2010年12月18日土曜日

【仕事】構想力、決断力、行動力

さて、僕の日本滞在も残す所、あと1ヶ月を切りました。僕がシドニーから帰国して6ヶ月。
日本、海外含め色々な人とお会いして、お話させて頂きましたが、皆さんに共通している事がありました。
これは僕もいつも大事にしている事で、これから業界を目指す人、海外転職を目指す、独立を考えている人
業界とはまったく関係なく何かを成し遂げようとしている人、皆に言えることだと思います。
そんな僕の大事にしている3つの”力”について紹介したいと思います。

まずは構想力。物事を考える力。”海外に行きたい!”とか”ゲーム業界に就職したい”とか色々と皆さん考えると思います。どうやったら海外に就職できるだろう?どうやればゲーム業界に就職できるだろう?
多くの人が色々な事を考えていると思います。これは構想力というより”願望”とか”夢”と言ってもいいかもしれません。
将来自分がどうありたいとか?自分の願望、夢を実現させるためにはどうしたらよいのか?そういった物事を考える力。

次は決断力。自分がこうなりたい、こうありたいとか頭の中で考えるだけでなく、願望、夢に向かって何をすべきか?どうすれば夢を実現できるか?夢のためにどの選択が正しいのか?など決断する力。

そして、僕が最も重要だと思う力は行動力。これは自分が考えたこと、決断したことを実行し、行動に変える力。

僕が知る中で、成功している多くの人は、自分の構想、考えを実際に行動に移しています。多くの人は、自分がこうなりたいとか、こういう事がしたい!とか思うけど、実際に決断して、行動している人は極わずかではないでしょうか?

何事も考えているだけでは事態は進展しません。多くの選択肢の中から、自分が最良と思う方法を選択して、実行に移さなければ何も状況は変わりません。
そういう意味で、海外に就職したいと思って、今現在、海外で働いている多くの人は、卓越した決断力と行動力を持っているのだと思います。
もちろん、国内外問わず、成功している多く人は、常にアクティブに行動している印象が、僕の中では非常に強いです。

例えば、宝くじが当たらないかな~~?っと思っていても、宝くじは買わない限り絶対に当たりませんよね?
それと同じで、行動しないと何も変わりません。海外に就職したい!ゲーム業界に入りたい!ただ思い念じているだけだと絶対に無理ですよね?
入社するための作品を作って、入社したい会社に送る。受験する。凄く当り前のことなんですが、実は出来ていない人が多いと思う今日この頃です。

最近、北田さんのブログを読んで「僕も海外に挑戦したいと思っているんですよね。」とか「ゲーム会社で働きたいと思っています。」ってよく言われるんですが、じゃ、その人が具体的に海外の会社にApplyしているのか?就職するための作品を作っているのか?英語の勉強をしているのか?

多くの人の答えが、”いや~、今は仕事が忙しくて時間がないんです”とか”英語がまったく話せないので”とか、具体的に行動していない人たちがほとんどでした。
多く人が構想するだけで、決断して、行動に移せていない人たちです。

本当に忙しくて時間がないのかも知れないけど、本当に自分がやりたいことのためなら自分の時間を作る努力をしなければ、自分の時間なんて作れないです。
特に日本のCG業界というのは、他の業種に比べて労働時間が長いのでなお更です。やりたいと願うだけでなく、実際に行動してください。行動しないと何も変わらないです。

これは自分自身にも言えることですが、考えて、決断して、行動する!これが目的を実現するための近道だと僕は思います。

2010年12月13日月曜日

【仕事】近況報告 December 2010

ふ~、また前回のエントリから随分と間が空いてしまいましたね。今回は僕の近況報告12月分ってことでご報告させてもらいます。

最近は、PPIの仕事とシドニーへの移住に向けた準備に追われる日々です。移住に関しては、Visaに必要な書類を移民弁護士に送ったり、健康診断受けたり、いくつかメールのやり取りしたりと、Visa取得のための手続きがほとんどですね。

PPIでの仕事は、実作業も残っていますが、最近のメインの業務は技術的なノウハウをWikiにまとめたり、ちょっとしたモデリングのテクニックを若い子たちに手ほどきしたりと、ZbrushやMudboxでの3D Painteを教えたりと、残り少ない時間を出来るだけ、PPIや若い人たちに還元するような仕事が増えた気がします。
4ヶ月という短い期間で、どれほど今のプロジェクトに実作業で貢献できたかわからないですが、多少なりとも技術還元が出来ていれば、今後の若い人たちへの財産になればな~~っと考えています。

そして、実は最近知ったのですが、僕が携わっているプロジェクトのモデラーは20代前半の若い子たちが多いのにビックリしました。
24~5歳で、今のような大きなプロジェクトに携われているなんて、羨ましい限りですね。
僕が24、5歳の頃は、まだ大阪のプロダクションで数名で建築CG作ってましたからね~。若い子たちが目標意識をもって、仕事してくれるのは嬉しい限りです。
こういう若い子たちが、将来海外に行くにせよ、国内で仕事を続けるにせよ、目標をもって続けて行ってもらえればな~~っと思った次第です。

なんか話がそれましたね(^^;
それでは、僕の今後の予定について。仕事はPPIで28日まで働いて、今年の仕事納めになります。
その後、30日に大阪に帰り、年末年始は大阪で家族水入らずで過ごす予定です。
大阪で2週間ほど過ごしたら、15日前後の飛行機で単身シドニーへ渡豪。シドニーでの仕事始めは17日からを予定してますが、Visa次第なので、その辺は多少遅れるかもしれませんね。

ま~~、そんなこんなで今年も慌しい年末年始になりそうです。おそらく、年内のブログ更新は後1回か2回程度になると思いますが、出来るだけ有意義な情報を提供できればと思っています。

ちなみに、いま自宅で数年ぶりに個人制作をしています。まだまだ、途中段階ですがシドニー行くまでにはTexture込みで完成させたいと思っていますが、予定は未定という事でw
僕が大好きな80年代某アニメに登場した変形メカです。原作ではバイクに変形するんですが、今回はロボだけです。
まだまだ、テクスチャーも貼っていない生シェーダーのブロックモデルで細かいディティールも全然作り込んでいませんが、これからどんどんディティールを追加していく予定です。
ShaderはもちろんgShaderを使って完成させる予定でいますので、gShader含め、こちらも完成をお楽しみに~~。


2010年11月28日日曜日

【仕事】 決断の時

こんばんは。久しく更新サボっていました、、、というか忙しくて更新する時間がなかったんですが
ようやく少し家の仕事が落ち着きそうなので、久しぶりにブログ更新させて頂きます。

ふ~~、さて何から話せばよいのやら。。。。とりあえず、結論から言いますと次の海外就職先が決まりました。
実は今月の初旬からシドニーの某社からコンタクトがあり、一度の電話面接と数通のメールのやり取りの後、正式のオファーを頂くに至りました。
その結果、1月から単身赴任という形で、シドニーで再度働く事になりました。
本当に今回のオファーに関しては悩みに悩んで出した結論です。

僕自身、友人を通じてNZの会社にコンタクトしていた矢先のことなので、どうしようか迷ってましたが。。。
幸いにも?本命のNZの会社は現在、人員募集していないという事もあいまって、選択肢が3択から2択に減りました。
もちろん2択というのは海外挑戦するか?日本に残るか?ですが。

まずは家族の問題。ご存知の通り、次男は生後4ヶ月の授乳真盛り、これからいくつも予防接種を受け、離乳食を経て断乳というイベント目白押し!!そして、何より長男の存在!長男だけなら妻子共々オーストラリアに戻る事も出来ましたが、長男の世話(魔の2歳児)をしながら、次男の授乳、離乳食、予防接種に加え、一度は住んだ事のある国とはいえ、言葉の通じない土地での生活。
どう考えても妻への負担は想像以上に増えるでしょう。そんな中での育児は当然、子供にも悪影響が出るという判断から、今回の移住に関して、妻の意見は日本での単身残留。もし、僕がオファーを受けたとしたら単身でのシドニー移住です。

僕の意見としては、家族そろってのシドニー再移住。ただ、今回の基本契約は半年+延長オプション。
関わる映画の公開が来年の11月なので、延長したとしても1年未満なのは確実でした。
家族での移住、家賃、家具など再購入など、引越しでの金銭的な負担も大きいです。
そして、半年後にはそれらを売り払っての日本帰国の渡航費などなど。更には帰国後の住居探しなど。
正直、家族で移住する場合はデメリットの方が明らかに多かったです。

それでも僕はたとえ半年でも良いから、費用や貯金などを度外して家族で移住したかったんですが
妻の決心は固く、今回は子供を二人連れ添ってという事もあり、僕も妻へ無理時できる状況でもなかったので、選択肢としては

1.僕のシドニー単身赴任
2.家族共々日本に残留

この二択しかありませんでした。僕としては家族と一緒に過ごすためにスクウェア辞めて海外挑戦という道を選んだのですが。。。。
今回に関して言えば、海外挑戦することで家族と共に過ごす事が出来ない。。。
(もともとオファーが1年以上でない場合は、妻は単身残留の意思があったので。)

僕の考えとしては、妻を説得できなかったら、今回は家族で日本残留かな?という選択肢が濃厚でした。
ただ、この場合、日本に残留する場合は、少なくても1年~2年は海外挑戦を封印することになります。
(日本での住居、賃貸での敷金、礼金、家賃を支払って、数ヵ月後に海外移住とか、まったくの無駄銭。しかも、また海外移住に家族全員分の引越、渡航、現地での家探しなどなど、費用と労力は膨大な物になることは容易に想像できました。)
また、2年間日本に留まったとして、その頃には長男はすでに幼稚園児になっており、一層海外挑戦が より一層困難な物になるのは容易に想像できました。
だから、僕の中では日本残留=海外挑戦封印=海外挑戦断念に近い状態になる訳です。

正直、日本に残って出向しつつ、在宅でフリーの仕事という選択肢もありました。家族と過ごす時間は少なくても
一緒に暮らせるし、単純な収入面だけを考えれば、無理に海外で働く必要がないからです。

ただ、将来、再び海外挑戦を考えた時にチャンスは巡ってくるのか?二度とチャンスが来なかったとして、将来自分が後悔しないのか?家族の事、自分の事、子供の将来のことなど色々な事を考えて、妻と協議しました。

そして、妻の一言「やらずに納得できず後悔するなら、とことんやって駄目なら、後悔もしないし、諦めもつくんじゃない?今回のチャンスを逃して、将来海外挑戦を再開したときに、オファーが得られず、過去を後悔されても。。。。私も子供も後悔するし。」

要はとことんやって駄目なら諦めもつくでしょ?だったらやってみれば?という一言。
僕自身、どうしても一度はNZで働きたい(世界トップレベルのアーティストが集い働いている場所で働く)という目標があるので
そのためには、足踏みも出来ないし、結局のところ前に進むしかない訳です。
妻も「次男の予防接種と離乳食が終われば、次の国には付いて行くし、今後、ずっと海外に行かないって言ってる訳じゃないから。」この言葉に僕は助けられました。

結局、家族に後押しされる形で、今回のオファーを受ける事にしました。もちろん、家族に後押しはされたけど
最終的な判断をしたのは自分自身です。この決断で将来、僕たち家族にどういった影響が出るか解りません。
ただ、自分が選んだ選んだ選択肢なんで、後悔しないように精一杯がんばって見ようかと思います。
まずはこれから、長男が幼稚園に入るまでの2年間が勝負!!!精一杯頑張っります。そして、人生日々精進です!!

理解ある妻や子供、家族には本当に感謝しています。
(おそらく妻の本音は、日本に残って家族で一緒に暮らしたかったと思います。勝手な僕の想像ですが。。。)

そして、プロジェクト半ばで会社を去ることになってしまったPPIの皆様、モデリングチームの皆様、本当に申し訳なく思ってます。

でも、また日本に戻ってくる時は更に多くの知識、技術を日本に持ち帰ることが出来ればいいなっと思っています。そして、日本のCG発展に微力ながら協力できればっと思う次第です。

僕の日本滞在も残り1ヶ月ほどですが、今後もブログ共々、北田栄二をよろしくお願いします。
そして、現地でのレポートをお楽しみに!!!


っと、ここまで言っておきながらVisa取得できずに日本残留って言う、オチが無いようにしなければ(^^;

2010年11月10日水曜日

【仕事】近況報告 November 2010

さてさて、前回のエントリから随分と日にちが経過してしまいました、こんばんは。

今日は10月11月と色々と動きがあったので、その辺の近況報告でもしようかと思っています。
色々と会社でも家でも仕事漬け(話せないネタ)ばかりなので、若干ネタ不足な感はありますが(^^;
ま~、そんなこんなで近況報告させて頂きます。

【海外転職】
現在も海外転職活動の方は続けています。アメリカは残念ながら、今回はオファーにまでは至りませんでしたが、シドニーや他の国にもApplyは続けています。何度か電話面面接もさせていただいているので、このまま順調に行けば、年内には具体的に今後の方針をきめられるのかな?っと言う感じです。

9月ぐらいから各国のプロダクションのリクルーティングが活発になり、現在も活発に募集をかけているようですね。
僕の周りで、同じように海外を目指している人も、リクルーターやスーパーバイザーとコンタクトをしていて、徐々に動き出している感じです。また、いく人かの逸材が海外に挑戦することになると思います。
僕の方も、他の方に負けないように頑張らないと!です。

【家族】
ここ最近は仕事が忙しいという事もあり、なかなか毎日朝晩Skypeできる日がすくないですが、二日に一度ぐらいのペースで、家族と朝Skypeしてます。そして、今月の6日に長男が2歳の誕生日を迎えました。
11月19日から23日まで九州に帰省して、長男の誕生日会、次男の100日祝いなどを家族水入らずで数日過ごす予定です。本当は、家族で温泉とか行きたいんですけどね~。
まだまだ、子供が小さいのもうしばらくは我慢かな~~~。

【Polygon Pictures】
僕が出向させていただいているPolygon Picturesですが、11月に無事、新しいオッフィスに引越しする事ができました~。
200人以上のアーティストがワンフロアーで一緒に仕事をする!なかなか壮観な眺めです。
ワンフローになったことで、各デパートメントともコミュニケーションがとり易くなったし、今まで
顔を合わせなった人たちとも色々と話す事ができて、より一層、仕事がしやすい環境になたっと思います。
相変わらず、人数は増える一方で、もう外国人の割合は軽く20%を超えています。
肝心の仕事の方は国内案件、海外案件を含めて、忙しい日々を過ごしています。

それでも、日本の会社では珍しいと言っていいでしょう。8時過ぎにはチラホラ出勤しはじめて
10時にはほぼ全員が出勤しています。
僕が所属するプロジェクトのモデラーチームでは9時ぐらいには半分ぐらいの人がすでに出勤して仕事をしています。
帰宅時間に関しても、現状かなり忙しい時期で個人差は多少ありますが、7時~9時までの間にはモデラーチームは大半の人が帰途につけてはいます。国内案件を担当されている方は、もう少し遅くなる感じですが。

【在宅仕事】
ありがたい事にお仕事は絶えませんね。現状8割がある特定の人からの案件ですが、それ以外にもちょこちょこお仕事させて頂いてます。お陰さまで、日々寝不足な毎日を送ってますが、毎日の仕事は充実しています。

【gShader】
ほぼバグは無くなって、現在は色々な方にテストしていただいている状態です。一応、今月を目処にリリースする予定は未定です。(^^;
そして、Pro版の方の開発も徐々に徐々に内容を固めつつ進行中。近々gLightShaderの検証を開始予定です。
静止画、動画共に問題なくレンダリング出来てます。後は背景を込みでレンダリングした時にどれぐらいのパフォーマンスが出るかを検証していく予定です。フリー版のリリースは間近ですよ!!

ま~~、こんな感じで日々忙しく毎日を充実させています。海外転職に関しては、大きな動きがあればご報告したいと思います。

2010年11月1日月曜日

【紹介】 Melpy Studio

さて、めずらしく連日のブログ更新です。
今日はgShaderの発案者にして、共同開発者eskeさんのご紹介です。
(発案者と言っても、Ryuさんに無茶ぶりしたのが始まりですが。カッコいい絵が簡単に作れるShader開発してくださいよ~!の一言でgshaderプロジェクト始動。。。。)

G-Shader Globl Control のインターフェース、Maya周りのgShaderセットアップを主に担当してくれました。

【Melpy Studio】
http://melpy-studio.com/

eskeさんとはSquare EnixのVisual Worksの元同僚で、現在もPolygon Picturesで一緒に働いています。
Visual Worksでは僕の作ったモデルなんかをSetUpしてもらったり、僕のMelの師匠だったりします。
メインワークはRiggingやSimulationですが、基本的には何でもこなすGeneralistですね。
特にPython、Melでのtoolsやscripts作成に秀でてます。

そして、gShaderβ版の発表、配布目前ですね!現在、最終調整、バグFIX中です。
近々、配布が出来る段階になれば、ブログでも紹介したいと思います。続報を待て!

