さてさて、非常に興味深い内容を今泉さんのブログで紹介されていたので、すでに色々なCGサイトでも紹介されていると思いますが、ここでも読んでいない人のためにご紹介させて頂きます。
今泉さんのブログより以下引用
"California visual effects firms facing a bleak landscape"
「カリフォルニアのVFX業界は干からびた大地に直面している」
日本語訳
CG英会話 特別編:"LA Times -アメリカVFX業界の危機" 日本語訳
原文
California visual effects firms facing a bleak landscape
これらの記事の内容を要約すると、アメリカのVFX産業の危機的状況、国外への仕事の流出などのことが書かれています。
確かに、この記事だけを読むとアメリカのVFX業界の危機と読み取れますが、僕のようにアメリカ以外で働いている人にとっては、アメリカ以外でハリウッド映画に携わるチャンスでもあると考えられます。
この記事でも紹介されているように、ロンドン、カナダをはじめ、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、インドなど現在のハリウッド映画は、世界中で制作されています。
アメリカでは確かに仕事が減少傾向にあるかもしれませんが、世界的にみてもCGの需要と言うのは間違いなく増えていると思います。
もちろん、映画だけに限らず、CMやイベント映像、テレビドラマ、ゲームなども含めてですが。
そう考えると、すべてを悲観的に考える必要もない気がします。仕事が世界的に減っていると言うのなら、それはまさにVFX業界の危機ですが、現状だと働く国をアメリカに制限しない限りは、仕事を得られる可能性がある訳です。
また、アメリカでの就労ビサの取得と言うのは、非常に困難なため、なかなかハリウッド映画に携わることができなかった人でも、カナダやオーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなどは、会社がスポンサーにさえなってくれれば、まず間違いなく就労ビザを取得することができるでしょう。
一部の国では就労ビザ取得の際に、英語のスコアが必要になる国もありますが、それでもアメリカでビザを取得するよりは、遥かに安易にビザが取得できると思います。
この記事であげられた内容で問題視されている一つが、国外への技術流出、アウトソーシングされることでの、国内での雇用の確保ですが、逆説的に考えれば、これはアメリカ以外の国にとっては非常に大きなチャンスだと言えるのではないでしょうか???
僕の個人的な意見としては、当分はこのアウトソーシングの流れは変わらないと思います。また、すでにVFXという分野において、今までアメリカの独壇場であった物が、いまはそうではないと言う象徴が、この記事に書かれている気がします。
現に僕の現在勤めている会社でも僕のデパートメントだけで15人のアーティストがいますが、10カ国からの出身者で構成されています。
これは僕のデパートメントだけでなく、他のデパートメントでも同じです。同じく国の人たちだけで構成されたデパートメントと言うのは存在しません。
そして、僕が一番驚いたのは、極少数ではありますが、アメリカ人が家族を本土に残して、オーストラリアにまで働きに来ているという事実です。
こういったことから、現段階の流れとしては、アメリカ資本の映画の仕事が世界中に流れ出ていると言うことが言えます。
もし、これらのアウトソーシングされた仕事の一部でも受注することができれば???それはその国の産業にとっても、会社にとっても大きなチャンスに繋がると思います。
ただ、アウトソーシングされることで、アーティストにとっての大きなデメリットもありますので、次回はそのデメリットについても、ご紹介できればと思います。
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