内の業界関係者の皆さんや学生さんに何かを感じ取って頂ければ!っと言う思いで執筆したので、本当に執筆して良かったな!良い経験ができたなっと!!!本当に心から思いました。

最後になりましたが、ご購入頂いた皆様、本当にありがとうございました!!!私自身、今後も皆さんのお役に立てる情報、知識、技術などをできる限りは発信していきたいと思っています。特にこのブログを立ち上げた時と同様に、できる限り私の経験、生の声、生の情報を今後も伝えていければと思います。

また、ご購入頂いた皆様、よろしければ感想やレビューなどをお聞かせ頂けると嬉しいです。FBでもTwitterでも、本ブログのメールフォームからでもかまいません。良かった点、悪かった点など、僕自身の今後の指針、励みにしたいと思っています。可能な限り、ご感想頂けると嬉しいです。

どういった形になるか分かりませんが、今後も私自身、業界の盛り上げ、レベルアップに少しでも尽力できればと思っています。今後とも本ブログ、北田栄二をよろしくお願い致します。

2015年2月17日火曜日

【その他】 出版記念セミナーと自分書評 その2

さて、本日はが僕が執筆した書籍「Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー」についての自己書評です。

実際に製本され、手元に来て、一読者として読み返してみました。何度も何度も読み直した原稿ですが、改めて自分なりに読んでほしいポイントや本の特徴なども紹介できればと思っています。


まず本書最大の特徴は購入者特典のデータがダウンロードできると言う点です。これは私が実際にこの本のために作った生データです。

プロップ編で使用した最終モデル(リグ無し)と全テクスチャー、全マテリアル、一部PSD!
背景編で使用した最終データの一部モデル、テクスチャー、マテリアル、PSDです。
それにおまけ要素として、プリマテリアル作成に私が使用している、レンダリングオブジェクトをダウンロードして頂けます。

下記のような生データが購入者特典としてダウンロード頂けます。
本日より購入者特典ダウンロードも開始されました。(解凍にはパスワードが必要です。)



<プロップサンプルモデルとテクスチャー、マテリアル、一部PSDが付属>
<背景サンプルモデルとテクスチャー、マテリアル、一部PSDが付属>
<背景サンプルテクスチャー10001~1004 フルチャンネルで付属>
<背景サンプルモデル2とテクスチャー、マテリアル、一部PSD>


商用での利用は不可、著作権なども含めて著作はすべて制作の私に帰属しています。書面による同意なく、有償無償問わず二次配布を含めた商用利用は出来ません。あくまでも学習用にのみお使い頂けます。

ではでは、続いて本の中身です。まずは表紙です!!!INEIの富安さんのコンセプトアートを基にモデリング、テクスチャー、ルックデブを行いました。最終的な仕上げ、レタッチはFudeの原島さんが担当しました。
<表紙>

そして、なんとカバーを外し裏返してみると。。。。。カバーはパノラマポスター、裏表紙は田島君コンセプトのロボが登場します!
<表紙パノラマポスターと裏表紙>

序文では僕に強く影響を与えてくれた方々に本書を紹介して頂いています。

<序文>

本書ではツールの使い方やHOW TOなどはあまり解説せず、必要最低限に留めて言います。ツールを扱う以前の前準備や、僕自身がモデリングを行う際にどういったことに注意をしているか?などなども紹介しています。
<モデラーの考え方>

もちろん、各パーツのモデリング方法やどういったツールを使用したか?どういった考え方をして作業しているか?なども丁寧に紹介させて頂いています。
<ディティールモデルの作り方など>
<モデルのシルエットを形成する上での注意点や考え方>


