2010年7月1日木曜日

【CG】英会話能力の必要性!それ以上に大事なコミュニケーション能力!

すこしホテルで落ち着いてネットできそうなので、ブログ更新です。今日は僕の今後の展望について書くか、英会話の話にするか迷ったんですが、以前Taikomatsuさんのブログで英会話についてのエントリがあったので、それに便乗する形で、僕の考えを紹介したいと思います。

これはあくまで僕の私見です。皆さん海外で働いている方は、色々な考えを持っていると思います。
なので、共感される方も反感される方もいると思いますが、あくまでも僕の私見だということをご了承ください。

CG業界の共通言語=英語というのは、もう世界の常識(?)だというのは、皆さんもご存じかと思います。
シーグラフやE3など、様々なゲーム、CGイベントなど発表される論文、プレゼンテーションなどすべて英語です。ソフトウェアに関してもマニュアルはすべて英語。一部日本語や多言語に翻訳されたマニュアルも存在しますが、ほぼすべてのマニュアルが英語です。
これだけでもCGを勉強したり、生業とするためには英語のスキルが必要だとわかります。

ただ、確かに英語が重要なスキルであるのは間違いないですが、個人が海外挑戦するうえで、英語のスキルが最重要か?っと聞かれた僕の答えは絶対にNO!!!!です。

僕と同時期に海外挑戦された方の多くが経験していることだと思いますが、まず面接にこぎつけることが困難なんです。十数社にAPPLYしても、実際に電話インタビューまで到達できるのは1、2社程度でしょう。
リクルーターにResumeを見てもらって、興味を持ってもらってはじめてDemoReelを見てくれます。
そして、見てもらったDemoReelが評価されて、やっと面接(電話インタビュー)を勝ち得るのです。
我々の仕事はあくまでも技術職です。英語が喋れても技術がなければ就職は絶対に無理です。
英語、英語と不安になる気持ちはわかりますが、英語よりも技術!相手に興味を持ってもらえるようなDemoReelを作ることが海外就職において、最重要だと僕は思っています。

かっと言って英語を軽視しているわけではありません。英語のスキルは絶対に必要になってきます。特に近年、どこの国もVisa取得には、それなりの英語のスコアを必要とします。
何より仕事をするうえで、英語会話は絶対に必要になってきます。よく海外で働いている方で「英語が話せなくても仕事はできる!」的な話をよく見たり、聞いたりすることがあると思いますが、あれは半分嘘で、半分本当です。
英語のスキルは少なからず、英語圏で仕事をするうえで必ず必要になります。たとえ喋れなくても、多少の読み書きができる程度は必要でしょう。職種によっては、相手の言っていることが相当理解できないと難しい職種もあります。
それでは、何ぜ半分は本当かというと、例え英語会話のスキルがハンデになったとしても、僕たちの職種は技術職です。例え相手の言っていることが100%理解できなくても、相手を納得させるだけのクオリティを表現できれば、英語が多少話せない程度のハンデは克服できるでしょう!
また、コミュニケーションの方法は英語だけではありません。相手の言っていることが理解できなくても、自分が言いたいことが相手に伝わらなくても、言葉以外のコミュニケーション方法はいっぱいあります。
相手を納得させるだけのクオリティを出したり、仕事以外で一緒に飲みに出かけて大騒ぎしたり!相手の言葉が理解できなくても、相手が何を言おうとしてるのか?何を伝えたいのか?
こっちが理解しようとすれば、それなりに理解はできるはずです。
(言葉を理解してる訳ではないので、時々大失敗もしでかしますが。。。。そこはメールや文章で確認するなり、フォローするなりすれば、それほど大きな失敗にはならないはずです。)

僕が言いたいのは英語という言葉(道具)は、必要最低限必要だと思うけど、それがすべてではないということ。人間同士がコミュニケーションをはかるのは言葉だけじゃないということが言いたかったんです。

コミュニケーション=会話、言葉ではなく!コミュニケーション=お互いの意志疎通!ただ、英語はその意思疎通を円滑にするための道具でしかありません。
そして、以前のブログでも述べましたが、道具は使っていくうちに自然と使いやすく馴染んでくるものです。(知人からの受け売りですが、すごく的を得ていると実感できました。)

海外挑戦する上で、英語のスコアが不安で思いきれない方は、まず英語のスコアが必要とされない国で、英語圏での生活と仕事の実績を積まれてから、英語のスコアが必要な国へ挑戦されてはいかがでしょうか?
何もかもがはじめから上手くいきません。何事も目標に向かって日々精進(ステップアップ)が基本です。

僕も英語に不安があったので、はじめ応募したところは英語のスコアが不要な国のプロダクションがほとんどでした。。。。(^^;
だから、シドニーに来た当初は、本当に英語という壁に何度もぶち当たりましたが、習うより慣れろ!の精神で頑張ればなんとかなるものです!英語という道具にくじけないでください!