2010年10月31日日曜日

【宣伝】 Transformers Prime TV series

さて、今週も休みを利用してのブログ更新です。今回は僕が現在PPIで携わっている作品のご紹介をさせて頂きます。

僕が現在携わっているプロジェクトは、アメリカのケーブルテレビで11月29日から放送される
「Transformers Prime」というテレビシリーズです。

Transformers Prime - Series Sneak Peak
http://www.ign.com/videos/2010/10/29/transformers-prime-tv-spot

Transformers Prime - Teaser
http://www.ign.com/videos/2010/07/21/transformers-prime-tv-teaser?objectid=80393

トランスフォーマーはアメリカでは絶大な人気を誇るシリーズ物で、特に玩具や映画など様々なコンテンツに展開されています。

そして、今回PPIで制作されているのはフル3Dのアニメーションで作られた全20話以上の約30分のテレビシリーズです。
特に見所は一話あたりのショット数です!!!一話に約250ショット~300ショットにも及ぶ大量のシーケンスが存在する事です!
だいたい5話でフル3Dのアニメーション映画1本分のボリュームに相当します。
(世界で作られているフル3Dアニメーション映画の尺は100分、1500ショットが平均的です。)

第二の見所は!今回のトランスフォーマーの展開がロードムービーであると言う事です。
毎話、毎話まったく違ったロケーションで話が進みます!街並みやジャングル、砂漠などなど。
その他にも色々な場所で物語が進みます。しかも、ほとんどのロケーションで使い回しをしません!!!!
本当に背景モデラー泣かせ甚だしいですね(笑

そのボリュウムをテレビシリーズとして実現させようと言うのが今回のプロジェクトです。もちろん、クオリティは映画クオリティには程遠いですが、世界的に放映されているフル3Dのアニメーションの中では郡を抜いて高いクオリティが出ています。

皆さんはCG、VFX=ハリウッド映画のようなハイクオリティ!っというイメージを持つかもしれませんが
必ずしもCG全てがハリウッド映画のようなハイクオリティではないと言うことです。
TVシリーズにはTVシリーズに見合った、予算に見合ったクオリティが存在します。
そういう意味では、今回のTransformers Primeに関して言えば、十二分にクオリティが出せた作品だと言えます。

もちろん、制作は現在も続いています。おそらく放映が始まれば、毎月映画を1本作るペースで制作を続けなければなりません。
毎月1500ショットのフル3Dのアニメーションを作成するのです。レイアウト、モデリング、セットアップ、アニメーション、ライティング、コンポ全ての作業を1ヶ月で行うのです!

CGを経験している人ならお解りだと思いますが、1ヶ月でフル3Dのアニメーション1500ショット、約2時間をそれ相応のクオリティで制作し続ける事が、どれだけ無謀な事かわかると思います。
もしかすると、物理的に不可能かもしれません。。。
しかし、今回はあえてそこに挑戦して行かなければならないのです。
(正直、全ての話数を無事に納品できるのか、めちゃくちゃ心配ですが。。。。)

これからプロジェクトは佳境に向かっていくと思いますが、パイプラインの整備と労働環境の充実と言う相反する課題も同時にこなして行かなければなりません。
僕自身は、非常にやりがいを感じているし、毎日充実した仕事が出来ています。

もちろん、問題や不満も無いわけではないです。特にクオリティと言う部分では、自分自身の中でストレスを感じながら作業しています。
もっと出来る、もっとやりたい!と言う欲望を抑えて、時間と言う制約と戦うのです。しかし、それが仕事です。
仕事である以上、お金や時間的制約があるのは当たり前ですし、予算や納期を無視して仕事をすることは不可能なのです。

予算や納期、時間的制約を無視して、クオリティだけを純粋に追求できる仕事と言うのは、そう世の中に存在しません。
もし、それを仕事としてやろうとしている人は、プロフェッショナルではないと思います。プロフェッショナルな仕事と言うのは、限られた時間と予算で最高の仕事をするのが、僕の中でのプロフェッショナルです。
予算や納期を無視して、クオリティだけを追及するのはアマチュアや学生と同じです。趣味でCGをやっている人と同じです。

僕は今回のプロジェクトを通じて、僕はそういうプロフェッショナルな意識をPPIの人に学んでほしいと思っています。時間やお金を賭けてクオリティが高い物を作れるのは当たり前なんです。
限られた時間とお金の中で、納期に遅れることなく、与えられた環境の中で最高の物を作る!
それが今回のプロジェクトの趣旨だと思います。そして、今後のPPIの課題だと思います。

これは徹夜しろとか毎日12時間~16時間働けと言っているのではありません。むしろ逆です。
限られた時間(8時間~10時間程度の間)で、きっちりとした成果物がだせる努力をしましょう!と言う事を声を大にして言いたいんです。

〆切前になれば多少の残業も発生するでしょう!しかし、普段からそういう意識をもってほしいです。
特に日本の企業の多くは海外のプロダクションと違い、残業や休日出勤しても、何か恩恵がある訳ではありませんから。
しっかりとタイムマネージメントして、自分自身をコントロールできるプロフェッショナルになりたいですね。
そういう意味では、僕もまだまだタイムマネージメントできていない未熟者なので、これからも皆さんと日々精進していきたいですね。
頑張って日本のCG業界を盛り上げていきましょう!!!

残念ながら日本でのTransformers Prime公開は未定ですが、今後のPPIの作り出す作品に期待してください!

2010年10月24日日曜日

【CG】PathTracingとGshader(仮) part2

さてさて、最近はPPIの仕事も在宅での仕事もなかなか充実してて、ブログを更新する時間がありませんが、休日を利用して久しぶりの更新です。

本日は前回紹介した友人と一緒に開発しているgShaderについての続報です。
前回のエントリでも紹介しましたがgshaderのコンセプトは誰でも簡単フォトリアル!
とにかくシンプルに誰でも簡単に使いこなせるように現在も色々と改良中です。
MentalRayの小難しい設定は一切不要!
(くどいようですがshaderの開発はRyu一人で行ってます。僕は検証とバグ報告しかしてないです。僕の開発力ゼロなんで(^^:)

前回から色々とバグもFIXされてベースになるgMaterialはほぼβ版としては完成ですかね?
gGlassMaterialっていう、透明物体専用のshaderはまだ仕様が少し固まってませんが、近々FIXさせたいですね~。

今回紹介するのはそんなgShader専用のインターフェースを紹介したいと思います。
まずは基本になるgMaterialの紹介です。gMaterialはgshaderの一番基本になるShaderで
鉄や木、ゴム、布、プラスチックなどを表現できます。透明物体やSSSを必要としない物体が表現可能です。
(透明物体はgGlassMaterialで表現できますが、SSSはプロ版ですかね?)
具体的な使い方は後々ブログで紹介するとして、今回はインターフェースのみの紹介です。





マップの差込口はDiffuse、Reflection、ReflectionGlossy、Bumpのみの4つだけです。
後は伝導体か非伝導体かの設定をするIndax of Reflectionの設定のみです。
Gummaやsample回数など、ややこしい設定は全てshader内で自動化。ユーザーはカッコいいモデルとテクスチャーを用意するだけです!!!

次は透明体を表現するためのgGlassMaterialの紹介です。まだ、仕様が完全に固まってませんが、概ねテストは完了しています。



Mapの差込口は計5つです。Trancparency、TorancparencyColor、Reflection、ReflectionGlossy、、Bumpです。後はReflactionのOn/OffとIORの設定のみです。
Trancparency、TorancparencyColorの仕様をまだ決めかねてます。本当は一つが理想なんですが、色々と問題もあり、現状は二つの差込口があります。

次はgEnvironmentの紹介です。これはgshader専用の環境マップを設定するShaderです。
MentalRayのIBLと同じ働きですが、これはgShader専用のIBLっと言った感じでしょうか?



基本的にはMapのところにHDRIや8ビットの環境マップを指すだけです。Intensityで環境全体の明るさをコントロールします。
Rotateで環境を回転させて、光の方向をコントロールできます。また、Connect To mentalray IBLでmentalRayのIBLのRotateと自動でコネクトして、gEnvriomentShaderの環境Mapを視覚的に確認する事が出来ます。

次はglensShaderの紹介です。これはgshader専用のLensShaderでレンダリング時のSampleLevelやGumma値のコントロールをします。
(Pro版ではISOやShutterSpeedや露出などを追加して、本物のカメラのような設定にする予定は未定です。本当に未定ですw)



大まかに必要なshaderはこの4つだけです。Pro版はでは更にgLight(専用のLightShaderも追加予定は未定)です。

そして、これらのshaderとRenderGlobalを一括コントロールするためのUI、G-Shader Global Controlも付属させました。



インターフェースデザイン、内部構造すべてGSGC(G-Shader Globle Control)に関してはesk作です。設定可能パラメーターは随時追加予定ですが、現状は必要最低限のパラメーターのみです。
基本的にはPresetsが用意されていて、Previw、Low、Midium、Production、DOFの5つのpresetsが選択可能です。もちろんカスタムでも設定可能です。
Sample、Multi-Pixel-Filter、Reflection、Refraction、Max Trace DepthはRenderSettingと連動していて、基本的にはG-Shader Global Controlで設定できます。
(今後はFramBuffer、RenderSizeのパラメーターを追加予定は未定。出力フォーマットとかも選べると便利かもですね。今後の仕様を次第ですね。)

Create gEnvironmentとCreate gLensでそれぞれのshaderを自動生成。Cameraを選択することで
自動的に選択されたCameraのMentalRayTabのEnvironmentShaderとLensShaderに接続されます。
とにかくシンプル!簡単に!!!MentalRayの小難しい設定は一切必要なし!finagatherOFF、importonOFF、photonOFF!

RelrectionやRefractionのsample回数も一切制限無し!2回とか3回とかけち臭い事言わずに100回でも200回でも設定しておけば、後はShaderが自動で計算してくれます!

ま~~、簡単シンプル設計ゆえに色々と問題も出てくるのですが、それらの問題はpro版で?
現状の問題としては、全てがMaya内で完結してしまうので、ワークフロー、パイプラインに乗せるのが少し難しいですね。リニアフロー、リニアレンダリングも全部maya内で完結しちゃってるんで。
その辺の解決策もすでに準備されてるんで、Pro版に期待ですね!
あとは閉鎖空間(屋内でのレンダリング)に問題があるので、今後改善していかないといけないですかね?

前回から色々とバグFIXしたgshaderのsample画像です。色付きガラスは少し彩度つよすぎましたね(^^;








概ねバグがFIXしたので、そろそろ裾野を広げて、何人かの人に実際に使用してもらう予定です。
そして、今後はgshaderを使って作った作品なんかも紹介できれば良いかなっと思ってます。
そろそろPro版の検証もしていかないといけないですしね!今後のgshaderに期待しましょ~!(開発予定は未定ですが。
(えらそうに説明してますが、開発者はRyuさんです。くどいですが、僕は検証とバグ報告しかしてないです。僕の開発力ゼロなんで!ほんとRyuさん凄い!。


追記:Sample画像のLight設定ミスしました。LightShadowDepthの設定が1になってた。。。。開発者自らの突っ込みがあった(笑
どうりでDiffuseBounceが強いし、映り込んだ板に影が落ちてない訳だ。。。。
次回のエントリではもっとカッコいい絵が公開できるように頑張ります。

2010年10月16日土曜日

【CG】PathTracingとGshader(仮) part1

さてさて、今回は友人が開発しているGshader(仮称のMentalRayShader)について、少しだけ紹介したいと思います。

事の発端は、旧職場の同僚(現職場同僚)Eskeが簡単にカッコいい絵が作れるShaderを作ってくださいよ!っていうお願いを旧職場同僚の開発者(現職場同僚)Ryuにお願いしたのが事の始まり???らしい(笑&実は詳しい発端をしらない)

たった3人での仕事とはまったく関係のない、Gshaderの開発が本格的に動き出したのは、9月ぐらいからでしょうか?僕がPPIに入社してしばらくしてからだったので。。。。
(僕もお願いした友人Eskeも実際の開発はやってません。開発してるのは開発者本人のRyuだけです。(^^;)

まずはコンセプトは誰でも簡単にフォトリアルな絵が作れるようにしよう!
(RayTraceに関して知識がないデザイナーでも、テクニカルな部分は気にせずに、ただカッコいいモデルとテクスチャーさえ貼ればOK!というコンセプトで!)

それからしばらくしてから、初稿のβ版が完成。
【初稿β版Gshaderの初レンダリング】




GshaderはMentalRay(Maya)専用のShaderですが、PathTracingという方法でレンダリングしています。
PathTracingについては割愛しますが、参考までに 。


まずは僕と友人Eskeで使用、検証してバグ報告と機能追加などのオーダーを開発者Ryuに出す!それの繰り返しですね!
僕の役割としては、Shaderの検証とバグ報告。またSurfacerという専門家としての意見。
幸いにも旧職場ではShader開発のR&Dに携わっていたのと、開発者Ryuと一緒にShader開発を旧職場で一緒に行った経験が活きて、ここら辺は比較的スムーズに検証、バグFix、機能追加が行われました。

友人Eske(Rigger兼Generalist)の主な役割としては、使用感の感想、機能追加オーダー、インターフェース作成周りでのサポートなどなど。Shaderの専門家でない人が触った時の使用感、意見を伝える。
などなど、それぞれが分業して、その日の検証結果を画像添付して、報告しあうという物でした。
それを不定期に、一ヶ月ほど続けて、大体、大きなバグもなくなり、それなりにレンダリングが出来るようになったので、今回紹介する経緯となりました。

現状はまだβ版で、完全にFIXした訳ではないですが、そろそろ開発者Ryuいわく、Free版のGshaderは完成間近かな???っと言っていたので、僕の方でもバグらしいバグは報告して、つぶしてもらったので、ま~~、今月中になんらかの形で報告は出来そうですね。
Freeと言っても、どういった場所で誰にリリースするかは、まったくもって未定。本人のみぞ知る?(笑)

【Glossy Reflectionのテスト】

こんな感じでボケ具合の検証をしたりします。0.8以降ボケ具合がおかしくなっているのがわかると思います。
これはGlossyReflectionのバグですね。
同じように今度は環境Map(HDRIあり)でレンダリングして、ボケ具合の検証


GloosyReflectionのバグがFixしたら、今度は色々な質感の物体を作ってテスト。
【ホワイトボール】


【クローム】


【ゴールドメッキ】


【ブロンズ】


【ホワイトウッド】


【ブラックウッド】


そんなこんなでまとめてテストするもののDiffuseがLightに反応しないバグが発覚。


そして、これが現在の最新版


ま~、目ざとい方は、現状の最新版でも問題があることに気づくと思いますが、次回のVersionでは
その当りもFIXで来ていると思います。そして、現状だとキューブとスフィアのプリミティブなので
リアルかどうかも判断し辛いでしょうし、今後はGshader(仮称)のテストも兼ねて、複雑な形状のモデルを用意して、ガッツリTextureなんかも描いたデータでテストしていく予定です。
(実はすでに友人Eskeがテスト中なんですが、色々と版権物の都合もあり、僕のWebサイトでは非公開)

僕の方で、オリジナルの物を用意して、完成したらこちらでGshaderの宣伝も兼ねて公開したいな~っと思います。

次回はGshaderがどういった物なのか?どういうメリットがあって、β版にどういう不具合があるのかを具体的に解説予定は未定です。
今後のGshaderに期待していてください。って僕が言う事じゃないですね(^^;

ま~、現在誠意制作中ということで。んで、将来的にはRyu本人談でPro版(有料)も作成予定は未定だそうです。本当かな???

2010年10月12日火曜日

【CG】 物理ベースのshaderとその限界!

