2012年12月25日火曜日

【その他】SIGGRAPH ASIA 2012 in Singapore 後編

さて、本日のエントリーはシーグラフアジア2012での懇親会での模様をお伝えできればと思います。

参加者は、教員、学生、学校関係者6名、日本からお越しのプロの方々25名、現地で働く業界関係者8名の計39名の方々に懇親会に参加して頂きました。本当に遠いところありがとうございました。

この懇親会は、日本とシンガポールの情報交換会の場として設けさせていただきましたので、ほとんどの方々が飲み食い、そっちのけで情報交換、意見交換に有意義な時間が設けられたと思っています。

僕も多くの方の考え方、意見を聞かせて頂きましたが、日本からお越し頂いた方で、特に大きな企業、プロダクションで働いておられる方の共通意見として”日本の業界全体を盛り上げる!”というのが一つのキーワードだったように思います。

特に先日スクウェアエニックスから発表された”Agni's Philosophy FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO”でリードアーティストを勤められた岩田さんと再会、意見交換出来たことは僕にとっても非常に有意義でした。

実は岩田さんとはスクエニ入社時にヴィジュアルワークスでFF12で一緒に 仕事をしており、実に8、9年ぶりぐらいの再会ではなかったでしょうか?岩田さん自身、FF12を終えられてから実機チームに移られたため、ほとんどまともに会話する機会がなかったということもあり、本当に久しぶりです!という感じでした。

その他にも企業、プロダクションなど、第一線で活躍されている方々と意見交換させて頂きましたが、皆さんが口をそろえて言われたいたのが”業界全体を盛り上げる”っと言うことでした。

自社ではなく、業界全体で盛り上げていかないと、本当に世界に取り残されてしまう!そういった危機感が参加された方々から伝わって来ました。

これは技術的な部分と商業的な部分、両方から言えることだと思います。

そんな中で、最近ではスクエニさん、PPIさん、DFさんをはじめ、多くの会社が業界のこと思い、自社の技術をどんどんと公開、発表し、それらの一部をフリーのソフトウェアとして配布するなど、今までに見られなかった動きが出てきました。

この動きは僕自身、非常に興味深く、海外のプロダクションや会社では自社の技術をアピールするために当たり前のように行われていることなのですが、なぜ?今の時期になって各社がこのような動きになってきたのか?僕自身、非常に興味があったので、実際に技術公開されている会社、プロダクションの方に伺いました。

多くの方の意見は

「すでに自社で技術を隠し持って、沈んでいる場合ではない。隠し持ったまま沈んでも、その技術に意味がなくなる。」

「自社の利益のために技術公開しないという会社も多く存在するが、そうすることで外から情報が入ってこなくなる。情報を発信することで、より多くの情報を得られる。」

「自分達の最新技術だ!っと隠し持っていても、それは国内だけの話で、実は海外のプロダクションでは同じようなことが、何年も前から行われていた技術で、実は最新の技術でも何でもなかった。そんな物を持っていても仕方がない。どんどん技術発表して、お互いに切磋琢磨して、技術向上させたほうが健全だ!」

などなど、意見交換させた頂いた多くの方は、自社の利益というよりは、業界全体でどうすれば、盛り上げて世界に追いつけるか?といことに重きを置かれている方々の存在は目立ちました。
また、情報公開、情報発信を行うことで、より多くの情報を得ることが出来るのもメリットの一つだと思います。情報公開することで、海外で働く日本人アーティスト、外国人アーティストが日本の会社、プロダクションに興味を持つことが出来ます。

僕自身は、日本人が外国人に遅れをとっているとは思いませんが、プロダクションレベル、マネージメントという部分に関して(主に仕組みという部分)に関しては、大きな差を感じていました。

そういった部分の遅れを、日本の企業、プロダクションで働いている方たちも感じ始め、実際に行動に移されていることに、僕自身も刺激を受けました。
今後も、僕自身がどういったことで、日本の業界に貢献できるかわかりませんが、僕自身が出来ることから、少しずつやっていければっと!改めて思いました!

懇親会を通じて、多くの方がお互いに刺激を受けれたと思います。今後も、お互いが住んでいる地域、国に関わりなく、日本の業界のために刺激しあえる関係を気づければ!そんな気持ちにさせられました。

次回はSIGGRAPH ASIA 2012 in Singapore 番外編 ということで、少し海外就労についてエントリーできればと思っています。

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