補足:個人の海外挑戦(特に初めての海外)という部分では英語というスキルに関して、僕はそれほど重要とは考えていません。必要最低限は必要だとは思いますが。
ただ、日本のCG業界に関して言えば、僕はもっと海外から経験豊富な外国人を登用していくべきだと思います。ただ、そういった外国人が働くためには、業界全体がもう少し英語化というものに取り組んでいかないといけないと思うんですが、日本で英語を公用化するのは相当難しいでしょうね。。。。
ただ、いきなりは無理でも徐々に徐々にそういった傾向になればとよいかなっと個人的には思っています。

3 件のコメント:

  1. 全くの同感です。
    "英語"というのは例えば、"Maya"というような特定のソフトウェアであると思います。
    今の所、世界的な主流はMaya(=英語)というソフトウェアかもしれない。

    ですが、コレをどう使ってどんな作品にするか(=目の前にいる相手とどうコミュニケートするか)が重要であって、単にソフトのオペレーション(=英会話)が上手に出来るだけというのはあまり意味が無いのですね。

    最終的にいい作品が出来れば、それを作る過程がどんなに泥臭くたって、周りは気にしない。
    重要なのは、意志を通わせること。
    ただし、その為には道具”も”必要。

    本当に北田さんのおっしゃるように、英語というのは道具でしかないと思っています。
    (僕はその道具を皆さんに提供できればと思い、twitterをしていますが!)

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  2. こんにちは、北田さん、今泉さん。
    最近、Twitterの#cg_eikaiwaの影響か、英語の話題多いですね!いろんな話がきけておもしろいです。もっともっとこの手の話が活発になって、英語に対する意識が変わっていくといいなと思います。

    いろんな人の考えの中で、ご両者の考えには共感します。

    自分は、日本にいたころ仕事で、外国人と関わることが多かったんですが、彼らはほとんど日本語を話さない、日本語の国にいてもそれほど努力が感じられない。
    だから自分もアメリカに言った当初は、「俺は日本人なんだから英語は話せなくて当たり前、日本語しかできなくて何が悪い!」と開き直っていましたw
    (もちろん、行く前に発音の練習とかしてましたよ。しかし心理的態度はそんな感じでした)
    それに英語を勉強するには、かまえず、子供が英語を自然に習得するように、実地で練習して、頭で翻訳しなくてもするするでるようにしないと身につかないと感じています。

    渡米後は、もちろん日本語は通じないので、英語で話すしかないんですが。
    英語が話せなくても「話したい」という気持ちのほうが強いので、とにかく話してました。
    日本語と同じ感覚で、話し始めることが多く、直感で出てくる単語以外はほとんど使っていません。

    当然、むちゃくちゃな英語なので、通じないことが多かったです。
    仕事では、CGや映画用語が多いので、あとは身振り手振りでもなんとかなりました。
    まぁ7年暮らしてみて思うのは、英語がもっと話せたら、もっと楽しいだろうなということです。
    会社での休憩時間の馬鹿話、仕事に関係する噂話、子供を公園などにつれていったときの他の親との会話など。
    それに、英語ができると、ちょっとフォーマルな場だとネットワーク作りや、仕事に生かせる情報も入りやすくなると思います。社交的な場でも、ちょっと突っ込んだ質問もしやすいですし。
    最近、そういうときに英語力のなさからお互いに言っていることが理解できなかったり、コミュニケーションが発展しきらないのは、寂しいなと感じます。

    アメリカ人は、「個」人という考えがしっかりしているし家族中心なので、日本にきている人も日本語が話せなくても家族がいれば基本的に問題ないようです。
    それに多くは一時的な滞在なので、数年で帰国するために仕事ができればそれでよし、仕事も英語中心でできるようなので問題ないのだろうなと思います。

    しかし、海外で日本語で仕事ができる環境は少なく、CGやる人は、できるだけ長く海外で仕事に関わりたいと思う人が多いでしょう。

    そんななか、今の状態では、仕事はおろか楽しむこともままならないと感じます。

    もっと楽しむために英語力をアップしたい。
    もっと生活を豊かにするために英語力をアップしたい。

    こう考えられるまで6年ほどかかりましたが、自分では、英語学習における良いスタートラインにたてたなと思います。

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  3. >Shun Imaizumiさん
    僕自身は本当に英語駄目で、いまだに会話らしい会話できてないですが。。。
    とりあえず身振り手振りを加えながら、つたない英語と単語を並べて仕事をしてました。
    もっと英語力を磨かないと!っと思うんですが、なかなか上達しません(^^;

    英語をmayaのように扱えるようになることを夢見つつ日々精進ですね!

    >Melonさん
    僕も日本人なんだから、英語が出来なくて当たり前!っという意気込みで、オーストラリアに来ましたが、実際は英語というのは必要不可欠なもので、英語が出来ないと生活もままならない状況で、始めの頃は相当苦労しました。
    というか、いまだに英語という壁にぶち当たることのほうがおおいですが、今後も英語という道具をうまく使いこなせるように努力するしかないですね!!
    頑張らないと。。。(^^;

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