さて、前回のShader Typeについてのエントリから随分と時間が経過してしまいましたが、今回は前回の続きで、なぜ物理ベースのShaderが良く使用されるのか?
なぜ、物理ベースである必要があるのか?を僕の見解と経験を交えて紹介して行きたいと思います。そして、最後に物理ベースの理詰めな絵作りの限界についても紹介したいと思います。

1.なぜ物理ベースのshaderが良く私用されるのか?なぜ、物理ベースである必要があるのか?
これは多くのCGを用いる映画の大半が実写合成で成り立っているからです。
答えが”実写”にある以上、物理的に詰めていくのが最も早く簡単に答えにたどり着く方法だからです。

そして、前回のエントリでも述べましたが、物理ベースなshaderを使用することで、専門的な知識や技術がなくても
ある程度はShader側で自動的にフォローしてくれて、ユーザーフレンドリーであると言うことです。
海外で活躍するシニア以上のアーティストは、当たり前のようにこれらの知識を持っています。
しかし、ミドル(レギュラー)以下のアーティストに関しては、かなり知識や技術に個人差があります。
そういった人たちのバラつき、クオリティの差というのを平らにする、統一するという意味でも、物理ベースのshaderというのは、非常に有効な手段です。

色々な決まりごとを決める事でアーティストの自由度を制限する反面、クオリティの統一、バラつきをなくすと言うのは、大きなプロジェクト(映画規模、TVシリーズ)などでは非常に有効です。
デメリットとしては、良くも悪くも誰がやっても同じようなクオリティになってしまうということです。
(ここでいうクオリティの差というのはテクスチャの上手い、下手という差だけになってしまいます。)

2.物理ベースの理詰めな絵作りの限界について
クオリティの統一、バラつきをなくすという意味で、物理ベースなshaderというのは非常に有効な手段であるということを説明しましたが、これだけでは絵作りという部分では不十分です。
僕が考えるリアルな絵というのは、ある一定の光(光源)に対して、どれだけ物理的に正確な値を返すか?というのが僕の中のリアルな絵。
しかし、多くの人がリアルと感じている映画での実写合成や僕が携わった”Legend of the Guardians”に関しては、僕が言うリアルとは少々異なります。
なぜなら、映画などに見るCGは、よりリアルに見せるために嘘をついたアンリアルな絵だからです。

例えば、テクスチャーにしても、ただ実写リファレンスを真似るだけではなく、よりリアルに見せるために嘘をつきます。
汚しや焦げ目、油汚れなど、実際には汚れないであろう箇所に、焦げ目や汚しを入れることで、グッとしまった説得力のある絵になります。
しかし、それらはただの思いつきで加えられるのではなく、実写やリファレンスに基づいた嘘だということです。

また、shaderに関して物理的に設定していても、ライティングやコンプの段階で、演出的な意図から
Reflectionを強めたり、Diffuseを弱めたりします。全体の露出を絞ったり。これらの作業は、絵をよりリアルに見せるための嘘です。

また、いくらSurfacerやShaderWriterが物理的に正解だと言っても、ディレクターやスパーバイザーが駄目だといえば、いくらリアルな絵でも駄目だという事です。
なので、あくまでも物理ベースな考え方やshaderというのは、答えを導きだすための一つの方法ではありますが
それ自体が答えではないという事です。ま~、例によって全て私見なので、違った考え方、意見を持ている方は多いと思いますが。

2010年10月3日日曜日

【宣伝】 ガフールの伝説 IMAX 3D

今日は川崎の109シネマズで「Legend of the Guardians(邦題:ガフールの伝説)」見てきました。
実はFinal version見るのは、これが初めてでドイドキしながら映画館に行ってきました。

そして、自分が担当したショットで背景やら岩山やらが出てきた時は、本当に感動しました。
自分の作った物が、スクリーンに映し出されるんです!本当に感激です!
エンドクレジットで自分の名前を見つけたときの感動は、今でも忘れられない!!最高潮!!!
あ~~、本当に無事に終われてよかったです。

Animal Logicには社内にレビュー用のシアターがあって、そこで月に1回程度の割合でラッシュチェックするんですが
実は僕がシドニーを去る頃に見たラッシュは半分強ぐらいしかApproveされてなくて、本当に大丈夫か!?
って思うぐらいだったんですが、全編通して非常にハイクオリティなルックに仕上がってました。

TurnTableとかで見る質感は、少し物足りない、しょぼい感じでApproveされるんですが
見事にLithing Artist兼Compositerの方のおかげで、ビックリするぐらいカッコいい仕上がりになってます。
(Feature Animationって事で、実写合成がなかったので、今回のプロジェクトに関してはLighterがCompoも兼任する形で制作が進められました。)

ま~、あえてそういう少し物足りない自然な感じのlightingで質感を一する事で、全体のクオリティを整えているんですが。
無論、surfacerはその当りを心得ているので、無理にコントラストつけた様なTextureやShaderSettingをせずに、自然な感じになるように仕上げてましたけどね。
でも、実はこういうコントロールは、アーティスト個人というよりもスーパーバイザーの仕事なんです。


今回の映画はストーリーがかなりファミリー層向けに作られているので、玄人向けとはいかないですが
ぜひぜひ、劇場であのフクロウたちとの滑空感を家族で味わってきてほしいです。
ストリー、映画全体の構成は「ヒックアンドドラゴン」に及ばないですが、飛行シーンや
ルックのクオリティは、自信を持ってオススメできます。ただ、ちょっとリアルすぎて気持ち悪いかも。。。
って思うぐらいリアルに作られてます。特にキャラモデラー、クリーチャーアーティストの方は必見です。

お仕事関係者、業界関係者の方、まったく関係ない方も!ご家族で劇場に足を運んで、ぜひ「ガフールの伝説」を楽しんできてください!!!!




※日本でそれほど、人気が出るとは思えないので、ぜひぜひ3D公開している間、お早めに劇場へ足を運んで頂けると嬉しいです。
見に行こうと思ったら、終わってた????っていう可能性もあるので外国映画は。ぜひぜひ、お早めに劇場へ足を運んで下さい。よろしくお願いします。

2010年9月29日水曜日

【CG】 Shader type について

さてさて、お待たせしました。ようやく画像の準備が出来たので、簡単にですがShaderのTypeについて紹介したいともいます。

今回、紹介させていただくShader TypeはAdd TypeとMix Typeです。

最もベーシックなShader TypeはAdd Type(Maya Shaderなど)のShaderになります。そして、物理ベースで良く使われるのがMix Type(Mental RayのMiaなど)のShaderです。
AddとMixどう違うのか?なかなか言葉で説明するのは難しいので、画像を交えながら紹介したいと思います。
まず、Shaderの構成要素は大きく別けて3つあります。


  1. Diffuse
  2. Reflection
  3. Toransparency(Refraction)
この3つがShaderを構成する大きな要素になります。Specularに関しては、CG世界だけの嘘の表現なので、今回は要素として削除していますが、分類するとReflectionと同じ分類になると思います。

今後、Shaderとは何か?と言う部分を学んでいただく上で、非常に重要なことなので、この構成要素をしっかりと覚えて置いてください。






それでは、実際に画像を交えながら、Shader typeについて紹介していこうかと思います。
まずはリニア環境で、白いボールを表現したいと思います。多くの方は白色=RGB255、もしくはH0%,S0%,B(V)100%だと思っている人が多いかもしれませんが、リニアな環境(現実の世界)では、人が純白の白色として認識しているのは、だいたい80%程度の反射率しか持っていません。
そして、中間色(ハーフグレイ)は実は50%ではなく、リニアな環境では17%~18%の反射率の灰色を指します。
これらの知識はCGよりも、むしろ写真の知識に近いかもしれません。中間グレイはリニア環境では17%~18%だと覚えて置いてください。

そして、実際にDiffuce80%にShaderを設定、リニア環境でレンダリング。ガンマを掛けて戻した画像が下記です。
(地面が実は18%グレーの設定です。)




ご覧のように人が見て、白い玉と判断できるような画像になりました。実際にShaderの中身はこんな感じになってます↓


ここまではADD、MIX共に同じですね。

次はミラーボールを表現したいと思います。現実世界で100%Reflection物質と言うのは、おそらく存在しませんが、今回はわかりやすくするためにDiffuse0%、Reflection100%のミラーボールを作って見ました。



Shaderの中身はこんな感じです↓

ここでもADD、MIX共に問題ありませんね。

それでは次にはじめに作った白い玉Diffuse80%に、Refrection100%を追加してみましょう。

明らかに違いが現れましたね。これはShader内で下記のようなことが起こっているからです。↓


Add typeのshaderではDiffuseとReflectionがたされ、反射率が100%を超えてしまいました。これはリニアな世界(現実世界)では発光物となってしまいます。ところがMix typeのshaderでは、Refrectinが100%でDeffuseが0%になっています。これがADDとMIXの大きな違いです。

続いて、これらのShaderにTransparency80%とindex of Refraction(屈折)1.4を追加して見ました。

shader内はこんな感じで、大変な事に!!!!↓



ご覧頂いても解ると思いますが、Add typeのShaderはDiffuse+Refrection+Transparencyと言う計算で成り立ちます。
しかし、Mix type(物理ベース)の場合は上から順にTransparency、Reflection、Diffuseという様に重なっていますので、仮にDiffuse100%、Refrection100%でも、Transparencyが100%であれば、完全な透明物体になります。

例)Diffuse10%、Reflection50%、Toransparency50%だと、透明度50%、鏡面反射率50%、拡散反射率0%の半透明なガラスのような質感になります。Deffuseは強制的に0%です。
BRDF(Bidirectional Reflectance Distribution Function)を無視した場合ですが、これにBRDFが絡んでくると、また違った結果になるのですが。。。
今回は、そういった難しい話は無しで、単純なADDとMIXの違いについて紹介させて頂きました。

ADD、MIX以外にも、RendermanのなんとかShader(空っぽの器に、自分で要素をたして行ったり、順番を入れ替えたり自由にカスタマイズできるALで使ってたヤツ。名前忘れた)や透明度よりも鏡面反射を一番上にしたGlass type(ALで使ってたEYE shader)などの、様々なShader Typeがありますが、今回はベーシックなAddとMixについて紹介させて頂きました。

ちなみにどのタイプのShaderを使っても、リニア環境の基礎知識、Shaderへの基礎知識、反射率や色の基礎知識を持っていれば、どのshader typeでも同じ様な表現をすることが可能です。
海外で活躍するシニア、リード、TD、Shader writerは、当たり前の用にこれらの知識を持っています。
逆にこれらの知識がない状態で、リニア環境でのリニアレンダリングというのは、非常に困難だということです。

リニア環境というのは、ある種、現実世界をシュミレーションする行為に近いからです。だからこそ、実写合成で最も良く用いられる方法なのですが。

ちなみにLegend of the Guardiansの場合はリニアフローではありましたが、shaderの多くはAdd typeの物を使用していました。
Future Animetionという事もあり、特に実写合成する必要がなかったのが主な理由ですが、それでもやはりフォトリアルなテイストを目指していたので、必然とみんな物理ベースな考え方を意識してTextureを書いていましたが(^^;
物理ベースというのは、Deffuse何%、Reflection何%、Transparency何%という感じて、常に反射率を意識してTextureを書く、Shaderを設定する、反射率がトータルで100%を超えないようにする考え方です。
Shader typeというのは、それらをユーザーフレンドリーな形の仕様にしただけの物なので、基礎知識さえあれば、レンダラーが変わろうと、反射率が変わる訳ではないので、同じような絵を作る事は理論上可能です。あくまでも、理論上ですが。。。

さて、次回は今回の続きで、なぜ物理ベースのShaderが良く使用されるのか?なぜ、物理ベースである必要があるのか?を僕の見解と経験を交えて紹介して行きたいと思います。
そして、物理ベースの理詰めな絵作りの限界についても紹介したいと思います。

長文、お付き合いいただいてありがとうございました。間違い、質問などあれば、コメントやメールフォームからご指摘頂ければと思います。

僕も日々勉強、日々精進!!!です!

【CG】 業界を目指す学生とプロの意見交流会実施しました!

なかなかShader周りの事に触れられなくて申し訳ないです。色々と画像とかも準備して、少し本格的に説明したいので、準備に時間がかかってます。今しばらくお待ちください。
毎日400人近くの人が見に来てくれているのに、申し訳ないです。

そんな中、今日は恵比寿にて、「業界を目指す学生とプロの意見交流会」っと銘打って、学生とプロの交流会を実施しました。

発端はMelonさんからとある大学生を紹介され、CG屋との間に交流を持ってほしいと頼まれたのが始まりです。
僕自身、学生と交流を持つのは何年振りでしょうか????

プロと学生の間で色々な意見交換、質疑応答がなされました。業界の厳しい現実や問題点、良い所、悪い所などなど。色々な話が出ました。
もちろん、プロ同士での意見交換も多々ありました。

学生さん、デジタルフロンティアさん、PPIさんをはじめ、約20名近くの方が最終的には集まりました。色々なプロダクションの方と意見交換できたことは、学生には良い刺激になったと思います。
これを機会に、こういった場をもう少し広げられたらな~~っと思いました。

最近、僕自身のやる気が仕事の忙しさに相殺される形で、なかなか仕事以外での活動と言うのが出来なかったんですが
今回は本当に良い機会でしたし、盛りだくさんの3時間でした。
本日、参加された皆様!お疲れ様でした。本日、参加できなかった皆様、申し訳ありません。
次回、どこかで同じような機会を設けたいと思いますので、よろしくお願いします。

2010年9月23日木曜日

【その他】 次回予告 Shaderについて

さてさて、最近はバタバタしており更新が滞っていて申し訳ありません。
海外就職に向けて少し動きがあったり、今週いっぱいはもう少しバタバタしそうなので
本格的な更新は来週以降になると思います。

次回の更新予定は”Shaderについて”です。物理ベースのShaderからADD、MIX、GLASSタイプと色々とありますが、簡単にShaderとは?見たいな感じで紹介できればと思います。

昨今、リニアレンダリング、イメージベースドライティングやRaytrace、GIが幅を利かせはじめ、レンダリング=絵作りというニュアンスから、徐々に光のシュミレーションと言う物理的なことまで考えなくてはいけなくなってきました。

そんな中で、簡単にですがShaderとは?見たいな感じで紹介できればと思います。
一応、Surfacerと言う事で、この辺は専門に絵作りしてる訳ですが、昨今は色々な事を覚えないと
まともにレンダリングすら出来ない状態になり、色々と大変だなっと。

もちろん、レンダリングはボタンを押せレンダリングできるんですが、トラブルが発生した時に内部的なことを知らないと、何が原因でレンダリングできないのか?とか。なぜ、このオブジェクトはレンダリングがこんなに遅いの?とか?

質感を設定するのを専門にしている職種なので、ある程度はその辺の基礎知識は抑えておきたいところです。そんなこんなで、次回はshaderについて、ちょこっとだけ紹介しようかと思ってます。

ま~~、CG自体が作り物なのに、なぜ物理的なことをやる必要性があるかなどなどもご紹介したいと思います。

2010年9月15日水曜日

【宣伝】 Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole

さてさて全米公開まであと10日をきりましたので、今日は僕がSurfacingArtistとして制作に参加した映画「Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole」の宣伝も兼ねまして、今までに発表されたMusic Video、Trailer、TV spotなどのご紹介をさせて頂きます。

'In a Monsoon' - Soren learns to fly

The music video preview for the film "Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole,"

Legend of the Guardians - TV Spot #1
Legend of the Guardians - TV Spot #2
Legend of the Guardians - TV Spot #3

Legend Of The Guardians: The Owls Of Ga'Hoole -- Trailer #1

Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole -- Trailer #2

Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole - Behind-the-Scenes Featurette

日本公開は10月1日です。ぜひぜひ、皆様、劇場へ足を運んで下さい。
よろしくお願いします!!!!

Eiji

2010年9月14日火曜日

【CG】 モデリングの種類

さてさて、今日は誰もが知っているモデリングのエッジ処理についてご紹介。
え?そんなの基礎だし誰でも知ってるでしょ!!!でも、基本なんで皆で復習しましょう!
【ハードエッジサーフェーシング】


polygonで見るとこんな感じ↑。そして、レンダリング画 ↓


【ソフトエッジシェーディング】
Polygon的にはこんな感じ↑。んで、レンダリングするとこんな感じ↓


ここまでは実機ゲームや実機イベントムービー、プリレンダーでよく使われる最もベーシックなシェーディングです。
これから紹介するSubdivisionサーフェースは少々異なります。


【サブディビジョンサーフェース】


polygon上ではこんな感じ↑でも、レンダリングするとこんな感じ↓

このSubdivisionSurafaceは一見、ただ単にスムースがかけっられただけのレンダリング画像に見えますが
実はちょっと違います。もちろんMayaSubdivisonのように単に分割を増やすだけの物もありますが
RenderManSubdivisonのようにポリゴンからマイクロポリゴン化して計算するSubdivisonもあります。
(もちろんMentalRayのSubdivisin(Approximation)もマイクロポリゴンとして計算しますが。。。この話は難しくなるので割合)

そして、多くの人が知らないのが、このSubdivisionSurfaceはレンダラーによって内部的に扱う分割方法が違うので
同じメッシュの割りでも、RenderManでレンダリングした場合、MentalRayでレンダリングした場合、Mayaレンダーでレンダリングした場合など、それぞれ形が微妙に異なります。
言っておきますが、レンダダラーのアンチサンプルによるシルエットが違う!っていうレベルではなく、本当に形状が変わります。
特に尖った形状(先端が三角ポリゴンの集合だった場合)というのは、大きくシルエットが変わります。モデラーにとっては一大事です!
(クライアントが気づかなければ、問題なしという話もありますが。。。)

でも、こういうことを基礎知識として知っているモデラーさんは日本では非常に少ないです。
レンダラーを複数使う場合以外は、大きな問題にもなりませんが、複数使う場合は、こういった知識を持っていれば、この問題に対処するためにある程度、尖った場所にあらかじめエッジを増やして対応したりする事が出来ます。
もちろん、根本的な分割方法がそれぞれ違うので、まったく同じという訳には行きませんが、お互いの差を近づける事が出来ます。
(もしくは、元のメッシュにスムースを掛けて、レンダリングすれば、どのレンダラーでレンダリングしても同じ結果にはなりますが、それはあくまでもスムースなので、Subdivisonの恩恵を受ける事ができません。)