日本ではあまり馴染みの薄いUDIMについても一通り紹介させて頂いています。

<UDIMについて>


UVの開き方やUVをどう組織することで、効率的にハイクオリティなテクスチャーが描けるか?なども紹介させて頂いてます。
<UVの組織化>

<UV展開例>


そしてリニアフローの基本概念やリニアフローにおけるテクスチャーの扱い方なども、基本編として紹介させて頂いています。
<リニアフローによるレンダリング結果>

膨大な情報量を含む背景アセットのアセットマネージメント事例、正しい工数を算出するための手段は?
<背景制作時のアセットマネージメント事例、工数算出例>

背景モデリング制作事例やテクスチャー制作事例、レンダリング事例など。
<モデリング制作事例>

<テクスチャー制作事例>

<レンダリング事例>

背景を効率的にクオリティアップされるためのドレスアップ方法の紹介。

<汎用パーツを利用したドレスアップ方法事例>
などなど!!!全404ページで紹介しています。ここで紹介させていた例は本の一部ですが、本編では出来るだけ丁寧に解説させて頂いています。基本的には現場目線でのシニアを対象とした書籍ですが、学生やビギナー、これから業界を目指したい方々を対象にした教科書的な書籍を目指しました。

とにかく盛り沢山の内容で各項目を紹介しています。とてもブログだけではお伝えできませんが、ぜひぜひ興味がある方は本書を手にとって読んで頂きたいです。決して安い本ではないですが、読んで頂いた方が満足して頂ける内容に仕上がっていると思います。

一部都内書店やネットショップなどでは販売、配送も始まっているようです。全国書店に並ぶのは20日以降との事です。 予約された方々にも20日過ぎにはお手元に届くのではないでしょうか?
そして、本日より購入者特典ダウンロードも開始されました。(解凍にはパスワードが必要です。)

皆様のレビューをドキドキしながら楽しみにしております。

2015年2月14日土曜日

【その他】 出版記念セミナーと自分書評 その1

さて、本日は出版記念セミナーと「Maya実践ハードサーフェスモデリング」の発売に先駆け、2回ほどに分けて、自分で書いた本を自分で書評してみたいと思います。

まずはセミナーのご紹介からです。

【大阪/福岡/東京開催】Maya実践ハードサーフェスモデリング出版記念セミナー
「プロとして活動するために必要なこととは?」

こちらのセミナーはBornDigital協力で福岡、大阪、東京で開催されます。内容に関しては書籍の内容を紹介しつつ、私自身がなぜ第一線でプロとして活動できたのか?と言う事を自分に問いかけるように皆様に紹介できればっと思っています。

発売前の事前情報として、私自身の口からこの書籍に込めた意図、何を伝え、何を学んでほしいか?そういった部分をご紹介させて頂ければと思っています。
また、少しだけですが国内と海外(アジア、オセアニア)の制作現場の違いやテクノロジーの差などを私が経験した範囲でご紹介できればと思います。

基本的に福岡、大阪、東京での講演となり、内容はどの会場でも同じです。ただ東京会場に関しては、スペシャルゲスト登壇を予定しており、最後の40分ほどを質疑応答を交えたフリートークセッションになる予定です。なかなか表立ってお話してくれる方ではないので、非常に貴重な講演となると思います。平日で参加が難しい方も多々おられると思いますが、お時間が許す限り参加して頂ければと思っています。

【以下講演内容】

・本書執筆の経緯

・本書の内容説明

・本書を通じて学べること

・私が考えるプロフェッショナルとは?

・ツールに固執しない柔軟な考え方を学ぶ

・国内と海外(アジア、オセアニア)の制作現場の違いとテクノロジーの差

・質疑応答


会場限定での先行販売会も開催されるようですので、参加される方でご購入がまだの方は、セミナー後にご購入されるのも良いかもしれません。内容を気に入って頂ければですが(笑


次回は自分で執筆した本を自分なりに書評してみたいと思います。

2015年1月29日木曜日

【その他】 諸々告知

新年のご挨拶をしてから、早くも1ヶ月が過ぎようとしています。毎日、目が回るほど色々なことに追われていて、充実した日々を過ごさせて頂いています。

さてさて、久しぶりの更新なので、色々と告知をさせて頂きたいと思います。

まずはこちらから!!!!
KLab Creative Fes'15

KLabが学生界最大級のデザイナーズコンテストイベント「KLab Creative Fes'15」を開催!
本選では豪華審査員が直接フィードバック!賞金総額はなんと50万円!







