2010年5月21日金曜日

【CG】 海外プロダクションにおけるコーディネイターの役割

今日はコーディネイターという職種について紹介させていただきます。

日本だとあまり聞きなれないかもしれないですが こちら(世界共通?)にはコーディネイターという職業があります。
日本だとプロダクションマネージャー(プロマネ)という呼び方をする場合もありますが、海外でプロダクションマネージャーというと、少し違った意味になるので、あえてコーディネータと呼ぶことにします。

コーディネイターとはどういった職種なのか?具体的な役割としてはスパーバイザーと現場のパイプ役になる職種です。そのなの通り、仕事をコーディネートするのが仕事です。

ALでのコーディネイターの具体的な仕事の内容としては、各アーティストの作業管理、スケジューリング、作業割割りふり、勤怠管理などです。
日本のコーディネイターというと、雑務係、何でも屋という感は否めませんが こちらのコーディネイターは現場とスパーバイザーとの間のやり取り スケジューリング、進捗、勤怠などの管理を一手に行います。
またスーパーバイザーからの指示を的確にメールで知らせる ”Note”と呼ばれるメールを送るのもコーディネーターの大事な仕事です。 だから、当然CGの知識やソフトに関しても多少は知識を持っていないといけません。 そして、コーディネイターが機能していない現場は仕事が絶対に回りません。そんな大事な職種です。

日本ではアーティストやスパーバイザーがスケジュール管理を作業の合間に行いますが、ALではすべてコーディネイターが管理しています。作業が遅れそうな時もスパーバイザーに直接報告せず、いったんコーディネーターを通して報告します。
するとコーディネーターがスーパーバイザーの下へ行き、スケジューリングの再調整、人員補充などを行ってくれます。

デザイナーは詳細を報告するだけで、後はコーディネーターからの返事を待つだけです。その間、本作業とはまったく関係がない事務作業に時間をとられることなく作業を進めておくことが出来ます。
また、アートチェックやスパーバイザーのチェック時には、必ず同伴して、ノートパソコンで修正内容を記録しておきます。
記録された修正内容はサーバーにUPされ、その日うちに各アーティストに”Note”としてメールされます。(サーバーやメールで情報を共有する事で、間違いを防ぐ役割もあります。)
実は、僕が海外で仕事が出来ているのは、このコーディネイターの存在が非常に大きいです。チェック時は、アートやスパーバイザーが時には興奮して、早口になったり、会話の内容が把握出来ない時があります。
(実は僕の場合、ほとんど把握できていません。。。。)

しかし、会話の内容、修正内容をコーディネーターが端的にまとめた”Note”を後でメールしてくれるので、これを読めば自分が何を修正しないといけないか?どういったオーダーが出たのか?などを把握する事が出来ます。
良い仕事をするためには、まずはコーディネーターとコミュニケーションをとる事が大切です。
意外に思うかもしれませんが、作業の割り振りを決めているのは実はコーディネーターなのです。
もちろん最終的な判断はスパーバイザーが下すのですが、大まかにコーディネーターが割り振った物を参考に、スパーバイザーが調整します。
この時、大体のスケジュール、人員配置が決められ、誰と組んで仕事をするのかなどが決められます。

このようにアーティストは本作業以外で、時間をとられるのは、ミーティング、チェック、食事休憩ぐらいな物で、一日のほとんどの時間を作業時間に割り当てる事ができる仕組みになっています。
コーディネイターと良い関係を持つ事で、良い仕事がもらえるのです。

日本では多くの場合、午前中に会議、チェックなどが詰まっていて、作業開始するのが昼を過ぎていた?なんて事はよくありませんか?
コーディネーターの役割は、各プロダクションで微妙に違ってくると思いますが、大きな流れは世界共通なのではないでしょうか?

コーディネイターはアーティストが作業に集中できる環境を作る大事な仕事です。

0 件のコメント:

コメントを投稿