SubdivisonSurfaceは昔からよく使われている世界で最もポピュラーなモデリング方法の一つですが、日本では一向に馴染みがありません。。。
ここ最近、ようやく使い始めたという感じでしょうか???日本の場合は、どうしてもレンダーがMentalRayやVrayなどRaytraceをベースにしたレンダラーが主力だという事もあるかもしれません。
レンダラー(特にRaytrace)、サブディビジョン、ディスプレイスメントマップ、サンプルリング。。。この辺を絡めてくるとかなり話がややこしくなるので、今回は割合しますが、Subdivisonを単なるスムースとして安易に使うのは間違いです!っと言いたいだけです。
正確に言うと、スムースとして使うのは間違いではないけど、単なるスムースではないという事をご理解ください。
特にRenderman(Reys)ならまだしも、MentalrayなどのRaytracerの場合は特に注意が必要です。
特にキャラ以外での使用、背景など広大なロケーションでSubdivisonを使うと思いもよらないレンダリング時間を要求される事もしばしばあると思います。

う~~~ん、なんかいまいちまとめきれてない気がしますが。。。(^^;
とりあえず、モデリングにも色々な種類があるよ!って話でした。

間違いあれば、こっそりメールフォームから教えてください。こっそり修正しておきます(^^;

2010年9月12日日曜日

【紹介】 * little things of mine * 色々書けたらイイと思う

さて、次回からは少しテクニカルな話が続くので、その前にぜひご紹介したいブログがあるのでご紹介させて頂きます。

Digital Domain Technical Directorの鈴木ますおさんのブログです。

* little things of mine * 色々書けたらイイと思う

TDと言う事もあり、テクニカルな部分の基礎知識について書かれたエントリも多く非常にためになります。
日本の多くのアーティストが基礎知識がないままに、HDRI、レイトレース、GI、リニアワークフロー、リニアレンダリングなどを使う傾向にありますが、今後はCGとは別のもっと物理的な部分での基礎知識というのがアーティストレベルでも必要になってくると僕自身は考えているので、そういう意味では非常にためになるブログだと思います。

次回からは少しテクニカルな話が続くと思います。まずは基本から抑えていきましょう!
僕自身、まだまだそういった知識に鈍い部分もあるので、復習、勉強も兼ねて紹介したいと思います。

2010年9月11日土曜日

【CG】 フォトリアルとデフォルメ

さて、今回のブログの内容はフォトリアル(写実的表現)とデフォルメ(絵的表現)について紹介したいと思います。

ま~、僕が関わったきた作品やTIPSなどを見て頂いても解ると思いますが、フォトリアルとデフォルメどちらが得意?って言われたら間違いなくフォトリアルなテイストの方が得意です。
いつもの事ですが、これは僕の個人的なフォトリアルとデフォルメについての見解ですので、万人が同じ見解ではないと言う事をご理解ください。


学生さんや実際に働いているアーティストの方でも、勘違いされている方が多いと思いますが、フォトリアルな物を作るのと、デフォルメされた物を作るのとでは、遥かにデフォルメされた物を作る方が難しいです。
フォトリアルには”実写”と言う答えがありますが、デフォルメと言うのには答えがありません。

フォトリアルな物と言うのは、実物をじっくり観察して、現実に基づく形状を表現したり、実際の正しい情報を詰め込む事で表現できます。用は論理的なことを勉強すればフォトリアルな画像と言うのは誰にでも作れます。
しかし、逆にデフォルメされた画像を作るには、現実に基づく情報を逆に省いていかなければならないし、時には形状を変形させる必要すらあります。簡単に言うとデフォルメされた絵を作るためには、アーティスティックなセンスが求められます。
だから、デフォルメされた絵と言うのは、フォトリアルな絵を作るより難しいのです。

学生さんなどの作品では、デフォルメされたキャラやクリーチャーの作品が多いと思いますが、僕はそれらをデフォルメとは認識していません。
なぜなら、それはデフォルメされたのではなく、フォトリアルな物を作れずにデフォルメだけを求めた結果だからです。

僕の中でデフォルメと言うのは、フォトリアルな物を作れた上で、あえてそれらの情報をはぶき、形状を変更する事で表現されると考えているからです。
もちろん、反対される意見もあるかと思いますが、フォトリアルな物が作れないのに、デフォルメだけを表現されてもまったく説得力がありません。

ピカソは独特な表現をしていますが、彼の絵画とは裏腹に、彼のデッサンは実に写実的です。
僕はCGでも同じだと思っています。以前のブログでも言いましたが、大事なのは実際の物を見る観察力と見たものを表現する表現力がCGでも大事なのです!
観察力なき表現力には、まったく説得力がありません。しかし、正直、学生さんレベルでハイレベルな写実的な表現を身に着けるのは難しいでしょう!
なぜなら、観察力と言うのは普段から注意深く物を観察する事で身につけられますが、表現力は経験やセンスを必要とするからです。

僕にはそういった芸実的なセンスというのが乏しいので、非常にデフォルメされた表現と言うのは難しいっと感じます。
デフォルメした方が得意という人は、芸術的なセンスを持っているのだと思います。もちろん、写実的な表現が出来た上での話ですが。


ま~~、今回の話はあくまでも個人的な見解ですので、別の意見も存在すると思いますが、僕の見解としては、デフォルメ>フォトリアルという構図です。

次回は”モデリングの種類について”か”使ったことがある≠使いこなせる”を紹介したいと思います。

2010年9月8日水曜日

【仕事】 近況報告 国内編 その1

さてさて、国内復帰して1週間が経過しました。今の会社にも慣れてきて、少し気持ちにもゆとりが出てきました。

そして、少しずつ問題も見えてきました。大きな問題から小さな問題。
現状、把握しただけで年内に解決できないかもしれない問題もありそうです。

ま~~~、結論から言えば、当たり前の事ですが、やはり日本だな!っと(苦笑)
ただ、会社としては現状だと駄目だと言う危機感も持ってるし、変えないといけないと言う雰囲気も伝わってきます。

現に僕の所属しているプロジェクトのモデリングチーム(3割~4割程度が外国人)では早い人で8時には出社してるし、遅い人でも10時までには絶対に出社してます。
帰る時間は、自分のタスクと締切日にもよりますが、早い人は18時には帰るし、遅い人でも極力9時までには退社するようなスタンスで頑張っています。

他のデパートメントはどういう感じになっているのか、把握するにはもう少し時間が必要ですが、まずは身近なところから、自分の経験や知識を還元できればいいのかな?っというスタンスで働いています。

ワークフローやパイプラインは、実制作をしながらの構築と言う事もあり、多少混乱している部分もありますが
コーディネーターチームの皆さんやワークフローチームの皆さんの頑張りもあり、徐々にですが大きな骨組みを作りつつあります。
はじめて作ったワークフロー、パイプラインが最良と言う事は、まずあり得ないので、実際の真価が問われるのは、今後のことになると思います。

ここは焦らず、じっくりコツコツ地道にです。一朝一夕でワークフローやパイプラインが確立されるなら苦労はしません。
僕も出来る限り、知恵をお貸し出来ればな~~っと思う次第です。


そして、入社前から聞いていたことですが、PPIのコーディネーターさんは本当に優秀です。まずCGの知識を持ったコーディネーターと言うのは、本当に日本には少ないはずなのに、よくこれだけ集まったな!っと言うのが正直な感想です。
ただ、やはり海外プロダクションに比べれば、アーティストに対する比率で言えば、まだまだ不足気味ではあると思いますが
各デパートメントに1名のコーディネーターが張り付きで仕事をしているプロダクションは、おそらく日本国内だとPPIだけではないかな?っと思います。
(他にそんなプロダクションがあれば、すいません。僕の見識不足ですね。。。)

あとビックリしたのが、国内とは思えないぐらい英語があちらこちらで飛び交ってます。
日本人でも英語を話す方が、多くいるのにもビックリしました。
そして、英語の出来ない方のために、英語翻訳のためのトランスレーターがいるのにも驚きです。

正直、社内の公用語が2言語というのは、トランスレーターを介するので、効率という面では
一元化した方が良いとは思いますが、日本で社内全部英語というのも無茶な話なので
現状では最良の方法なのかな?っと思います。

まだまだ勤めて1週間なので、解らない事の方が多いですが、お互いの意見をぶつけあったり、雑談したり、お酒飲んだり(金曜限定のHappy Friday、Beer's O'clock)などなど、良い意味でも悪い意味でも活気のある会社だと思います。

まだまだ、やらないといけないことは山積みですが、少しでも業界活性に尽力できればっと思います。


あと補足、宣伝ですが、現状まだまだ人材募集を行っているそうなので、興味のある方は下記のHPからApplyしてみてはいかがでしょうか???
背景モデラー、キャラモデラーも人材募集しているそうなので、もし僕と一緒に仕事がしたいという方がいらっしゃれば、ぜひ応募してみてください!!!
http://www.ppi.co.jp/


次回はフォトリアルとデフォルメについて、僕の見解を紹介したいと思います。

2010年9月4日土曜日

【仕事】 近況報告 海外転職 後編

さてさて、次回に引き続き、今回も僕の海外転職、近況報告です。今日はコンタクトが取れている最後の会社です。

【最後の会社】
最後の一つは、つい先日の出来事です。今年中に海外転職は難しいかな?っと思い始め、家族で上京するための家探しや、引越しの準備をしていた時のことです。
アメリカ西海岸の某ゲーム会社のシネマティクスチームのモデリングスーパーバイザーから1通のメールが届きました。
元々、この会社は今年の5月ごろに駄目元でapplyした会社で、しかも募集してる人材がキャラテクスチャーアーティスト。

だめだろうな~~っと思いつつApplyしたんですが、7月ごろにスーパーバイザーから連絡があり
「作品をみたよ。私たちは幾人かの背景モデラーを探しています。そしてあなたもその候補の一人です。可能性の話だけど、あなたを雇うかもしれない。できれば、ハードコピーも送って欲しい。」
っという内容のメールが届きました。
それで、先月帰国していた、□時代の同僚(その会社で働いている)にハードコピーを渡してもらうようにお願いしました。
その後、友人が帰国してから数日後に、スーパーバイザーから
「デモリールのハードコピーをありがとう。いくつか質問があるので、数日中に電話するかもしれない。」っとメールが来ました。このスーパーバイザー、実は元スクウェア時代の同僚で、他の会ったことがないリクルーターからのメールよりも信憑性、可能性があると判断した僕は、契約目前だった賃貸契約をキャンセル。

家族での上京、引越しを取りやめ、単身赴任を決意。もし、具体的に話が進んだとき、年明け早々に、また引越し?とかなったら洒落にならないぐらいの出費がかさむからです。
もちろん、現時点では可能性でしかないので、この先どう転ぶかはまったくわかりません。
ただ、家族と話をして、僕の優先度が国内よりも海外にあるのであれば、常に海外引越しを念頭において、国内で活動する必要がありました。

結局、僕の仕事のために、今回も妻や子供が犠牲になってしまった訳ですが。。。
元々スクウェアを辞めた大きな理由の一つが、家族との時間を持つ事が一つの目的でした。
もし、予定通り年末まで単身赴任で過ごせば、今年に限っては1年の半分を別々に生活することになります。
毎回、僕の仕事のために家族には色々と負担をかけてしまってます。本当にこれで良いのかな?っと思うことがしばしばありますが、理解ある家族に感謝しつつ、もう少し自分の目標に向かって悪あがきしてみようかと思います。

まだまだ32歳(今月で33歳)。これらかも自分の目標に向かって、日々精進!!







しかし、数日後といいながら未だにメール、電話共に連絡なし。ここはさすがアメリカンクオリティ。
オーストラリアでもそうでしたが”next a few days soon" って言って、数日後に連絡来たためしがない。
大体、数週間後のことが多いので、もうしばらく待ってみます。あまり音沙汰なしなら、またこっちから連絡しなければ!!!

【仕事】 近況報告 海外転職 前編

さて、前回は国内での活動についての近況報告をさせて頂きましたが、今回は僕の海外転職についての近況報告をさせて頂きたいと思います。

正直に言いますと、まだ結論が出た会社がないので、現状で報告するのはどうかな?っと思っているのが正直な気持ちです。
ただ、行く人かの人から「海外転職頑張ってください」とか「応援してます。自分も将来的に海外で働きたいので、ブログ読んでます。」とか「北田さんが海外で働くことで、国内で海外志向の人の励みになるのでは?」とかとか色々な意見を頂きました。

僕が海外で働きたいのは、もちろん自分の目的(家族と夢の両立)を目指して頑張っている訳ですが
それを見て(読んで)共感してもらったり、応援してもらったり、なんか不思議な感じです。

勿論、僕の経験や技術を日本のCG業界に還元できれば、業界発展につながると思い、このブログをはじめた訳ですが、思いのほか反響も大きく、色々な人と知り合う、繋がるきっかけにもなりました。

僕の行動が海外転職を目指している人の励みになるのなら、中途半端な状態でも現状報告してもよいのかな?っという気にもなりました。
正直、この3ヶ月色々な会社(10社ほど)にAPPLYしましたが、リクルーターやスーパーバイザーと直接コンタクトが取れた会社は、現在4社のみです。結果が出ている訳ではないので、社名は控えさせて頂きます。

【最初の会社】
まず一番初めに私にコンタクトを取ってくれたアジアのハブにある某有名プロダクション。こちらの会社とは、電話面接、直接会う面接の計2回面接し、かなり具体的な内容までリクルーターと話をつめました。
ただ、なかなか返事が返ってこず、こちらから催促したところ「現状で、具体的なオファーは出せない。もし、他社からオファーがあるなら、あなたはそちらのオファーを受けるべきです」っとリクルーターから返事をもらいました。
僕のALの同僚の幾人かも、同じ会社の面接を受けていましたが、同じように突然、コンタクトがなくなったっと言っていました。
おそらく、シーグラフの時期と重なっていたこともあり、シーグラフで望む人材を発掘できたか、他に理由があったのだと思います。
ただ、ALの同僚で上級職(スパーバイザーやTDなどテクニカルな部分に優れた人たち)が、何人かオファーを得ることができました。
ALにも元某(アジアのハブ)プロダクションの人たちが多いので、色々と情報収集してみたところ、年内までに始まるであろう、新しいプロジェクトが思いのほか進んでいない状態で、集めている人たちはテクニカルな部分に特化した人たちだけだと言う話を耳にしました。
これは友人伝の情報なので、定かではありませんが、そういった理由もあり、ぴたりとコンタクトが取れなくなったのかな?っと推測しています。
また、年内までにコンタクトがあるかもしれませんが、あまり脈はないのかな?っと思ています。

【二つ目の会社】
もう一つの会社は、ALでのリバースリクルーティングで連絡をもらった、イギリス4強のうちの一つです。リクルーターから3週間後にCGスパーバイザーが新しい映画のためのスタッフを選考するのでハードコピーを送って欲しいと言われたので、先月送りました。
その後、リクルーターからの音沙汰がないので、そろそろ、こちらから連絡を取って脈があるかないかの確認を取ってみようと思います。

【三つ目の会社】
もう一つの会社もイギリスの会社で、こちらは多くの友人が勤めている会社です。もちろん、イギリス4強の一つです。こちらは早くから、連絡を取り合っていたのですが、新しいプロジェクトが9月から始まるらしいので、その時にポジションに空きがあれば、連絡します。っということだった。
9月になったので、こちらも、その後音沙汰がないので、こちらから連絡を取って、脈があるかどうか確認したいと思います。

って感じで、僕の海外転職は現在進行形です。最後の会社は、話が少し長くなりそうなので、また次回。
次回は”近況報告 その3”です。お楽しみに~~。

2010年9月1日水曜日

【仕事】 近況報告 その1

さて、もう知ってる人は知ってると思いますが、今年年内一杯は、海外からの返事を待つ形で国内プロダクションでお世話になることにしました。
お世話になるプロダクションはPOLYGON PICTURESです。そして、今日が初出社日でした。

いくつかの国内プロダクションからもお声を掛けて頂いたのですが、最終的にPPIさんでお世話になることを決めました。
理由は色々ありますが、最大の理由は会社の考え方ですね。日本国内に囚われることなく、積極的に海外案件の営業をしているたこと。そして、村本さん(元Weta)の存在も非常に大きかったです。

あとは国内プロダクションにも関わらず、非常に多くの外国人を雇用しているということ。しかも、ただの外国人ではなく、一流のプロダクションで働いた経験のあるアーティストも非常に多いということです。
僕と一緒に仕事をすることになるLead modelerのAndreas(元Weta)やLighting/CompのNico(元Dneg)とSandrine。その他にもインド、シンガポール、台湾などアジア系も含め、全体の約20%ほどが外国人であること。

外国人のアーティストが日本人より優秀という訳ではないですが、彼らから日本人のアーティストが学ぶことは大いにあると思います。特に国外のプロダクションはどういう仕事のやり方をしているのか?
どういったソフトを使用しているのか?どういったワークフローで作業するのか?パイプラインをどう構築するのか?学ぶべきことは多いと思います。