こちらの学生を対象としたコンテストで審査員をさせて頂くことになりました。審査員は早野海兵氏、田島光二氏、山家遼氏とやや身内感があることは否めませんが(^^; 多くのまだ見ぬ才能に出会えることを楽しみにしています。

近年では、学生を対象としたCG限定のコンテストは非常に数も少なくなってきています。そういったなかで、新人の発掘、学生作品の向上、作品発表の場を増やすということで非常に良い機会だと思います。学生の皆さんはぜひぜひ奮ってご応募ください!!!かっこいい作品、かわいい作品!見たこともないような世界観の作品をお待ちしています。


そして、次は来月発売される、私が執筆させて頂いた「Maya実践ハードサーフェスモデリング  プロップと背景から学ぶワークフロー」 の続報です。

BornDigitalのブログでも発表がありましたが、モデリングデータ、テクスチャー、マテリアル、PSD等一部データが購入者特典としてダウンロードできるます。用途は学習を目的とした物ですので、第三者には配布することは出来ませんが、私のデータが学習の手助けになるのであれば!という思いで、購入者限定ではありますが、配布させて頂くことにしました。ご興味ある方は、ぜひぜひご購入ください。


そして、時を同じくして発売される「実践!ハイエンド3D CGプロダクションの現場に学ぶスペシャリストの技とコツ 」
この本、非常に気なっています。まだお会いしたことはありませんが「株式会社アニマロイド モデリングの鬼」の方々が執筆された本です。モデラーがアプローチの方法や、作り方などを公開している数少ない書籍ではないでしょうか。私の本はアセットワーク、プロダクションフローを意識した書籍ですが、こちらの本は、おそらく絵作りを意識して書かれた本だと思います。同じモデラーとして、非常に気になる一冊ですね!!!


そして最後に!元ディズニーの糸数さんが、ModelingCafeに見学に来られた時の記念の一枚です。糸数さんがディズニーを引退されて、日本のCG業界、学生などのためにオンラインスクールを開校する経緯などを聞かせて頂きました。非常に熱い気持ちを持って、行動されているのだなっと、すごく私自身にとって刺激的な出会いでした。
私自身も、何かしら日本のCG業界に還元できないか?という思いもあり、今回、執筆させて頂いているので、近い将来、何か一緒に出来れば!!!などなど勝手に妄想しています(笑





次回は出版を記念して、自分で書いた本を自分で書評したいと思います。それでは、また次回!!!

2015年1月2日金曜日

【その他】 謹賀新年 2015

新年明けましておめでとうございます。

今年は私自身、すべてにおいて新しいことへの挑戦です。フリーランスから支社の代表と言う立場に変わり、業務の内容も徐々にですが変わりつつあります。背負う責任も変わってきています。
会社を代表する立場になり、自分自身の言動には今まで以上に慎重になる必要があると思います。
しかし、私個人「北田栄二」としてのスタンスは変わりません。自分が良いと思った情報、知識や技術に関しては発言していきますし、悪いと思ったことに関しても同様です。

支社を代表する立場ではありますが、今年も今までと変わらず「北田栄二」個人として本ブログは継続させていきたいと思っています。皆様の役に立つ情報、知識、技術!そして、私自身がこのブログを立ち上げた時のコンセプトでもある「生の情報」や「活きた情報」を、今年も出来るだけ多く発信することができれば良いと思っています。

まだまだデジタルアーティストとして、人として、管理者として未熟な部分は多々ありますが、日々精進の気持ちを忘れず、今年一年を家族で健康に過ごせればっと思っています。

本年度も「北田栄二の武者修行」をよろしくお願い致します。

※本年度よりブログ名を「北田栄二の海外武者修行」から「北田栄二の武者修行」に改名致しました。