他にも色々と理由がありますので、箇条書き(笑
  • 村本さん、チヤマさん、ワークフローチームを中心に本気で日本国内にパイプラインを構築しようとしていること。僕もそのお手伝いが出来れば。
  • 人数だけで言えば、間違いなく国内最大規模のプロダクションであること。人数が多ければ、それに比例して優秀な人も増える。勿論、その反対でジュニアも多くなりますが。
  • 環境は人を育てる。色々な人種、シニア、ミドル、ジュニアなど様々なレベルの人と仕事をすることで、自分も成長できる。
  • 僕が海外志向で、短期でしか働かないのを理解した上で、必要としてくれたこと。
  • 意外と元□組で、一緒に仕事をした人が多い。
ま~~、こんな感じでしょうか?デメリットはしいて言うならお金ですかね(苦笑
AL、元□時代含めて給料は多少減りました。(PPIさんごめんなさい)
でも、逆に言うと給料が多少下がっても働く価値があるのでは?っと自分の中で思ったからこそ、PPIさんを選らんだんですが。

そんなこんなで、年内一杯はPPIさんで、海外案件を中心に仕事をしたいと思います。その間に、現在APPLYしている会社の返事を待つという形になります。日本の皆様、PPIの皆様、これから短い間ですが、よろしくお願いいたします。 できるだけ、僕の数少ない海外経験を還元できればっと思います。

あと立ち居地的には、フリーランスですので出向はしているもののPPIの社員という訳ではありません。
海外生活、海外転職、海外のワークフロー、パイプラインについてご興味がある方は、ご連絡いただければ、情報交流会を開きたいと思います。PPIさんの内情はNDA結んだんで話しませんが(笑)

次回は僕の海外転職の現状、近況報告をしたいと思います。

2010年8月18日水曜日

【紹介】 CGモデラーの西海岸でブログ

今回は少し小休止って事で、海外で活躍しているSuzuki Takuya氏のブログをご紹介。

CGモデラーの西海岸でブログ。

Suzuki Takuya氏はスクウェア・エニックス時代での同僚で同じSets&Propsチームに所属していました。
現在はアメリカ西海岸にあるBlizzardEntertainmentのCinematicsチームでEnviroment Modelerとして活躍しています。
Suzuki Takuya氏のブログにも紹介されていますが、僕とTakuya氏は国は違えど、同時期に海外に出て、お互いに同じような境遇、苦難を共にしました。

趣味はサーフィン!明るい性格で、公私共々一緒に仕事としたり、遊びに行ったりしました。
今はお互い結婚して、違う国で働いていると思うと、少し不思議な感じです。

今後はブログを通じて、自分も成長できればと言うことで、ブログを開始。
海外転職までのいきさつ、アメリカでのVisa事情、Blizzardでの業務についてなどを掲載。
今後のTakuya氏の活躍に要チェックやで!!!!(ひこいち風)

2010年8月16日月曜日

【仕事】 海外と日本の募集要項の違い

さて、今回は海外と日本のプロダクションの募集要項の違いについて紹介したいと思います。

僕が海外に出て、日本に帰国して最も違和感、違いを感じたのが年齢制限ですね。日本の多くの募集要項には35歳未満迄という条件が付いています。海外のプロダクションでは絶対にありえないですね。
最近では日本国内でも年齢制限をしいているプロダクションはかなり少なくなってきていると思いますが、いまだに一部の企業、プロダクションにおいては年齢制限がある会社も。。。
(実際に年齢制限を明記していない会社、プロダクションでも40歳以上のいちアーティストは雇ってくれないのではないでしょうか?人脈があれば話は別だと思いますが、40歳で脱サラしてCG始めたアーティストを雇ってくれる日本の会社は、実際問題として非常に少ないと思います。それがどれだけ優秀なアーティストだったとしてもです。これはあくまでも私見なので、実際はどうかわかりませんが。。。)

年齢を理由に優秀なアーティストが働けないのは、個人的には非常にナンセンスだと思います。
特に海外の場合だと、年齢による差別は、即人種差別に繋がる可能性もあるので、募集要項に年齢制限があると言うのは、ほとんどありえないと思います。
またResumeに関しては、日本の履歴書のように年齢を書く必要が一切ありません。
(年齢を書くか書かないかは本人の任意で、強制はされません。)

もちろん日本と海外では文化が違うので、どちらが正解と言えませんが、少なくともCG業界は、年齢で能力が決まるわけではないですし、年齢を理由に優秀なアーティストが働く場を失う日本のシステムは非常に馬鹿げていると思います。

年齢と言うのは自分の責任ではないですし、誰しもが例外なく毎年歳を重ねていきます。就職に関して言えばまったく関係ないですよね?
(プロのスポーツ選手や肉体労働、風俗など一部の職業では年齢が大事な職種もありますが、少なくてもCGにおいて年齢というのは、仕事の能力に一切関係ないと、個人的には考えています)

これは僕の私見ですが、こういった年齢制限が設けられたのは、昔の日本の企業風習の影響が強いのではないか?っと個人的には推測してます。
昔の日本企業は30歳を過ぎたあたりから管理職にシフトしていきます。そして、管理職になりきれなかった人は、一生平社員みたいな。
日本のCG業界でもスパーバイザーより年輩なアーティストと言うのは非常に少ないと思います。

ところが海外のプロダクションの場合、スーパーバイザーよりも、年輩のアーティストはいくらでも居ます。僕が思うにクオリティや仕事の割り振りなど”管理する”と言うのはプログラミングなどと同様、一種の特殊スキルだと思います。
優秀なアーティストでも管理能力がなければスーパーバイザーになれません。ところが日本の場合はえてして、優秀なアーティストが管理職(スーパーバイザー)になる傾向が強いと思います。必ずしも優秀なアーティストが管理能力も兼ね備えているとは限りません。
考えて見てください、いくら優秀なアーティストでも、管理能力のない人の下で働くことを。。。
考えるまでもなく、チーム運用やスケジュールの破綻に始まり、しいてはプロジェクト自体も悲惨な物となるでしょう。

※1・・・日本の場合、スーパーバイザーはクオリティを管理するだけでなく、他のアーティストと同様に自分の実務をこなしつつ、他人のスケジュール、仕事の割り振りなどもこなさないといけないので、同じ役職でも業務の内容が異なるので、一概に比較は出来ません。
※2・・・ここで僕が言う優秀なアーティストというのは、実務技能に優れたアーティストという意味です。

そういった意味で、色々な物を年齢で制限するのは、非常に馬鹿げているし、ナンセンスだと思います。

次に感じたのが職種に対する具体的な条件の提示です。
海外プロダクションの場合、多くが募集職種に対して、必要な経験、技術、知識を明確に提示してあります。
最近の日本のプロダクションの募集要項を見ても、それほど変らなくなってきた気もしますが。。。一応紹介。

DNEG、MPC、Weta、Lucas Animation の募集要項を見てみると
http://www.dneg.com/jobs/modeller_197.html
http://www.moving-picture.com/index.php/recruitment/93-recruitment-senior-modeller.html
http://www.wetafx.co.nz/jobs/
https://www.lucasfilm.apply2jobs.com/ProfExt/index.cfm?fuseaction=mExternal.showJob&RID=2446&CurrentPage=1
かなり事細かに必要な経験、スキル、知識について明記されています。

応募する側にしてみれば、そのプロダクションがどういった経験、技術、知識を持ったアーティストを必要としているのか?
どういった条件を満たしていれば、採用される可能性があるのかを読み取ることが出来ます。

大きな違いとしては、この2点に尽きると思います。
他に違いがあれば、詳しい方、フォローお願いします。

今回は年齢のことについて少し触れましたが、次回は、なぜ海外プロダクションは採用するに当たって年齢が関係ないのか?
採用する際に、どういった仕組みでクラス、給与が決められるのかを、簡単にですが紹介したいと思います。

2010年8月2日月曜日

【仕事】 明日から東京滞在

明日から東京滞在です。数日間ですが、いくつかのスタジオ、専門学校を訪問させて頂きます。
色々な方と情報交流できれば思っています。また、スケジュール的に今回の東京滞在ではお会いできない人も多々居ますがご了承ください。

それでは、明日から東京滞在、スタジオ見学、情報交流会を楽しみにしています。

Eiji

あと補足ですが、アクオスのTVCMで”Legend of the Guardians”が登場しています。
http://www.sharp.co.jp/aquos/

宣伝までに(笑

2010年7月24日土曜日

【その他】 無事に第二子誕生しました。

TwitterやFacebook、mixiでは報告させていただきましたが、7月21日午前11時59分に第二子が無事に生まれました。母子共に健康です。

これで休暇中の最も大事な行事が無事に終了しました。正直、ほっとした気持ちでいっぱいです。
出産が無事に終わったので、これからは本格的に転職先のリサーチとApplyをして行こうかと思っています。

現在Apply中の会社へのコンタクト、Applyしていない新しい会社へのコンタクト、デモリールの更新、東京滞在中の情報交流会の資料、データ作成などなど。
育児も含めて、やることいっぱいですが家族も増えたし、今まで以上に頑張って行かないとなっという気持ちです。

しかし、女性って本当に凄い!!!っと今回の出産で思い知らされました!だって、新しい生命を生むんですよ!!!
実は今回がはじめての出産立会いだったんですが、生まれた瞬間は思わず涙がホロリっと出てきました(笑
(長男の時は、妻の実家で出産したので立ち会わず)
自分では、けっこう冷静だったと思うのですが、さすがに生まれた瞬間は体の中から何かこみ上げてくる物がありました。

いや~、ほんと女性は凄い!です。

2010年7月20日火曜日

【仕事】 上京スケジュールの更新と情報交流会のご連絡

上京スケジュールに関してですが、多くのプロダクション、専門学校さまから情報交流会のご連絡を頂きました。本当にありがとうございます。

本日は上京スケジュール更新のご連絡と情報交流会の補足に関してご連絡させて頂きます。

上京スケジュール
3日(午後12時まで空き)
午後14時~某プロダクション3 スタジオ見学、情報交流会
午後20時~CG屋の同窓会その1(知人限定) 終日

4日(午前午後18時30分まで空き)
午後19時30分から某専門学校訪問、情報交流会 終日

5日午後13時~某プロダクション1 スタジオ見学、情報交流会
午後20時~CG屋の同窓会その2(知人限定) 終日

6日(午前中15時30分まで空き)
午後17時~某プロダクション2 スタジオ見学、情報交流会 終日

現在、スケジュール調整中の某プロダクション3様からスタジオ見学、情報交流会のご連絡いただいていますので、現在の空きスケジュールに某プロダクション3さまへのスタジオ見学、情報交流会が入ると思います。

※某プロダクション3様のスケジュールを3日午後14:00に反映いたしました。

また、多くのプロダクションさま、専門学校さまがご興味をお持ちのALでのワークスタイル、パイプラインに関しての補足をさせて頂きます。
ご存知の通り、僕のALでの職種はSurfacing Artistですので、残念ながら全体のワークフロー、パイプラインというよりは、モデリング、サーフェーシングセクションに偏った内容になるかと思いますが、ご了承ください。
僕の知りうる限りで、他のセクションのスタイル、ワークフローに関してもお答えさせていただきますが、完全に各セクションで隔離分業されていますので、それほど多くの情報をご提供できないと思います。
出来る限り皆様のご質問、ご要望にお答えできるよう微力ながら尽力させていただきますが、力およばぬ所はご了承ください。

また、若干ではございますが、スケジュールに空きがございますので、情報交流会にご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただければスタジオ見学にお邪魔させていただくことが可能です。皆様からのご連絡をお待ちしております。

もし、今回ご連絡いただいた方々の中でスケジュール的にご訪問、お会いできなかった方に関しましては、誠に申し訳ありませんが、次回上京の際にこちらからご連絡させていただこうと思います。

多くのご連絡をいただき、本当にありがとうございます。

Eiji

2010年7月16日金曜日

【CG】 Regend of Guardiansのちょっとした小話

前回のブログで”パイプラインは財産の積み重ね”を予告していましたが、ALで公私共々お世話になったJack松本氏こと松本憲明氏のインタビュー25today.com(オーストラリアの日本コミュニティサイト)で掲載されましたので、予定を変更して、Guardiansに関する談話を少しだけ紹介したいと思います。

以前のブログでも紹介しましたが、ALで働いている日本人は僕を含めて4名だけです。松本氏はそのうちの一人です。
僕と松本氏が知り合ったのは、ALで働いてからですが、実は僕は松本氏の存在をAL入社前から知っていました。
鍋潤太郎氏の海外就職セミナーで、ALに知り合いの日本人が居ると鍋潤太郎氏から聞かされていたからです。
入社後すぐに松本氏にメールを出し、何度か食事をしてからは数少ない日本人と言うこともあり、家族ぐるみでお付き合いさせて頂きました。

松本氏はインタビューでも紹介されていますが、VFX TDとして現在もALで活躍されています。
(Guardians終了後は、数ヶ月の間シドニーで滞在、その後、アメリカに戻り再びアメリカのプロダクションで働く予定だと聞いています。)

こちらの記事で紹介されている会議室のイメージですが、実はこのイメージのモデリングは日本人モデラーのShigeki Ao氏がモデリングを担当し、TexturingとSurfacingは僕が7割~8割程度(中心部の木とキャラ以外のすべて)を担当し、VFXは松本氏が担当した、まさに日本人リレーのシーケンスなのです。
残念ながらLighting担当者に日本人がいなかったので、全てを日本人で完結することは出来ませんでしたが。。。。


このシーケンスはトレーラーでは数秒しか見ることが出来ませんが、本編では主人公たちのフクロウがお互いの意見をぶつけ合い、討論し合うという重要なシーンです。本編では10分弱程度、このロケーションで討論されているはずです。
そのような重要なシーケンスを日本人でリレー出来たという事は、本当に素晴らしいことだと思っています。
個人的には、今後世界中のプロダクションでこのような日本人のリレーが頻繁に見られるようになれば素晴らしいっと思っています。

ちなみにモデラーのShigeki Ao氏ですが、ALで一番最初に仕事を一緒にさせていただいたんですが本当に優秀な方でした。メッシュの分割も綺麗で、とにかく作業スピードが速いです。僕自身モデラー出身ということで、モデリングに関する知識、技術は持ち合わせているつもりでしたが、海外で働いているモデラーさんはとにかく作業スピードが速い!っという印象を受けました。僕自身、それほど作業スピードが速い訳ではないので、なおさら作業スピードが速い方は尊敬します。

そして、最初に仕事をしたShigeki Ao氏のモデルの出来が素晴らしかったために、その後一緒に仕事をした外国人モデラーが作ったモデルが酷すぎて(不正ポリゴン、多角形、めり込み、ホールあり、まさに不正のオンパレードモデル)悲惨な目にあった記憶がブログを書いていて蘇って来ました。。。。。
外国人の方はそんなに気にしないんですかね?メッシュの割りとか?それとも、たまたま僕が担当したモデルだけが、そんな酷いモデルだったのでしょうか。。。。。。。

2010年7月12日月曜日

【仕事】 色々と経過報告

さて、日本に帰国して10日ほど経過しました。色々と経過報告も兼ねてブログ更新。

就職活動
まずは就活の経過報告。以前のブログでも連絡したとおり、Singaporeの某社との面接ですが2次面接まで終了しました。
6月4日に電話面接を終え、6月26日にシドニーで直接面接。詳細は報告できませんが、ある程度詰まった話は出来ました。次の面接があれば具体的なオファーの有無が判明すると思いますが、このままフェードアウトされる可能性も否定できないので、ある程度の間隔でリクルーターには連絡を取る予定です。
その他の会社に関しては、いまだにKeep In Touchって感じで、具体的な進展はないですね。
Singaporeの会社にしても、その他の会社にしても、おそらく大きな動きがあるとすればSIGGRAPH 2010以降ではないかなっと推測してます。SIGGRAPHに関しては、直接行って各社のJOBフェアに参加したかったんですが、さすがに次男の出産予定日が17日なんで諦めました。
正直、出産が落ち着くまで就職活動どころではないので、現在APPLYしてる会社以外は、出産後に随時APPLYという感じになると思います。

上京スケジュール
上京スケジュールに関しては3日から6日まで滞在予定です。いくつかのプロダクションさんにお邪魔させていただき、スタジオ見学、情報交流の場を設けて頂けました。ありがとうございます。
スケジュール的には、まだ少し余裕があるので、もし興味がある方は引き続きご連絡をお待ちしております。

3日(火)午前午後 空き  20時~CG屋さんの同窓会 その1
4日(水)終日 空き
5日(木)13時~某プロダクション見学、情報交流  20時~CG屋さんの同窓会 その2
6日(金)午前 空き  17時~終日 某プロダクション見学、情報交流会

現状ですと3日(午後)、4日(終日)、6日(午前)がスケジュール的に空いています。
空き時間で、スケジュール調整できる方は、もしくはスタジオ見学、情報交流の場を設けて頂けるスタジオさんなど、ご興味がありましたら、連絡をお待ちしています。

私生活
私生活に関しては、育児という名の休暇を満喫していますが、次男の出産予定日が17日で1週間切りました。
いつ産まれてもおかしくないので、正直気が気じゃありません。いつ来るかわからない陣痛に備えて、日々オドオドしています(笑
長男のときは、出産に立ち会わなかったので、今回がはじめての立会い出産です。出産が無事に終わらない限り、何も手がつかないのが現状です。。。。5体満足、無事健康に産まれてくることを祈るばかりですね。

出産が終わるまでは、今しばらく不定期更新予定ですが、一応次回予告は「パイプラインは財産の積み重ね」を予定しています。

2010年7月8日木曜日

【質問】 質問にお答えします! その8

28.テクスチャと言いますと、扉や、服の模様、ロゴ、デザインなども含まれると思います。私は、デザインを考えるのがとても苦手で、困っています。Surfacing Artistというお仕事には、質感だけではなく、そういったデザイン面も含まれるのでしょうか?
映画の規模や予算、プロダクションなどによって異なると思いますが、ALの場合はアートチームが詳細なデザインやイメージボードを描いてくれていたので、細かいデザインを考えるよりは、デザイン画を忠実に再現させる方に労力を割きました。
質感に関しても、ある程度アートチームからのリファレンスを参照するように指示が出るので、自らがデザインするということはほとんどありませんでした。
ただ、ロゴ、衣装、模様などはデザイン画を元に再現しますが、木や石、岩肌などはある程度、自分なりの解釈とイメージを持って作っていく必要がありました。
また、主要な物以外は、デザイン画が無いケースもあるので、そういった物は自分でデザインする必要がありますが、そういった物は極わずかでした。

29.もしそういったデザインをする上での注意点、アドバイスなど頂けると嬉しいです。また、日本と海外での、デザインに対する考え方の違いなどもありましたら、宜しくお願いいたします。
デザインするにしても、やはり実際の物でリファレンスとなるような物を自分で見つけて、参照する必要があると思います。ゼロからは何も生み出せないです。何かしら自分のイメージを膨らませるような写真なり、資料集なりを参考にすると良いと思います。
デザインの考え方の違いについては、ちょっとわからないですね。。。。申し訳ないですが(^^;

30-1.質問なのですが、海外の視点から見て、今後中国の映像業界はどう発展していくと予想していますか?
個人的には、今後発展はしていくと思いますが、現在のところは未知数だと思います。幾人かのアーティストがALでも働いていましたが、中国人は極僅かでした。どちらかというと韓国人の方が多いかもしれません。
今後発展していくかもしれないし、衰退していくかもしれないし。。。僕には正直わかりません。

30-2.また、現在の中国の映像業界をどのように感じていられるでしょうか?
幾人かの中国人アーティストがALで働いているのは知っていますが、業界全体のことに関しては、まったく知りません。。。申し訳ありませんがお力になれるようなアドバイスは出来そうにありません。
ただ、今後発展していくのでは?っと勝手に推測しています。

中国についての質問。。。難しかったです。中国で実際に働いている友人がいないので。。。詳しいことはほとんどわかりません。。。申し訳ないです。

2010年7月6日火曜日

【生活】 海外武者修行 その6 仕事と家庭の両立!今後について

さて、前回の更新からずいぶんと間が開いてしまいましたが、今回は僕の海外修行体験記第6回目”仕事と家庭の両立!今後について”です。

僕は現在、育児という名の休暇を2ヶ月ほど家族と楽しむ予定です。ただ、次の仕事も決めないといけないので、もちろんこの期間に就職活動もしないといけない訳なんですが。

一応、シドニーでの8ヶ月の海外武者修行をいったん終えて帰国した訳ですが、僕なりに今後の身の振り方を考えないとなっと思っている訳です。
今後については、もちろん家族と相談して決めるんですが、僕なりに色々と考えることもあり少々悩んでいます。

まず一番大きな問題は仕事と家庭。単純に仕事単体で考えると海外のプロダクションへ行くのが理想といえば理想です。もちろんオファーありきの話ですが。
ただ、家族や育児、特に出産したての赤ん坊を見知らぬ土地で育てることを考えると、相当な負担を覚悟して行かないといけない。特に妻の場合は英語が一切駄目で、1歳8ヶ月の長男と今月産まれてくるであろう次男の育児を言葉の通じない異国でするのは、相当な負担だろうし、精神的にも肉体的にも相当辛いだろうなっと。。。

色々なことを考えると1年ぐらい(次男が離乳するまで)は、フリーランスとして国内復帰ということ考えていない訳ではないのですが、一旦国内復帰をしてしまうと、再度、海外転職するための準備が一からやり直さなければならないので、その辺も色々と塾考しながら、今後の身の振り方を考えないといけないなっとは思っています。
個人的には9月末を目処に方向性を決める予定で現在は休暇を兼ねた就職活動中です。もちろん個人的には海外のプロダクションを優先させて行く訳ですが、家庭との兼ね合いもあるので、海外プロダクションで働くために、長期間の別居を余儀なくされるような状態になるのであれば、おそらく国内復帰の方向へ方向転換する必要もでてくるでしょうね。その辺が難しいところです。

僕がそもそも海外で働く大きな理由の一つが、家族と一緒に時間を過ごすことで、家族と別々に生活しなければいけなくなるのでは、僕にとって海外で働く意味がないのですから。仕事と家庭の両立!これが僕が海外で働く最大の目的です。

ただ、仕事と家庭の両立というのは、会社や個人によって異なると思います。会社にしてみれば、土日休めれば十分に仕事と家庭の両立が出来ているじゃないか!っと言う会社もあれば、土日だけでは不十分だという個人もいます。そもそも”仕事と家庭の両立”という価値観が会社と個人で違うと思います。そこら辺を明確にしないと、今後の方向性を決めるのは難しいかなっと思っています。
僕が考える”仕事と家庭の両立”の基準は、締め切り前以外は、家族で夕食が一緒に食べれること。土日は家族と一緒に過ごせること。この二つです!

この目的を達成させるための就職先を今後、国内外で模索していかないといけないのですが、正直、日本国内では厳しいかなっと言うのが正直な感想です。無論、不可能ではないと思いますが、方法は限られてくると思います。

毎日、家族と一緒に夕食を食べる。凄く当たり前のことなんですが、それを実現するのが非常に難しい日本国内の現状。そう考えると、多少の負担は覚悟して海外プロダクションで働く方が家族のためなのか?家族との共有時間が少なくても、生活に負担が少ない日本国内残るべきか?非常に判断が難しいですね。。。。

この業界で働く人の多くが”仕事と家庭(プライベート)の両立”という難問を抱えていると思いますが、皆様は何を持って”仕事と家庭(プライベート)の両立”っと考えていますか?
僕個人が考える”仕事と家庭(プライベート)の両立”は家族で一緒に夕食を食べること。家族と週末を一緒に過ごすことです。
皆さんは”仕事と家庭(プライベート)の両立”の基準はどうお考えですか?もし、よろしければ参考までに教えてください。

2010年7月3日土曜日

【生活】 無事に帰国

昨日、無事に日本帰国。とりあえずご報告までに。現在は大阪の実家で家族とひと時の休暇を楽しみつつ、今後について考えています。

次回予告”海外武者修行 その5 今後の展望について”を掲載予定です。
幾人かの方から、質問を頂きましたので、そちらも近々”質問にお答えします”のコーナーでお答えできればと思います。

もうしばらく不定期更新が続くと思いますが、ご了承ください。

Eiji

2010年7月1日木曜日

【CG】英会話能力の必要性!それ以上に大事なコミュニケーション能力!

すこしホテルで落ち着いてネットできそうなので、ブログ更新です。今日は僕の今後の展望について書くか、英会話の話にするか迷ったんですが、以前Taikomatsuさんのブログで英会話についてのエントリがあったので、それに便乗する形で、僕の考えを紹介したいと思います。

これはあくまで僕の私見です。皆さん海外で働いている方は、色々な考えを持っていると思います。
なので、共感される方も反感される方もいると思いますが、あくまでも僕の私見だということをご了承ください。

CG業界の共通言語=英語というのは、もう世界の常識(?)だというのは、皆さんもご存じかと思います。
シーグラフやE3など、様々なゲーム、CGイベントなど発表される論文、プレゼンテーションなどすべて英語です。ソフトウェアに関してもマニュアルはすべて英語。一部日本語や多言語に翻訳されたマニュアルも存在しますが、ほぼすべてのマニュアルが英語です。
これだけでもCGを勉強したり、生業とするためには英語のスキルが必要だとわかります。

ただ、確かに英語が重要なスキルであるのは間違いないですが、個人が海外挑戦するうえで、英語のスキルが最重要か?っと聞かれた僕の答えは絶対にNO!!!!です。

僕と同時期に海外挑戦された方の多くが経験していることだと思いますが、まず面接にこぎつけることが困難なんです。十数社にAPPLYしても、実際に電話インタビューまで到達できるのは1、2社程度でしょう。
リクルーターにResumeを見てもらって、興味を持ってもらってはじめてDemoReelを見てくれます。
そして、見てもらったDemoReelが評価されて、やっと面接(電話インタビュー)を勝ち得るのです。
我々の仕事はあくまでも技術職です。英語が喋れても技術がなければ就職は絶対に無理です。
英語、英語と不安になる気持ちはわかりますが、英語よりも技術!相手に興味を持ってもらえるようなDemoReelを作ることが海外就職において、最重要だと僕は思っています。

かっと言って英語を軽視しているわけではありません。英語のスキルは絶対に必要になってきます。特に近年、どこの国もVisa取得には、それなりの英語のスコアを必要とします。
何より仕事をするうえで、英語会話は絶対に必要になってきます。よく海外で働いている方で「英語が話せなくても仕事はできる!」的な話をよく見たり、聞いたりすることがあると思いますが、あれは半分嘘で、半分本当です。
英語のスキルは少なからず、英語圏で仕事をするうえで必ず必要になります。たとえ喋れなくても、多少の読み書きができる程度は必要でしょう。職種によっては、相手の言っていることが相当理解できないと難しい職種もあります。
それでは、何ぜ半分は本当かというと、例え英語会話のスキルがハンデになったとしても、僕たちの職種は技術職です。例え相手の言っていることが100%理解できなくても、相手を納得させるだけのクオリティを表現できれば、英語が多少話せない程度のハンデは克服できるでしょう!
また、コミュニケーションの方法は英語だけではありません。相手の言っていることが理解できなくても、自分が言いたいことが相手に伝わらなくても、言葉以外のコミュニケーション方法はいっぱいあります。
相手を納得させるだけのクオリティを出したり、仕事以外で一緒に飲みに出かけて大騒ぎしたり!相手の言葉が理解できなくても、相手が何を言おうとしてるのか?何を伝えたいのか?
こっちが理解しようとすれば、それなりに理解はできるはずです。
(言葉を理解してる訳ではないので、時々大失敗もしでかしますが。。。。そこはメールや文章で確認するなり、フォローするなりすれば、それほど大きな失敗にはならないはずです。)

僕が言いたいのは英語という言葉(道具)は、必要最低限必要だと思うけど、それがすべてではないということ。人間同士がコミュニケーションをはかるのは言葉だけじゃないということが言いたかったんです。

コミュニケーション=会話、言葉ではなく!コミュニケーション=お互いの意志疎通!ただ、英語はその意思疎通を円滑にするための道具でしかありません。
そして、以前のブログでも述べましたが、道具は使っていくうちに自然と使いやすく馴染んでくるものです。(知人からの受け売りですが、すごく的を得ていると実感できました。)

海外挑戦する上で、英語のスコアが不安で思いきれない方は、まず英語のスコアが必要とされない国で、英語圏での生活と仕事の実績を積まれてから、英語のスコアが必要な国へ挑戦されてはいかがでしょうか?
何もかもがはじめから上手くいきません。何事も目標に向かって日々精進(ステップアップ)が基本です。

僕も英語に不安があったので、はじめ応募したところは英語のスコアが不要な国のプロダクションがほとんどでした。。。。(^^;
だから、シドニーに来た当初は、本当に英語という壁に何度もぶち当たりましたが、習うより慣れろ!の精神で頑張ればなんとかなるものです!英語という道具にくじけないでください!

補足:個人の海外挑戦(特に初めての海外)という部分では英語というスキルに関して、僕はそれほど重要とは考えていません。必要最低限は必要だとは思いますが。
ただ、日本のCG業界に関して言えば、僕はもっと海外から経験豊富な外国人を登用していくべきだと思います。ただ、そういった外国人が働くためには、業界全体がもう少し英語化というものに取り組んでいかないといけないと思うんですが、日本で英語を公用化するのは相当難しいでしょうね。。。。
ただ、いきなりは無理でも徐々に徐々にそういった傾向になればとよいかなっと個人的には思っています。

2010年6月30日水曜日

【その他】 帰国に伴って更新不定期のご連絡

帰国に伴ってネット環境が使用できるのが、インターネットカフェかマクドナルドしかないので、帰国までしばらく不定期更新になると思います。
(おそらく帰国して、すこし落ち着くまでは更新できないかもしれません。。。)

次回内容は”英語会話能力、必要性性以上に大事なコミュニケーション能力について”か”海外武者修行 その5 今後の展望について”を予定しています。

次回更新まで今しばらくお待ちください。
Eiji

2010年6月28日月曜日

【生活】 海外武者修行 その4 ふりかえる成功と失敗

さて、本日は僕の海外修業体験記の第四回目です。無事にALとの契約を終えて、僕の海外修業も一段落した訳ですが、自分なりに成功した点と失敗した点をふりかえってみようかと思います。

成功した点
これは色々とありますが、まずは一番大きな成功は海外プロダクションへ転職できたこと自体が大きな成功だったと思います。
また、自分の夢でもあった長編映画の制作に参加できたこと。家族との素晴らしい時間を共有できたことが大きな成功でした。
そもそも海外転職の目的が長編映画制作への参加、仕事と家庭の両立だったので十分に目的を果たせたと思います。
また、家族そろって異国の文化や環境で暮らせたことは、今後の大きな財産になると思います。
本音を言えば、もう1,2年はシドニーに留まりたかったですけどね(^^;

他には仕事面でも、海外プロダクションのパイプライン、ワークフローを体験できたことは大きな成功だと言えると思います。
ただ、アメリカ大手のプロダクションやWetaから来たアーティストはALのパイプラインとワークフローに文句ばかり言っていましたが。。。。
「なんだこのツールは!Wetaにはもっと便利なツールがあるのに!!」とか「なんでこんな単純な作業がオート化されてないんだ!!!」とかとか。僕からすればALのツールですら、目から鱗だったのに。。。。。
いったいアメリカ大手のプロダクション、Wetaはどれほど充実したパイプライン、ワークフロー、ツールが構築されているのか興味津々です。僕自身、一度はそういう経験をしてみたいものです。

あとは外国人の友達が多くできたこと。人材ネットワークが一気に広がりました。英語も日本に居た時よりかは多少は進歩したと思います。特に人材ネットワークが広がったのは、今後の職探しに大きな助けとなると思います。
ソフトやツールに関しても、新しい知識を得たし色々なことを勉強できました。新しいことだらけで、苦労する点も多かったですが、それも良い経験だったと思います。

失敗した点
大きな失敗は3つあります。一つは家庭の問題です。家族で一緒に過ごすという目的で海外に来た訳ですが、僕の契約延長と妻の妊娠、出産もあり8カ月の海外生活のうち、3か月を日本とシドニーで別々に過ごす羽目になったことです。シドニーで生活している間は、本当に充実した素晴らしい時間を過ごせましたが、思った以上に別居状態が長くなってしまって、妻に負担をかけたことは大きな失敗でした。

もう一つの失敗は契約期間の失敗です。僕自身は、もう少し契約を延長してもらうつもりでいたし、十分に延長してもらうだけの自信もありました。しかし、少し考えが甘かったようです。
そもそもプロダクションに仕事がない時点で延長はありえないのです。当たり前のことですが。
ALは現在のプロジェクトが終わると、次のプロジェクトまで少し期間があるようで、コアメンバーですら数カ月のOFFに入り、休養をとったのち、新しいプロジェクトに臨むようです。
だから、コアメンバー以外のアーティストはほとんど契約を延長できない状態です。もちろん次にプロジェクトが控えていれば、契約延長も更新も可能なのでしょうが、そもそも仕事がない時点でアウトです。
ここら辺は、僕の認識不足もあり、考えが甘かったっと反省しています。

最後の失敗はお金に関する失敗です。これは契約期間にも関係することですが、僕自身は1年から2年ぐらいはシドニーに留まるつもりでいたので、家具や家電、生活必需品を新規で購入しました。新規といっても格安の物を選んだんですが、それでも結構な出費になりました。
ま~~、初めての土地なので、土地勘もなく中古やレンタルがあることすら知らなかったので、仕方がないと言えば仕方がないですが。。。。
結局は帰国の際に、それらは処分するか、売買するしかなく金銭的にかなりの無駄遣いになってしまいました。
また、引越しに関しても、東京から実家の大阪へ、大阪からシドニーへ、シドニーから大阪へ!とまさに引越し支出のオンパレード。せっかく日本よりも良い給料をもらっていたにも関わらず、貯蓄という面で、ほとんどが移動費用、生活必需品の購入で相殺されてしまったことは大失敗でした。契約期間がもう少し長ければ、もう少し貯蓄はできたと思うんですが。。。。。
生活費も税金も思った以上に高くて、思いのほか貯蓄ができなかったのは大きな失敗でした。
ただ、この失敗は次に活かせる失敗なので、授業料を払って勉強できたと思って、前向きに考えることにしています(笑
それにしても短期間での海外引っ越しは本当にお金っかりますね。。。(^^;

ちなみに、独身の方は同僚数名とルームシェアをすれば、格段に家賃と生活費を抑えることができます。さすがに、僕は小さな子供がいたので、夜泣きや育児で迷惑をかけれないので、ルームシェアという選択肢はなかったですが、独身の方にはお勧めです。英語の勉強にもなるし一石二鳥です。参考までに。

仕事面での失敗は、やはり慣れるまでに思った以上に時間がかかったこと。制作ツールや環境の違いから、日本でできていたことが十二分に発揮できなかったこと。それに伴って、スーパーバイザーや同僚に迷惑がかかってしまったことが挙げられます。ただ、個人的には色々なことが経験できたので、良かったとは思っていますが。

まとめ
トータル的に初めての海外就職、海外生活としては成功だったと言えると思います。失敗も次に活かせる失敗だったし、僕自身は今回の武者修行については、満足のいく内容だったと思います。僕の今後に関しては、次回の”海外修業 その5 今後について”で心境を語りたいなっと考えています。

これから海外を目指す方が、僕の成功と失敗を参考に、更なる成功を収めてくれることを祈りつつ、今後も海外の生の情報がお届けできればっと思います。
また、例によって質問などがあれば、メールフォームより受け付けていますので、お気軽に連絡していただければと思います。

2010年6月27日日曜日

【質問】 質問にお答えします! その7

ふ~~、引越し作業も落ち着いたし、無事に2回目の面接も終わったのでブログ更新。
本日は質問シリーズ第7回目です。今回の質問はバリエーションに富んでますね。
それでは質問に答えさせていただきます。

23.就職、転職などにおいて、企業によって見る部分は全く違うと思います。スキル、人間性、過去に携わってきた作品などなど。北田様が海外への転職活動をされるにあたって、あちら(AL)側の企業の方が最重要視したされていたこととは何だったと思われますでしょうか?
僕が実際に採用側の人間ではないので、これは推測ですが、人間性ではないと思います。なぜなら海外プロダクションの多くは海外から人材雇用する場合、電話面接になります。数回の電話面接で人間性を把握するのは難しいでしょう。
(シーグラフや海外プロダクションのリクルーターが各国を回って行うJobフェスタなどを除く場合)
だから、僕が評価されたのは、やはり以前の会社での経歴、仕事の内容、作品が評価されたのだと思います。
人間性などは、やはり一緒に働いてみないとわかりませんから。ただ、一度一緒に働いて、人間性が評価されれば、次につながる可能性は非常に高くなります。新しいプロジェクトが始まるときに再度お呼びがかかるかもしれないし、一緒に働いた仲間が会社を紹介してくれたりもします。

24.海外でも日本のゲームは有名なので、SQUARE-ENIXに勤められていたこと時に携わった作品なども大きく影響していたりするのでしょうか?
これは非常に大きな影響があったと思います。特に僕のデパートメントのスーパーバイザーがFF好きということもあり、僕にとっては非常に幸運な出会いだった言えます。
電話面接の際も、質疑応答以外で話題を持てたことは、採用に向けて大きな影響があったっと思います。
日本のゲームメーカーは海外でも非常に評価が高いです。採用する側にとっては、日本の有名ゲームメーカーで働いていたことは一種の保障になるのかもしれません。

25.個人で自主制作などされた作品の方も技量を測る上での参考になされたのでしょうか?
参考にされていると思います。仕事というのは基本的にグループ作業です。仕事の作品だけでは個人の技量をはかるのは難しいでしょう。
もちろん職種によっては、仕事の作品だけでも十分に技量をはかることはできると思いますが、僕のような背景屋は、複数人で一つのロケーションを作ることが多いので、仕事の作品を見せるときは、自分が何処をどのように担当したか?を詳細に相手に伝える必要があります。
そういう意味で、個人作品は相手に自分のスキルを見せるための好材料にはなると思います。

26.キャラクターアニメーターを目指し、海外進出を考えています。そこで、次のステップアップのために国内ゲーム会社を次のステップにっと考えています。その反面、ゲームから映画に職がえするのは難しいと聞きました。実際のところはどうなんでしょうか?
僕はリアルタイムレンダリングの経験がないので、具体的に答えるのは難しいですが。。。
確かにゲーム(リアルタイム)から映像、映画(プリレンダー)に職変えするのは難しいという話を聞いたことがあります。
僕自身は、最終的に映画の仕事を将来的にやりたい!っと思っていたので、就職先を選ぶ時もリアルタイムは選択肢にありませんでした。とにかくプリレンダーを主にしている会社を探した記憶があります。
最終的に自分が映画の仕事をしたいと思うのであれば、やはり映像プロダクションか、映像部門を専門に持ったゲームメーカーへの就職、転職が海外への近道な様な気がします。
逆に海外ゲームメーカーを目指すのであれば、国内ゲームメーカーへの転職が近道のような気もします。
最終的には、自分が何処を目指すか?によって次のステップを考えられてはいかがでしょうか?
ちなみに、ALで僕のデパートメントにリアルタイム出身者は居ませんでした。他のデパートメント(アニメーターやライティング)にリアルタイム出身者がいたかどうかは不明です。
この辺は海外で働いている方で、詳しい方が居ればフォローをお願いします。

27.海外就職を目指しているのですが、国内の会社では、どのような傾向の会社に入社すれば、海外へ就職するための基礎力が身につきますでしょうか?私はかねてからFXに興味があり、北田さんのブログに描かれていた『VFXは特殊で、人手が少ない』というのを目にし、VFXを専攻しようか考えております。
どういった会社に就職するのが海外転職への基礎力が身に着くのかは、正直僕にはわかりません。
特にVFXとなると僕の専門外なので、なおさらです。。。(^^;
ただ、やはりVFXは少し特殊だと思うので、分業制をしいてる会社を探すのがよいのではないでしょうか?
分業制だとVFXに特化した仕事ができるので、VFXアーティストを目指すのであれば、専門的に勉強した方が良いと思います。

今回は専門外な質問が多かったので、うまく答えられたかどうかわかりませんが、参考になれば幸いです。

2010年6月24日木曜日

【予告】 質問にお答えします! その7

ちょっと面接と帰国、引越しの準備でバタバタしています。これから帰国まで少し不定期更新になるかもしれません。

そして、質問が少し溜まってきているので、次回は「質問にお答えします! その7」を予定しています。
質問がある方は、例によってメールフォームよりご連絡ください。

Eiji

2010年6月23日水曜日

【etc】 Really thanks! for Animals!

Hi everybody.

I leave Animal Logic in this week. I want to tell the feeling of gratitude to you.
So I send message to you by this mail.

My first overseas life was very hard and I excited.
You touched to me very kindly who cannot speak English. I was helped with your advice and kindness.
Since my skill was insufficient, I made you a lot of trouble. However, you followed up me.
I am really thankful to you. You and Sydney are special for me.
When possible, I want to return to Sydney and to work together with you again.

Thanks AL and Sydney!!!I got great experience and made a lot of friends in Sydney.
Please keep in touch by Linkedin or email

mail ; eiji0915@gmail.com
Linkedin ; http://www.linkedin.com/profile?viewProfile=&key=45310746&trk=tab_pro

To Surfacers

Yann
Especially I am thankful to you. Because You gave me the chance to work with Animal Logic.
And I'm knowing that I was helped by you always. Really thanks, Yann
Please contact me when come to Japan. I will guide Japan for you anytime.
If you want to go to Japanese VFX prodaction, I can guide for you anytime:)
See you again soon! My best boss! Yann.

Emiliano
You always helped when the trouble happened to me And you taught technical skill for me.
Thanks you for your technical advice! please contact me when come to Japan!
See you again! Nice Italian guy! Emiliano.

Fred
I think that you are the artist who helped me most.
I will not forget the over-night sitting work spent together with you!
Thank you for your help and hard work! See you again! Hard worker Fred!

Jens
You talked to me most first. I remember the thing at that time clearly.
I respect your sculpture skill. Your sculpture skill is really wonderful.
Good luck in your future! See you again Zbrush master! Jens!

David
You always made me laugh in cheerful word. You seemed to be my good English teacher:)
I do not forget "Fuck" said many times while you are working.
See you again! the cheerful Spanish! David.

Stephen S
At first, I thought you to be the scary guy. But my thought was wrong.
You were a cheerful drinker and dancer. You should dance "Bon odori" with me in Japan:)
See you again! The cheerful drinker Stephen S!

Sweekim
When do you finish your contract? I return to the home country a little early.
I hope that I work together with you in your countly! See you soon! Soccer loving guy! Sweekim!

Greg
I was not able to speak so much with you. However, I am thankful to you who gave the chance to work with Animal Logic.I will study English very hard. When I can speak English very well, you should drink Japanese Sake together with me.Thank you very much. You gave me a chance to working in Animal Logic. See you again! The Master Greg:)

Caroline
I was looking forward to your joke mail. Your joke always changed the office to a cheerful atmosphere.
See you again! The cheerful production manager! Caroline:)

Alfonso
Hi Poncho! I had few opportunities to work together with you. But I know that you are great modeler!
Please contact me when you come to Japan! See you again. The Yoga master Poncho:)

To HR and other

Caitlin
You were my wonderful adviser. Thank you very much for considering my family.
I think that I want to work with you again in the future. Please contact me if you need my help:)
I will go back here for you anytime. See you again Caitlin:)

Patricia
If you did not take charge of my ONLINE APPLY, possibly I was not able to work with Animal Logic.
Thank you for your phone interview. See you again! My best recruiter! Patricia:)

Esther
You were great help to my VISA acquisition. And Your advice was exact and appropriate.
Thank you for your advice. See you again! My best HR Esther!!

Zoe
I hardly talked you. But I remenber that I was helped your work reference when I rent my place in Sydney.
Thank you for your work reference. See you again! The beautiful HR Zoe:)

To the coworker who went away

Sanj
It was great meeting for me Sanj. Please keep in touch with me as long as possible.
Please do your best in the new office. If you come to play in Japan, please contact me!
See you again! super great coordinator Sanj!

Fabio
Do you enjoy in Japan? Do you also enjoy your off? Please do your best even if you go to weta!
Good luck in your future with Akari:) See you again! cheerful Italian guy! Fabio

Daniel G
Hey brother! how are you? I remember the home party held in your place.
How is next company? Are you enjoying a new life like a life in Sydney?
When you come to Japan, you should contact with me! See you again! my Mexican brother! Daniel G!

Camela
How are you? We have to meet again in Japan:) And We should held the Karaoke party in Japan! See you soon! pretty girl Cam!

Eva
How are you? What are you doing when you come back to Spain? Do you enjoy your new life?
When you go to Japan again, we should meet up in Japan. See you again! Sexy Spanish girl:)

Alice
You left the company. However, I discover you every day. Why do you play pingpong? :)
Your appearance seems to be a Japanese. I thought that you were Japanese, when it saw for the first time.
See you again! Pingpong girl! Alice.

Gary
How are you? You were always doing rock climbing. Are you climbing the rock now?
You shoud come to Japan and you should go to "Imekura" with me:)
See you again! The rock climer! Gary!

Stephen M
How are you? Did you come back to your country?
Please contact me when you come to Japan. I will guide you in Japan.
See you again! Stevie!

Erik
How are you? How about your home country Canada? Do you enjoy your new life?
I want to work together with you as long as possible! See you again! gaiant Erik:)

Ana
How are you? How is your child? I wanted to talk with you about child and family:)
When I can speak English well, I will ask you about your child.
See you again! The great mam! Ana:)

To Japanese coworker

シゲさん
シドニーでは公私共々お世話になりました。新しい職場はどうですか?もう慣れましたか?
こちらは出産もあるので、一旦帰国してからの新しい職場探しになります。
お互い海外生活大変ですが、また一緒にお仕事できれば嬉しいです。シドニーでは本当にお世話になりました。

Jack Matsumoto
シドニーでは色々とお世話になりました。まだお互い次の職場がはっきりしていませんが、また一緒に仕事できれば嬉しいです。
その時は、また家族ぐるみでお付き合いさせて下さい。色々とありがとうございました。これからもお互い頑張りましょう!

Yuko
何だかんだで、以前の会社で4年。ALで半年、一緒に仕事してるよね?
時には厳しいことも言っちゃったけど、今後もどこかで一緒に仕事できればいいよね。
また、日本帰ってきたら、皆で集まって食事行きましょう!!!残りの契約期間頑張ってね!

Good luck in your future!
Eiji


2010年6月22日火曜日

【生活】 海外武者修行 その3 はじめての仕事!はじめての経験!

さて、僕の海外修行体験記も第三回目を迎えました。海外で働いた人なら、誰しもが経験した!経験するだろうことを紹介してみたいと思います。

なれない環境、言葉、文化の中で生活したり、仕事したりと言うのは、自分が思っている以上に慣れるのに時間がかかると言う話を以前ブログで書いたと思いますが、はじめて仕事した時に体験したことを今日は紹介したいと思います。

まず、初めての海外生活で大変だったのが、普段の当たり前の生活を、当たり前にすることが大変でした。僕の語学力不足もあるのでしょうが、言葉は通じないし、何をするにも壁を感じました。
とにかく生活が落ち着かないと、仕事どころではありません。僕の場合は、僕も妻も初めての海外生活だったし、子供も生後8ヶ月程度だったので、本当に普通の生活を取り戻すだけでも大変でした。
生活が落ち着くのに大体1ヶ月ぐらいはかかると思います。それから、ようやく仕事に集中できる環境になります。

仕事も日本と全然違うワークフロー、異なったソフト。多くのインハウスツールなど、環境が日本とまったく違います。日本で当たり前にやっていた事が全然出来ません。CG初心者に戻ったように錯覚すらしました。実は僕は素人だったんじゃないか???って何度も思いました。簡単な修正にも思っている以上に時間が懸かって何度も凹みました。

特に違いを感じたのは日本のようにモデルを作りこむのではなく、シンプルなモデルにディティールはすべてディスプレイスメントで作り込んでいるのには、度肝を抜かれました。。。。
今までモデルで造形していた物を、描かなくてはいけなかったのです。。。。海外では何処も主にレンダーマンベースでサブディヴィジョンを使用していると思うのですが、これが僕にとっては初体験。
(レンダーマンサブディヴィジョンの使用経験はあったんですが、モデルがシンプルすぎて、そこに驚きました。)

他の海外プロダクションが同じようにシンプルなモデルを使っているかは解りませんが、ALの木や草、岩のモデルははサブディヴィジョンかけた瞬間に、けっこう細かいディティールが無くなってしまうので、細かいディティールはすべてディスプレイスメントで作りこみました。
もともとMudboxは触ったことあったんですが、Zbrushは触ったことが無かったので、まずツールを覚えるのに四苦八苦。ツールが使えるようになっても、他のアーティストと同じクオリティを出すのに四苦八苦。
インハウスシェーダーに関しても、ネットワークの組み方が全然日本と違うので、ここでも四苦八苦。
唯一普段と同じように使いこなせたのはPhotoshopだけでしょうか?Mayaに関してもカスタマイズされていて、なかなか馴染めませんでした。
もう!まさに入社したての新入社員の心境でした。それでもやはりツールは道具ですね。使い込んでいくうちに慣れてきて、徐々に思い通りの物が作れるようになってきます。
本当なら残業してでも、作業したり、ソフト覚えたりしたかったんですが、規則で残業は許可が必要だったし、限られた時間で他のアーティストと同じものを作らないといけないプレッシャーはけっこう辛かったですね。
特に僕の入社時期には、プロジェクト自体が過渡期に入っていて、ほとんど時間的な余裕が無かったので、なおさら自分の出来の悪さに凹みました。。。
それでも、何だかんだで色々な事を覚えたり、仕事の環境に慣れたり、ツールが扱えるようになって、他のアーティストと同じようなクオリティが出せるまで1ヶ月以上はかかったっと思います。

生活が落ち着いて、仕事に慣れるまで計2ヶ月ほど費やしました。今考えれば、何をそんなに焦っていたのか不思議に思いますが、初めての事ばかりで、いきなり何でも上手くできる訳がありません。

これから海外転職する人、しようと思っている人も僕と同じように、素人に戻ったような錯覚をすると思います。そんな時は、僕の経験から言えることは慌てずどっしりと構えて、自分のペースで作業するようにして下さい。
いくら焦っても日本と同じようにできる訳ではないです。焦って実力以上の物が発揮される訳でもありません。
慌てず、焦らずどっしりと構えて下さい。先方のプロダクションもスーパーバイザーも仕事はじめて数週間で結果を出せという様な無茶は言わないと思います。
ある程度、試用期間を見てくれると思います。そして、慣れたきてからペースアップ、クオリティアップしていけば問題ないと思います。

っと偉そうなことを言っても、僕自身は焦り慌てふためいて、自分の駄目さに何度も凹み、妻に「俺は駄目だ!」っと何度も愚痴を聞いてもらったり、日本の友達に慰めてもらったりしていたので(^^;
皆さんも同じような心境に陥ったら、僕のブログのことを思い出して頂ければっと思います。

初めてのことで全てが上手く行く訳ないので、失敗は失敗で次へ繋げれば良いと思います。これは自分自身にも言い聞かせていることですが。

あと海外転職を考えている人は、日本語対応しているソフトでも、出きるだけ英語版を使用する方がいいと思います。それだけでも、慣れるまでの時間を相当短縮できると思います。

【質問】 質問にお答えします! その6補足 国民健康保険

本日、無事に僕のデパートメントの仕事が終わりました♪昼以降、暇だったので国民健康保険について地元の役所に問い合わせしてみました。

前回のブログで国民健康保険も任意で継続可能と書きましたが、これは海外在住期間が6ヶ月未満の方(海外出張扱い?)だけが加入できるようです。
6ヶ月以上にわたって、海外に住所を置く人は加入は出来ないと役所の人に言われてしまいました。。。
僕が問い合わせをした時、僕の契約が当初は半年だったので、任意で継続可能ですっと言われたようです。
ただ、この場合は日本に住所がないと任意継続できないので、住所を両親の実家に移すなりして、住民税を半年間払い続ける必要性も出てきます。もちろん、住民税自体が前年度の給料を基準に支払われるでしょうから、結構な額を払う必要があるでしょうね。
単身で海外在住する場合は、妻、子供だけ日本に残して、そのまま国民健康保険に移行すればよいのですが、家族全員で半年以上の海外在住をされる場合は、基本的に国民健康保険の加入は出来ないようですね。
この辺も海外転職する上で、少し不便を感じます。なぜなら、正月やお盆など、日本に一時帰国した際に、子供が病気になった、事故で入院したなどと言うときに、全額自己負担になってしまうからです。

形式上、妻と子供だけを日本に残すとして、国民健康保険に加入するとしても、住民税は支払わなければならないので、医療費自己負担と住民税+国民健康保険料のどちらが得か?っていうバランスも難しいですよね?
小さな怪我や病気だけなら良いですが、事故や大病で入院っとなると相当な額を自己負担しなければいけなくなるし。難しいですねこの辺は。。。。

僕は現在、以前勤めていた会社の保険を任意継続(最長2年まで)しているので、あと1年は大丈夫ですが、それ以降は日本での医療はすべて自己負担ということになります。
国民年金は任意で継続できて、国民健康保険が任意継続できないのは、少し不思議な気もしますが、法律なのでこればかりは仕方がないですね。

自分たちだけなら良いのですが、やはり子供が小さいと医療のことは色々と考えてしまいます。

補足:念のため、海外転職を考えている方は、直接、自分自身で役所に問い合わせてみてください。

2010年6月20日日曜日

【質問】 質問にお答えします! その6

本日は前回の育児と貯蓄に関して大きな反響を頂きました。皆様も僕と同じく将来の育児や自分たちの生活について色々と考えていらっしゃるようです。

そこで、今回はオーストラリアでの育児、生活、レジャーについての質問と、オーストラリアの年金について質問を頂きました。それほぼ僕も詳しい訳ではないのですが、わかる範囲で答えささせて頂きます。

20.北田さんは年金はどのようにされいますか?毎月、日本の国民年金を納めているのでしょうか?
僕は今のところ国民年金を払っています。確かに将来的にもらえるかどうか不安はあります。個人的に貯金をした方がお金をためれるかもしれない?っとも考えましたが、妻と相談して結局は国民年金を支払うことにしました。

理由は色々とありますが、どこかの国で永住権的なものを取得しない限りは、日本人である以上、仕事のオファーがない、Visaの有効期限が切れたなど、帰国を余儀なくされた場合は日本で働かざるをえません。そういった最悪の状況も考えつつ、国民年金は今後も支払い続けるつもりです。
国民年金は海外在住でも支払い続ける事は可能です。支払う義務があるかどうかは不明です。。。
あと補足ですが、国民健康保険も任意で継続する事が出来ます。
(これは僕が役所で確認した時にできると役所の人が言っていましたが、少し情報が不確定なので調べ直す事にします。少々この件に関してはお待ちください。)
僕は現在、以前の会社の保険を任意継続で2年間加入しています。一応参考までに。

21-1.オーストラリアを始め、海外でも年金があるんですか?
他の国では解りませんが、オーストラリアではスーパーネーションと言う年金?(退職金制度?)見たいな物があります。これは永住権者、外国人労働者関係なく加入できます。
(加入義務があるかどうかは不明です。)
これは日本の年金と違い、労働者が負担するのではなく、雇い主が国の機関(?)に対して支払います。ニュアンス的には退職時にもらう退職金的な物を積み立てる感覚でしょうか?ただ、積み立てるお金に関しては、自己負担ではなく、雇い主負担で行われます。
スーパーネーションは退職時に申請すれば、もらうことが出来ますが。。。これがなかなかの曲者で、一人1回しか申請できなかったはずです。
(不確定な表現で申し訳ないですが、確か1回だけの申請だったと思います。)
だから、僕のように再びオーストラリアで働くかも?しれないっと思っている人は、申請せずにそのまま留めておきます。
そして、二度とオーストラリアに戻ってこない!っと判断した時点で申請すると言う感じでしょうか?
オーストラリアで働いている人(永住権者)は、このスパーネーションを目当てに50歳程度で退職する人が多いと聞きました。

21-2.もしあるのであれば、永住権の獲得するとどうなるか、国籍、現住所の関係性が知りたいです。
スーパーネーションとは別に、日本の国民年金のような物がオーストラリアにあるかどうかわかりませんが、あるとしたらおそらく永住権者しかもらえないと思います。もらえるのはオーストラリア国籍を持った人、オーストラリアで永住を認められた人だけだと思います。

22-1.オーストラリアでお住まいの地域での公園や、自然というとどんな感じでしょうか?
シドニーで働く場合、住むとすればシティと呼ばれるシドニーの中心地近郊に住む事になると思います。
シドニーは自然と近代都市が見事に融合したバランスの良い街だと思います。シティからバスで15分~30分も移動すれば、色々なビーチに行く事が出来ます。サーフィンやビーチバレーなども楽しめるビーチが多数あります。
またビーチには、テトラポットで作られた子供専用の波が静かなエリアがあり、そこで子供を海に慣らしたりすることができます。
ただ、日本のような潮溜まりがある訳ではないので、残念ながら潮干狩りなどのようなことはできません。
また、シティ近郊には大きな公園が多数あり、休日は多くの家族連れでにぎわいます。また、記念日などにはイベントも多彩です。
車を持っている場合は、相当色々なところを散策できて楽しいと思います。仮に車がなくても海辺、山、子供の遊び場、公園、ショッピングなどに不便を感じた事はありません。
特にキッズプレイスと呼ばれる子供の遊び場がいたる所にあります。
キッズプレイスは折で囲われて、地面が芝生、ウッドコート、人工ゴムなどで加工された子供たちの遊び場で、遊具なども多数設置されています。
地面が加工されているので、転んだりしても怪我の心配はありません。また、遊具にも安全を考慮した作りのもが多く、安心して遊ばせる事が出来ます。
あと補足ですが、世界の外交官、大使館員にアンケートを取った結果、シドニーは子育てのし易さ世界第1位だそうです。第2位はシンガポール、3位がバンクーバーらしいです。

22-2.また、週末などは、子供連れだとどんなレジャーがあるでしょうか?
僕は子供が小さかったので、週末は子供を連れて近所の公園やビーチで散歩した後に、カフェでブランチというのが定番でした。
あとは大きなショッピングセンターで、お茶や食事を楽しみつつ、1日ショッピングという事もできます。
動物園や世界遺産(ブルーマウンテン)なども近郊にあるので、足を伸ばしてみるのも楽しいかと思います。動物園はシティからフェリーで40分程度。ブルーマウンテンも車で1時間半程度の場所にあります。日帰りでいけるので、非常に便利です。
更に足を伸ばせば、ポートスティーブンスという大きな砂丘があり、ここでは砂上バギーにのって遊ばせたりする事ができます。
あとシドニーではBBQが盛んで、大きな公園では至るところにBBQ場があります。BBQ場じゃなくても、BBQはやりたい放題です。同僚のオージー曰く、オーストラリアでBBQはスポーツだそうです(笑
一家に一台、BBQセット!が常識みたいですね。。。僕は持っていませんでしたが(^^;

外食も多少割高になりますが、色々な国の食事を楽しむ事が出来ます。特にオーストラリアで人気のある食事は、日本食とタイ料理、中華料理、インド料理などです。特にタイ料理は日本食と並んで人気があり、非常に美味しいです。タイ料理は1プレート8ドル~12ドル程度で食べれるので、欧米食に比べて非常に割安です。欧米食のレストランの場合は1プレート20~40ドル程度かかってしまうので、家族で食事でかけると、すぐに100ドル、200ドルかかってしまいます。

さて、今回は年金とシドニーでの生活について答えさせていただきました。いかがだったでしょうか?

2010年6月18日金曜日

【その他】 お礼とお詫びと補足

本日は皆様にご報告させていただきたい事が3点あります。お礼、お詫び、補足の3点です。

-お礼-
気が付けば、ブログをはじめて1ヶ月。わずか1ヶ月で1万7000以上のアクセスを頂きました。一日500~多い日では800近いアクセスを頂いています。はじめた時は、まさかこれほどの反響があると思っていなかったので、本当に嬉しい限りです。また、色々なCG系サイトでもご紹介して頂き、本当にありがとうございます。今後も皆様に海外情報や経験、生の声を伝えて行くことが出来ればっと思っています。今後とも北田 栄二の海外武者修行をよろしくお願い致します。

-お詫び-
皆様に一言お詫びしたい事がございます。それは僕のブログでよく使う”海外”という表現。これは非常にあいまいな表現で、読んだ皆様が誤解を招く恐れがあると思い、この場を借りてお詫びしたいと思います。
”海外”という表現を使うと、基本的には日本以外の外国すべてと言う事になります。ただ、僕がブログで海外と言うと、基本的にはオーストラリアのことだと思って下さい。
もちろんオーストラリア以外の情報も含まれているので、僕は”海外”という表現をしていたのですが、あまりにも広いあいまいな表現だったと反省しています。
一口に海外と言っても、様々な国や地域があります。それをすべて含んだかのような表現をしてしまって、海外転職を目指す方たちの誤解を招いてしまったかもしれません。
僕のブログで記したことがすべて、全世界のプロダクションで当てはまる訳ではありません。ただ、そう思われても仕方がないような表現が多々ありましたので、この場をおかりしてお詫び申し上げたいと思います。

-補足-
上記でも述べましたが、僕がブログで示した事が、すべての国、プロダクションに当てはまる訳ではありません。ただ、僕自身の情報収集のポリシーとしては、生の声(自身の経験や自分で調べたこと、僕の知人、友人から直接集めた情報)のみを、お届けしたいと思っています。だから、今までブログで記した情報に関しては、すべて生の情報です。ネット、雑誌等に掲載されたているソース不明な情報は一切掲載していません。

しかし、僕自身で経験した事だけではないので、多少現実とことなる部分もあるかと思います。
また、生の情報とは言え、知人、友人を通じて聞いた情報には、タイムラグがあります。必ずしもそれが今現在、正しい情報とは限りません。そういったことをご理解していただいた上で、海外転職のための参考にして頂ければと幸いです。

今後もよりいっそう、自分のため、皆様のために海外での生きた情報を提供し続ける事ができるよう、日々精進していきたいと思います。
今後も、北田栄二の海外武者修行をよろしくお願い致します。

Eiji

2010年6月17日木曜日

【生活】 海外武者修行 その2 海外での貯蓄と育児

本日は妻子持ちで海外転職を目指している方たちのために、海外での育児と貯蓄について紹介させて頂きます。

本音で話ますと、海外で育児をしながら貯蓄をすると言うの少し難しいかも知れません。貯蓄は十分可能ですが、日本に居るときと大差はないと思います。単純に金銭だけを目的に海外転職を考えているならば、おそらく日本国内でフリーランスとして地道に仕事をしている方がお金は稼げると思います。
理由は色々ありますが、それは後ほど説明したいと思います。

給料だけを考えると日本よりも海外の方が単価が高く、日本よりも貯金が出来そうな気がしますが、実は海外では税金が非常に高く、家賃、子供用品、託児所、日本人学校など、日本に比べて非常に高いです。

税金は給料の25%~40%ぐらいです。所得が多くなるにつれて、税金も高くなります。

シドニーでの家賃は、以前のブログでも紹介しましたが会社の近郊に家族で生活するための物件を借りた場合、月々2000ドル前後は必要になります。

託児所はパブリックの託児所でも一人一日80ドル~100ドルかかります。毎週5日預けた場合、100ドル×20日=2000ドル。子供が二人いる場合は、その倍です。
(基本、海外転職してお子様がいる場合は、奥様は専業主婦になると思うので、基本託児所に預ける必要はないと思います。)

学校に関しては、パブリックの学校は永住権を持っている人と、持っていない人で学費がことなります。もちろん永住権を持っている人は、ほとんど無料に近い学費で通学できます。しかし、永住権を持っていない、もしくは日本人学校に通学させるとなると、かなりの費用がかかります。

子供用品に関しては、日本の倍の値段です。例えばパンパース24枚入りで18ドル~20ドルです。
ミルク、離乳食品、子供ケア用品なども日本に比べて種類も少なく、値段は1.5倍ぐらいでしょうか?
おもちゃやベビーカーなどは、日本と比べて同じぐらいの値段でしょうか?

医療に関しても、日本より遥かに高い医療費が必要です。特に小さな子供が居る場合は、医療とは切っても切り離せないでしょう。

車は本体こそ日本と同じような値段で購入できますが、保険や維持費などは日本よりも高いです。ガソリンも税金が非常に高いので、日本の倍値ぐらいでしょうか?
(僕は契約期間が短かったこともあり、移動は徒歩か公共バス、電車を利用してました。)

あと駐車場代に関しては、場所にも寄りますが週100ドル。月で400ドル程度必要になります。
こう考えると、いったいいくらもらえば貯金できるのか?逆算してみたくなりますね。。。。。。

しかし、贅沢をせず普通に家族で生活する分には、十分な収入を得ることはできると思います。
ただ、貯蓄となると少し話は別になります。まず、契約期間!もちろん契約が長ければ長いほど貯蓄できます。
僕のように半年~1年で、国を行ったり来たりすると、属に言う引越し貧乏になってしまいます。せっかく貯蓄しても、引越し代ですべたが水の泡?っということになりかねません。同じ国で長く働ければ働くほど、貯蓄はできるでしょう。
オーストラリアでは福祉厚生がしっかりしているので、ほとんどの人が貯蓄をしません。こちらの人は毎週給料をもらって、毎週散財します(笑
しかし、日本は福利厚生がしっかりしていないので、どうしても将来のために貯蓄をしなければいけません。 安定という事だけを考えるなら、絶対に日本で働いている方が安定していると言えると思います。

なんだか、ここまでの話を聞いていると妻子持ちで、海外転職するメリットがあるのか疑問に思う方もいると思います。
しかし、単純な金銭だけの計算だけではなく、色々なことを考慮すれば妻子持ちの方にこそ海外転職をしてほしいと思います。

まずは労働時間です、確実に海外の方が労働時間は短いです。また、プライベートな時間を確保しやすい生活環境、習慣です。帰宅時間は日本で働いている時よりも、早い時間に帰宅できます。特に子供が小さい間と言うのは、成長が早く、その瞬間、瞬間を子供と過ごすことが出来ます。これは父親、母親にとって大きなメリットです。
(時給換算すると日本よりはかなり良い収入だと言えると思います。ただ、子供に関する出費も多いですが。。。)

次に日本にはない大自然。大きな国立公園など、日本では経験できようなことを子供に経験さしてあげることが出来ます。

また子供だけでなく、自分自身も海外でないと経験できないことを沢山経験できます。仕事もそうですし、違った文化、習慣を実際に体感する事が出来ます。海外旅行と海外生活はまったく別のものです。
それだけに苦労も多いと思いますが、苦労に見合った経験ができると思います。

それだけのためにリスクを犯して海外転職するかどうか?と言う問題は各個人の価値観によりますが、僕にとっては家族と過ごす時間と言うのは特別なものであり、特に子供が小さい間は、できるだけ子供と一緒に過ごしたかったので、海外転職を決意しました。
もちろん、自分のやりたいことが海外にあったというのも大きな理由の一つですが。

ちなみに補足ですが、次に行く可能性があるかもしれない国!シンガポールについて少し調べてみました。
税金は10%程度だと聞いています。家賃は月2000シンガポールドル前後。
託児所に関しては、一人1700シンガポールドル。その他、食費、公共料金などは日本の半分程度だと聞きました。
車に関しては、日本の3倍ぐらいの値段かかかるそうです。治安に関しては、国の人口に対して、警官の数が非常に多く、治安は良いと聞きました。
ただ、シドニーほどの国土がないので、どちらかと言えば近代都市(東京)に近い感じでしょうか?
自然はシンガポールには皆無に近いと聞きましたが、近隣諸国の観光地までフェリーが比較的安価で出ているので、週末は南国リゾートで家族と過ごすという手もあるそうです。
(ただ、さすがに安いと行っても、毎週はいけませんが。。。。)

また、その他にも妻子持ちの方、独身の方で質問などがあれば、メールフォームより質問していただければと思います。わかる範囲でお答えしたいと思います。